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コーヒーブレイク:1. 課題小説を読もう 【まとめ】

次代のプロ作家を育てるオンラインサロン"「私」物語化計画"の「コーヒーブレイク:1. 課題小説を読もう」。課題図書は太宰治「メリイクリスマス」だった。

もし、よければ、いっしょに太宰治「メリイクリスマス」の分析をしてみませんか?

と声をかけたところ、5名(わたし以外で)の方に参加していただいた。アップされた日の早い順にテキストを貼ってみた。ぜひ、読んでいただきたい。

ちなみに、主催の山川健一さんによる「メリイクリスマス」の構造分析はWebサイトで特別公開されている。冒頭部分だけでも目からウロコだ。そうだよな…漠然と読書してもダメだよな…という反省させられる。気になる方はこちらへ。


OZZY-ZOWプロジェクト さん

もちだみわ さん

青空ぷらす さん

Yuki さん

(わたし)

かしま りんご(Kashima ringo) さん

わたしの感想

すべてのテキストを読んで真っ先に思ったことは「めっちゃおもしろい!」。

読書感想文と言われると、夏休みの宿題でムリヤリ読まされている感がある。書評と言われると、なんだか高尚でないとダメなのかなと思ってしまう。小説について述べることはもっとライトな位置からの、自由な飛び跳ね方でいい。

作家はさまざまな思いをこめて小説を書いている。でも、世に放たれた作品はすでに作家だけのものではないのだ。乱暴な言い方だが、作品に対する受け取り方は個々の好き勝手でかまわない。そう、小説の楽しみ方はそれぞれの偏った視点でもいい。だれかに命令される筋合いのものでは決してない。

小説の解釈に正解や正答を求めるなんて、時と場合によるかもしれないけれど、基本的にまちがっているよね、と。

ただ、ひとりの思考ではいろいろと限界がある。こうやって、さまざまな人のテキストを読んでいると、作品に描かれた世界が広がっていく。自分には見えていなかった景色が、こんな素敵な場所もあったのね、と見えてくるようだった。で、いちばん最初の文章に戻る。「めっちゃおもしろい!」。

参加していただいた5名の方へ。

ありがとうございました!
また、同じようなノリのネタ(?)があればお誘いします。
ホントに楽しかったです。


蛇足。

かしま りんご(Kashima ringo) さんのテキストを読んで、ある小説を思い出した。

「転生!太宰治 転生してすみません。」。パロディやオマージュ好きな佐藤友哉らしいタイトルだ。三島由紀夫賞を受賞した「1000の小説とバックベアード」も高橋源一郎「日本文学盛衰史」へのオマージュだった。

太宰治って、「人間失格」のおかげで暗いオッサンというイメージをもっている人が多いけれど、実際の作品はとてもポップなんだよね。それに作品ごとに文体を変えたりして、どれが本当のキャラなのかまるでわからない。そして、ものすごく上手い、べらぼうに美味い。


Text:Atsushi Yoshikawa

(注)感想はあくまでも、わたし個人の感想です。決して、"「私」物語化計画"の講義に対する正答や正解ではありません。

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