発達障害について本当に知ってる??
○この記事を書く理由📝
以前お話した通り、
私は発達障害を持っています。
なぜこの話をしたいと思ったかというと、
発達障害だとカミングアウトした時にいつも、
『私もその傾向がある』『最近そういう人多いよね』と言われてあしらわれてしまうことが多かったからです。
1, 発達障害の種類
私が診断された発達障害は2つあり、
一つは言わずと知れた
・ADHD(注意欠如・多動症)、
もう一つはグレーの診断を受けている
・ASD(自閉スペクトラム症候群・アスペルガー症候群)です。
世間的に知られているADHDの症状をあげると、
・落ち着きがない
・順序立てて行動することが苦手
・忘れ物やミスが多い
・遅刻を頻繁にする
・気が散りやすい
・喋りすぎる
一方でASDの症状は、
・特定のやり方にこだわる
・感覚の過敏さがある
・相手の表情・ジェスチャー等から感情・考えを読み取ったり、自分の考えを伝えることが苦手
・表情が変わりづらく、何を考えているかわからない
・言葉の発達が遅い、語彙力が広がらない
などでしょうか。
この他にあまり知られていないのですが、他にも
LD(学習障害)というものも存在します。
その特徴は、
・読むのが遅い、読んでも理解ができない
・文字を書くことが苦手
・たどりよみになる、行の読み飛ばしがある
それぞれの発達障害は似たような症状であることが多いため、併発して持ち合わせている患者さんも多いと言われています。
例えば、ADHDの特性が強くASDグレーと診断されている私は、LDの特徴の一つである
文字の読み飛ばしを頻繁にしてしまいます。
(文章が長文になるほど読み飛ばしが起こり、それにより誤解が生まれてしまうことが度々あります。ex, 友達との約束のメッセージに気づかず、すっぽかしてしまう、など。)
しかし、これはADHDの気の散りやすさが
文章を読む際に表れている、とも考えることができます。
発達障害は、併発であるほど社会に適応するのが難しいと言われています。
2, 発達障害と診断される人とされない人の違い
発達障害という言葉が頻繁に耳にするようになった昨今、ファッション発達障害という言葉も生まれるようになりました。
ファッション発達障害
発達障害
発達障害グレー…
私が発達障害に関する様々な本を読んで
分かったことは、
表れている症状がいかに私生活に支障をきたしているか、で診断内容が変わるということです。
例え発達障害の特性が強くても、
当事者が自分の特性に合った環境に所属していたり、私生活で特に困っていない場合、
その人は発達障害と診断されないこともあります。
逆に、発達障害の特性が弱くても、
日常生活に支障をきたしている場合、その人は発達障害と診断される可能性が高まります。
グレーゾーンとは、重さ軽さに関わらず、
診断項目にいくつか当てはまっているもののその診断基準を全て満たしていない人のことです。
このように、発達障害の診断は当事者の属している環境が大きく作用します。
3, ADHDとASDグレーの私が思う、 あまり知られていない発達障害の症状
それでは、自分を例に挙げながらあまり知られていない発達障害の特徴について説明していこうと思います。
① 独り言、妄想癖が酷い
色んなことが頭の中で思い浮かび、それが口に出てしまうことがよくあります。
発達障害の人は過去のネガティブな体験を忘れづらいと言われていますが、
私の場合は、その時の出来事が何度もフラッシュバックし誰かと会話しているように長時間独り言を言い続けてしまいます。
その時感じたネガティブな感情のレベルが大きかった出来事ほど引きずり、酷いと夜寝られなくなるほど何時間も独り言が止まらないこともあります。
独り言とは別に空想癖も酷く、
例えテスト中でも、外出時歩いている時でも授業中でも、気づくと空想に耽って現実に戻ってこられなくなることが多々あります。
一旦考え事を始めてしまうと、周りの音がまるで入ってきません笑
② 寝つきが悪い、夜寝られない
独り言で夜寝られない影響もあってか、
睡眠の質が驚くほど悪いです。
きっと原因は、脳の構造的に気が散りやすく、それが睡眠にも影響しているのだと考えています。
最近は睡眠薬も処方してもらったのもあり、
やっとすぐに寝られるようになりましたが、
なかなか寝られないためスマホを見ながら寝落ちすることがほとんどでした。
酷かった時は大学受験期、
受験のストレスと過去のフラッシュバックで本当に寝付けず、丸2日寝ることができなかった時もありました。
あまり知られていませんが、
発達障害を持つ人で睡眠に悩んでいる人は多いです。
私はあまり薬を飲むことが好きでは無いのですが、睡眠薬の効果はやはりすごいです。
もし悩んでいる方がいたらぜひクリニックに行って処方してもらうことをお勧めします。
