【2つめのPOV】シリーズ 第6回 「しがみつく」 Part.7(No.0235)


パターンA〈ユスタシュの鏡〉


[side:D]


Part.7

(Part.5: こちら Part.6 : こちら



彼ら『上級国民軍』に所属する下等兵士たちの正体は、カルト宗教の信者たちだ。


なるほど。
それなら納得できる。
これだけの汚らしい攻撃を無差別に実行出来るのも当然だ。


長年に渡って散々狂った『悪』の教えに付き従い続けてきたのだから、何の抵抗も感じない理由も分かる。
カルトに入信しているということは、当然その入信時点で気違い寸前の状態だったはずだし、そこから更に "英才洗脳調教育" が毎週毎週施される。
彼らはそこで学んだ "技術" を近所の人間だけでなく、職場や街中の現場で数々経験を積んできている。特に選挙期間での実戦経験はかなりのものだ。
相手だって穏やかな人物や弱い人、子どもたちまで範囲を広げ、配備された武器の実践練習の "的" に使ってきている。兵隊にはうってつけである。


"兵隊は何も考えない" などという暴論も耳にしたことがあるが、実に都合の良い、いや虫の良い言葉である。
「考えない」のではなく「考えられない」だけだろう。そして考えられないのはその個々人の能力の責任だし、ただの逃げ口上と言っていい。
考えようが考えまいが関係なく、おこなった行為から生まれた結果の罪は、どう足掻いても実行した者にのしかかるのだ。


しかし、この手の下等兵士たちはそうは教わっていない。彼らは『アンカリング』という武器にしても、その特定の使用法しか訓練されていない。
だから心理学的なメカニズムなどまるで理解を出来ていない。
まさに "考えない" のだ。


顕教と密教の話のように、片方しか知らないものはその本当の姿に行き着けない。全体を把握することが出来ない。
仮に片方しか知らない者の中で、頑張って全体の理解に努めようと努力する奇特な下等兵士が現れたとしても、絶対にその答えには行き着かず、彼はその殊勝な精神を混乱させ消耗させるだけである。
そして消耗が激しくなれば、『上級国民軍』の立派な下等兵士と成れるのだ。


要するに気違いにならないと成立しないということだ。
その気違いに、単純で不自然な行動を取らせる。それが "兵器" なのだ。


その兵器の中には、彼らの家に欠かすこと無く貼り出されているグロテスクなポスターがある。
これも立派な "兵器" だ。こうして貼り出し続けることで、この汚物のような彼らの存在が日常と同化される。
人間は慣れてしまうと、それを良いものとして認知しだす習性がある。
その習性を悪用した "指向性地雷型情報兵器" なのだ。


しかも厄介なことにこの兵器はかなり強い。とても安価でありながらも存在が社会的に肯定されているため、破壊して排除することが困難である。
一度設置したら24時間365日一切の動力を使わずに作動し続ける。
これだけ強力であるが故に、彼らはこの兵器を使い続けている。
全くよく出来たものである。


しかし、この兵器には大きな弱点も存在する。
それもこの弱点は現代になって、より強力に我々に働いてくれている。


その弱点とは、地雷が設置されている民家やビル、店舗の人間は『上級国民軍』であると宣言したことになる事実だ。


基本的に、現在のような市街地での戦闘で、かつ長期戦となった際にはゲリラ戦になることが通常だ。
かつて人狼作戦などという呼称もあったように、ゲリラ戦なのでそれぞれの兵隊たちは多くが身分を隠し、正体を伏せて行動をする。
時に一般の非戦闘員であるように振る舞うために、装備さえ脱ぎ捨て情報収集や工作に走ることも当然のようにある。


それにも関わらず、この地雷兵器は積極的に自らの存在をわざわざご丁寧にアピールしてくれているのだ。
これは兵士のみならず、一般の非戦闘員ですら簡単に相手を見抜警戒をすることが出来る。なんと馬鹿げた兵器だろうか。
もう少し隠すことをしたらどうか?と首をかしげてしまうが、しかし敵がどう考えているかは知らないがこれは確実に我々にプラスに働いている。