③ 何かに依存しやすい
これはよく言われることですが、発達障害を持つ人は何かにこだわりがあったり、熱を抱いたものに関してのめり込む人が多いです。
発達障害の過集中が、
スマホ、アルコール、ゲーム、恋愛、セックスなど、中毒性のあるものにその方向性が向いてしまうとなかなか抜け出しづらくなります。
私はスマホを使いすぎるあまり使用時間が19時間までいってしまったことがあります…
夜寝る時はスマホをリビングに置く、などできるだけスマホに依存しないように気をつけています。
④ 言ってることが二転三転する
あまりにも多くのことが思い浮かぶため、その時によって意見がころころ変わってしまいやすいです。
その時は本当にAだと思っていても、
キャッチしすぎた情報により思考が止まらず、
結局まるっきり正反対の結論に行き着くことも多々あります。
睡眠不足で元からぐちゃぐちゃな脳内に情報が詰め込まれると、正常な判断が出来なくなりパンクしてしまうことも。
人からの信用を失うだけでなく自分でも自分がどう思っているか分からなくなってしまい時が、
最も発達障害であることのしんどさを感じる瞬間です。
⑤ 体調を崩しやすい
私は感覚過敏や聴覚過敏や視覚過敏の症状が幼い頃からあり、環境の変化を過敏に受け、
身体が追いついていかないことがよくあります。
私の脳はADHDの特性が強いため常に刺激を求め続ける一方で、神経過敏も持ち合わせている故に刺激を吸収しやすく、結果的に体調を崩しやすくなってしまうのです。
高校生の時には、2週間動き続けて1週間寝込むなど動いてる時とのギャップが大きかったため、
スケジュールを組んでも体調のせいでドタキャンしてしまうことが何度かありました。
(大学入学後も最初から飛ばしすぎたせいで体調を崩しまくり、何度も保健室にお世話になってしまいました( ; ; ))
最近は、あまりスケジュールを詰め込みすぎないようにキャパを低く見積もることで、寝込むことはかなり少なくなりました。
⑥ 他の精神疾患との併発を起こしやすい
例えば先ほど例に挙げた睡眠障害、鬱病、ptsdなど、発達障害の人は他の精神疾患も持っている割合が高いと言われています。
⑦ 物事の優先順位が立てられない
やるべきことがいくつもある時、自分のやりたいことも含めてそれらをどうやって上手く進めていけばいいか分からず、放置してしまうことがあります。
そんな時、私はダイアリーを使い、とにかく紙に書き出して優先順位をつけるようにしています。
それでも上手くいかなくてパニックになった時は大学のサポートや家族の手を借り、期限を引き延ばしてもらうこともあります。
私は、発達障害の人は周りのサポートを借りるべきだと思います。
脳の機能のせいで一生直らないのであれば、
自分の行動パターンの癖、キャパを把握して
自分に合った環境を見極めること
そして、そこで使える支援は使っていきましょう。
そちらの方が自分自身を守ることにも、大きなミスを避けることにも繋がります。
⑧ 上手く話せない
話したいことがあっても、ぐちゃぐちゃになってる脳内から一つずつ情報を取り出そうとするので話す時にすぐに言葉が出てきません。
情報を取り出す過程で主語がなくなったり、文章の並びがおかしくなったりすることが良くあります。
それでもなんとか伝えようと話しながら文章を訂正することも多く、
そうしているうちに伝えている途中で何を言いたいかわからなくなり脳がフリーズしたり、
会話文に擬音や『なんか…』など繋ぎ言葉が多くなります。
4, 最後に
このように、発達障害の見えない症状は沢山あり毎日その障壁にぶつかっています笑
発達障害が広まっている現代社会で、
理解が深まるところもある一方で、
『みんな発達障害』という考えなどにより、
発達障害がカジュアルな存在になりすぎてしまっているせいでカミングアウトをしてもなかなか理解してもらえず、生きづらさを感じる時が何度もありました。
自分も、たまにこれを免罪符にしてしまっているんじゃないか?と思う時があります。
しかし、発達障害は脳の特性であり障害で、自分の力でどうしようもないことが多いです。
色んな本を読んでわかったのは、
発達障害の人がこれらの症状を抑えるには、薬を飲み続けることが一番効果があること。
薬を飲み続けながら、今後も色んな対策をして
症状と向き合っていくことになるでしょう。
マイノリティーである限り、理解されない経験は今後も多くあると思いますが、それでも少しでも当事者として、発達障害者の見えない部分についてお届けできる存在になれたら嬉しいなと思います。
読んで頂きありがとうございました。
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