"汚物ポスターがあった際には、犬の糞をまたぐように遠ざかること"
"そこの住人に対しても同じように遠巻きにすること"


これは現在の我々の軍隊内では常識となっている。新兵訓練時にもウルサイくらいテストされ叩き込まれる。


敵側の下等兵士たちはこのポスターのある民家や店舗や施設からやってくる。だから誰が敵軍兵なのかをすぐに判別出来るので、私はどんな所にいても必ずポスターを探し、その家主や家人や店員やスタッフの姿を確認した。私はその活動を日常に取り入れるようにした。
それを繰り返すうち、敵の下等兵士たちに "共通点" があることを見出した。


私はつくづく、このことをもっと早く知りたかったと思った。
敵兵の正体を知ったのは残念なことに開戦後である。しかしこの下等兵士たちの活動は、その遥か遥か以前から準備も含めて行われてきた。
その間にも、彼らの工作活動や攻撃の被害は発生していたのだ。
だが、誰もそのことに気づかなかった。当然私もだ。


これはとても悔やまれる事実だった。
すでにして破壊活動は行われており、様々なところに工作員が送り込まれていたし破壊兵器も配置されていたのだ。


時折、そのことをネット上でも町中でも報告する人たちが居たが、私も含めて本気に受け取る人たちはまず居なかった。だからここまで深刻化し、我々はしばらく後手に回り続けることになったのだ。


私達が、今はもうこの戦争の根拠が全くの嘘であることを知っているし、これが病気を言い訳にした大戦争であることも知っている。

それが長い時間をかけて綿密に準備されてきたものであることも知っているが、開戦よりも前にそこまで分かっている者はごく少数しかいなかった。

それぞれの出来事や時事問題や歴史問題が、学校などで聞かされてきたものだけが事実では無いことくらいは、それなりの数の人たちは認識を持っていたし、不自然な事件や事故の裏にある真実を探し出し、公開する人たちも少なくない数存在していた。


だが、この具体的な実行犯たちやその手段、そしてその組織の繋がりなどを全体的に網羅していたものはほぼいなかったし、そこに深く関心を持って、更にそれを根拠にして自身の生活に警戒心をもたせたり気持ちを改めたりする人なんていなかった。
私はというと、開戦前から多くのことを学んできた。だがそれでもやっぱり多くの出来事の裏に蠢く実行犯たちの存在までには到達出来ていなかった。


しかし一度見えてしまうと、今度はもう止まらない。
あらゆるものがドンドンと繋がり出し、オセロのように一気にひっくり返ってこれまで不明瞭だったものに光が当たるようになった。それは個人レベルでも、社会レベルでもそうだった。




私は足元の階下を確認後、ゆっくりと階段を降り始めた。


あれ以来もう彼ら老夫婦は、ほぼ姿を見せなくなった。

以前とは逆に、今度は私の移動時間に合わせて家に入るようになったのだろう。彼らの顔を見ずにすむのは喜ばしいことだが、しかしこの汚らしい壁に貼り出された汚物ポスターが目に入ることがいつだって不愉快であることには変わりなかった。


こんなに汚くて、あんなに弱々しい一味に、これまで一体どれだけの人たちが苦しめられ続けてきたというのだろうか?


私はアパートの敷地を出てすぐ目の前にある壁と向き合いながら思った。


あの日、私はちょっと反撃しただけであの老人は震え上がって立ちすくみ、私の前から姿を消した。


たった一度、それだけで終わったのだ。


あの老人は下等兵士とはいえ長い経験を積んできた "ベテラン" に違いない。これまで数えられないほど私にしたような攻撃を仕掛けてきたに違いなく、そのほぼ全ての被弾者が反撃はおろか、何処から攻撃されているのかも、その理由すらも分からずに傷つけられ倒されていったのだろう。


実際の敵兵はすぐ目の前にいても、当の被害者たちには見えなかったに違いない。


人は理解出来ないものや知らないものは、目に入らないし、入っても認識が出来ない。
それらは自分の人生の範疇ではないから"存在していても存在しない" のだ。


多くの非戦闘員である一般人は、まさか人が人に対して積極的に『悪』なる攻撃を仕掛けてくるなんて考えも出来ないのだ。

それも、見たところは何の変哲も無い、自分たちと同じにしか見えない一般人がだ。人畜無害にしか感じられない人たち。それも、多くがご近所さんや顔なじみや、職場の同僚や市役所の職員や、教師や保育士だ。
それが悪意を持って積極的に自分に対して攻撃を仕掛け、それで苦しむ姿を見て喜ぶなんて、普通の人は理解出来ない。いや理解したくも無いのだ。


だから彼らの姿も、攻撃手段も一切認識されなかった。

外部からは認識出来ない透明人間に殴られているようなものだ。
いわば、これは人の認知を巧みに駆使した "光学迷彩" である。
長年に渡って一般の非戦闘員たちは、この透明人間によって苦しめられ続けたのだった。


透明人間は法律で裁けない。


だから誰一人として捕まらなかったし、誰も助けてもらえなかったのだ。
被害を告発しても誰にも信じてもらえない。



「ここに透明人間がいる!」

といっても誰にも信じてもらえず、ただただ被害者が一方的に滅ぼされていったのだ。
残酷極まりない事態である。


奴らの組織は地区ごとに担当支部が敷かれている。その支部から各戦闘員に対して "担当エリア" が割り当てられ、その担当エリア内の敵対組織や人物に対しての工作活動や攻撃の命令が上層部から各支部へ命令される。
その命令を受けた奴ら『上級国民軍』の下等兵士であるカルトたちは、誰も彼もが所属支部の命令に忠実に従った。支部の命令は絶対だったから、その内容がどんなに下劣で非人道的であっても即座に実行し続けたのだ。


ドブネズミも吐き気を催す現実であるが、更に恐ろしいのは、彼らは未成年の "少年兵" まで積極的に活用したことだ。

少年兵を積極的に採用する理由はいくつもある。

まず見つかりづらく、仮にしくじっても誤魔化しや潰しが効くところと、そして何よりも "敵側の子供を攻撃出来る" からである。


大人の下等兵士が子供を攻撃しているところを目撃されると、さすがに言い訳が効かず不利な立場に置かれてしまう。
それを恐れた下等兵士たち "現場" の陳情を汲んだ敵国軍部が編み出した『悪』の作戦である。


子供を利用することで、子供にのみ与えられた社会的特権を最大限に活用しつつ攻撃を加えることが出来る。

実に穢らわしい発想である。
子供のしたことに目くじらを立てることは大人気ないとされる。つまり結果がなんであれ、極端に罪状は緩和されるのだ。
赤子に対して人が話すときは、彼らに合わせて稚拙な言葉を使うが、それと同じように子どもたちの悪事には甘味が追加され、実体は骨抜きにされる。


窃盗が "万引き" になり
集団暴行や恐喝、脅迫、強盗傷害は "イジメ" となり
集団強姦や拉致監禁は "イタズラ" になり
拷問、殺人、虐殺は、社会が原因となって "同情" に変わる


この下劣な事象の最大の功労者は学校組織である。

省庁、教育委員会、校長、教師たちが手を組んで全力を尽くし、治外法権の "永世中立国" を捏造した。
もちろん実際は中立などとはほど遠く、どの組織にも干渉されない 『狩場』の確保に過ぎなかった。


なぜなら教育組織は、ずっと昔から『上級国民軍』の下部組織であるカルトの根城であったからだ。


そもそもの一律全体教育自体が『上級国民軍』の都合に合わせて構築された体制である。
その組織運営を自分たちの下部組織に任せるのは当然である。そこで長年に渡って全ての個人の個性才能を根絶やしにし、無能で上の指示に逆らわない奴隷を生産し続けてきたのだ。
昔から「無能が無知に無用を詰め込むところ」と揶揄されてきたが実体はそんな可愛らしいものではない。幼いころにその人生を、未来を完膚なきまで破壊する "ベルトコンベア式施設型爆薬" である。ただの無差別殺戮兵器だ。誰一人として逃さずに運命を "爆殺" する装置だ。


誰にも止めることが出来ず、その装置が作動するところは常に隠蔽され続けてきた。批判もまるで届かなかった。


この『悪』なる "施設型兵器" によって破壊された児童たちが、のちにこの国を作り運営していった。そして現在の "焼け野原" が誕生したのだ。


見た目には近代化した都市に映るが、その世界を日々支える人たちの人生はどん底である。
更にその救いなき奴隷人生からさえも零れ落ちたものには一切の救済は無い。たった一晩の宿もなく、横になるためのベンチさえ取り上げられた。体の良い言葉で取り繕って、人が、生命が育ち生活をしていく為のあらゆる環境が切り取られ "ビジネス" という "略奪行為" の餌食になった。そして破壊後の児童たちが大人になってその略奪世界を支え、加速させていった。


破壊加工を施された人間たちは、食と酒とゲームと異性だけしか分からないようにされているために、自らの生命や未来を捨て値で売り飛ばして生き続けていることに気づけない。


そのなかには、当然ながら『悪』に積極的に加担するものが現れても全くおかしくはなく、実際に多くのものたちは間接的に、ときに直接的に『悪』に協力をしている。


先ほどの "少年兵" の採用の理由はここにもあるのだ。

つまりは "英才教育" である。

少年兵として採用したものの中から、とりわけ優秀な "エリート" を見つけ、作り出す意味もあるのだ。
若い人材をまとめ上げる "優秀な人材" 。将来的には組織の上部を支える存在になるような者を見つける意味もある。


だがしかし、そんなものはごくごく一部で、その他大勢はそうご立派にはいかない。


カルト宗教が実行部隊として機能していると示したが、更にその下部、使い捨てのような末端の "傭兵部隊" には、これら一般の大量に存在する加工済み市民が採用される。彼らはネットの広告で簡単に集められ、"傭兵" として登録される。その "傭兵会社" は派遣会社などの表看板を掲げて活動している。
ちなみにこの国に存在する派遣会社の数は世界でもダントツで、全てが "傭兵予備兵" と考えてもおかしくない。


この傭兵たちに与えられた指令の多くは、ネットを使った工作活動である。


現代の最大の武器であるインターネットを使った正しい情報の拡散は、我々『下級国民軍』の最も重大な "兵器" の一つである。
かくいう私だってその兵器によって目を覚ますことが出来た。


しかし、その我々が発射する真実を破壊するための迎撃部隊が彼ら "傭兵" なのだ。
彼らネット傭兵部隊は真実を破壊しウソを混ぜ込み、デタラメを発射し続ける。その数は大変なものだし内容は悪質極まりない。下劣そのものである。
懸命に真実を使って戦う人たちを、このネット傭兵部隊はあらゆる手段で攻撃し破壊してゆく。
ネット傭兵たちは、一人ひとりが更にアカウントを複数作り出すことで姿かたちを変え、延々と攻撃を続けてくるのだ。


とりわけこの傭兵による攻撃は、戦争開始前後、つまり初期段階ではかなりの効果があった。


彼ら "ネット傭兵部隊" は各部隊がゲリラ戦を仕掛ける戦略を取っていた。
全員が非戦闘員や識者を装う "人狼作戦" だ。
彼らは姿を偽り、真っ当で人畜無害な人物を装って『上級国民軍』の有利になるような発言を連続した。それによって『上級国民軍』の破壊作戦がスムースに実行できるような世論作りという巨大な "アウトバーン" を築いていったのだ。
同時に我々の部隊が日々 "発射" する事実や真実の"弾丸" を、彼らネット傭兵部隊が嘘やデタラメや嘲笑で破壊していった。
彼らは数で我々を屈服させようとしてきたのだ。


だが戦況が進み、我々『下級国民軍』もみな一様にアカウントを作成し、兵力を増強する対策を講じ、正面から白兵戦を展開すると、事態は一変した。


まず、アカウントの数が増え戦場全体のパイが拡大されることで、アカウントごとの "重み" が重視されるようになった。これは『何を言ったかよりも誰が言ったか』と似たような意味であり、決してそれ自体は賛同しかねることではあるが、つまりそれぞれのアカウント毎の信頼性が見られるようになったのだ。
発言したアカウントの過去の動向や、その賛同者たちを一つ一つ確認する "周辺調査" が一般的となった。


傭兵たちはただ金が目的で活動しているだけで、その当人の中身はどうしようもない無能である。ネット傭兵は片手間で出来る職務性質上、その多くが在宅であったり本業の傍らで参戦している。本業の休憩時間や少し手の空いた間を利用して情報工作を行うのだが、依頼された内容の情報以外にもアカウント自体の信頼性を担保するための情報発信をする必要もある。
だが彼らはみな無能で人間的魅力も正義感も信条も無い。したがって人を引きつけ信頼を勝ち取るための "実弾" をまるで持ち合わせていないのだ。


これはこの作戦に於いてとても深刻な事態なのだが、しかしそんな傭兵たちの "弾切れ" 事情などには、彼らを雇ったカルト宗教組織や敵軍の下部組織はまるきり深刻に受け取らず、新たな教育も指示も補給支援も無かった。所詮彼らは使い捨てだし、発生したトラブルと向き合うことは、すなわちトラブルの責任を取らされることにもなるため、本気で対策を講じる態度を取ることは組織内政治的に不利になってしまうのだ。


したがって組織内の誰もが、その自分に直接関わりのない問題については一人として手を差し伸べることはしなかった。


そのため困った現場の傭兵たちはどうしたのかというと、適当に普段から自分たちが行っていることを発信し始めたのだ。これは一見するとリアリティがあるし、ネタは豊富にあるのだから上手く行きそうにも思えるのだが、前述のとおり彼らはみんな人間的な魅力に大きく欠けた連中である。まともな神経も人格も備わっていない。それを育てる努力をせずに生きてきたのだから、ネット傭兵なんていう惨めな職に手を染めても良心の呵責を感じないでいられるのだ。そんな人間の日常が "実弾不足" の事情から "発射" されるようになった。


だが、当然だがそんなものはうまく行くわけがない。

発信する傭兵たちからしたら、迷彩として役に立っているように思えただろうが、傍から見ればそれは愚行以外の何者でもなかった。


彼らネット傭兵たちは、自分たちが周りの人からどのように見られているのかがまるで分かっていないのだ。
自分たちが周りからどれだけ浮いているのか、距離を置かれているのかが全く分かっていない。


人から嫌われたり、疎まれたりしているのに、それを感じ取るだけの人間的な心根がとっくに腐っているため、鼻がまるで効かないのだ。
そのことに気づける繊細な神経の持ち主は一人もいなかった。

だから、彼らが迷彩として発信する個々のアカウント毎の日常的な情報発信が、どれもこれも尽く似通ったものである違和感に気づけなかったのだ。


ゲーム , アイドル , FX , 仮想通貨 , 投資 , 在宅 , 食い物 , 酒 , アニメ…


一見、まともなことを発言しているように見えるネット傭兵たちの工作アカウントも、一枚皮を剥くとあっという間にこの手の下世話な話題で夢中になっている姿が顕になった。


だからすぐに敵国のネット傭兵であることが見抜けた。

この情報が我々によって "発射" され拡散されるようになると、いよいよこのネット傭兵部隊は役立たずとなった。
だれもこの部隊からの攻撃を相手にしなくなったのだ。


彼らがばらまく嘘の "弾丸" は、もう真実を破壊する力を失ったのだ。




Part.8につづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?