storyboard

20年ほど中学校教員をしていましたが退職。現在、国立大学の教育学部で教授をしている中年…

storyboard

20年ほど中学校教員をしていましたが退職。現在、国立大学の教育学部で教授をしている中年男性です。教育に関する話題が尽きない日本ですが、その混乱ぶりがたいへん気がかりです。

最近の記事

英検準1級ライティングのコツ(みたいなもの)

恥ずかしいのですが、画像は自分が準1級に合格したときのスコアです。 英検準1級のライティングについては、その内容ではなく、形式がしっかりしていれば、合格点がもらえる印象を受けます。 恥ずかしながら、いい年をしてから(40代)の準1級挑戦で、一次試験合格まで数回受検しているのですが、英作文は毎回合格ラインを超えていました。 ※リスニングが極端に低く、それを改善して合格したのでした。その後、二次試験は一回で合格しました。 この記事では、ライティングがスムーズにできるための方略

    • 学校現場の「実践論文」は「論文」というよりは実質的には「報告」

      以前書いた「(2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由」という記事で「例えば、何も指導を受けていない学部卒の人が、学校での実践について頑張って「論文」を書いたとしても、その「論文」が学会誌に採択されるのはかなり難しいことでしょう」と書きました。 これは実践が良くないということでは決してなく、「学術論文」に求められる書き方のルールや視点の置き方が、学校現場で書かれるいわゆる「論文」とは大きく異なるために起こる現象です。どのあたりが大きく異なるのをご説明

      有料
      100
      • (3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、が大学教員になるためになぜ重要なのか?

        「(学校の教員が)大学教員になるまでの準備」の記事で (1)修士の学位をもっていること。 (2)査読論文が複数あること。また、査読付ではない論文もそれ以上にあること。 (3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと。 の3つが必要と書きました。 今日は(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、について詳しく書きます。以下、もちろん実名・大学等は出さないものの、デリケートな内容を含むので、不特定多数の見る記事にせず、有料とさせていただきます。

        有料
        300
        • (2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由。

          なぜ、査読付きの論文が重視されるのかと言いますと、そういった論文を書いたという事実は、研究能力があることの客観的な証明になるからです。 査読論文というのは、レフリー制度の整った学会誌に掲載された論文のことを指します。査読(掲載に値するかどうかの審査のことです)プロセスを経て掲載に至るというのは、なかなか難しいことです。 査読を経て掲載されるためには、論理構成がしっかりしていて、自分の「主張」が根拠に基づいて記述されていることが必要です。 「根拠に基づく」というのは「先に同じ

        英検準1級ライティングのコツ(みたいなもの)

        • 学校現場の「実践論文」は「論文」というよりは実質的には…

        • (3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、が大学教…

        • (2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由。

          公募のときにやってはいけないこと

          大学の公募について、時々学校現場の先生方から質問を受けます。 「学校教員から大学教員への転出」については、情報がかなり限られており、ネットを探してもなかなか具体的な情報がないのが現状です。※理工系ですとかなり情報があるのですが。 大学に関する話は、学部や学科や研究ジャンルが違うと、その事情が全く異なってくるので、今回は、私が関係している「教育系の公募」についてお話ししたいと思います。 具体的には「こういったことを公募のときにやらないでください」というものです。 皆さん公募に出

          有料
          2,700

          公募のときにやってはいけないこと

          教職大学院? 修士課程? どちらに進むべきか。

          前回、「大学教員になるためには修士の学位が必要」という記事を書きました。 ここで、現時点で小学校や中学校の教員の方の中には、教職大学院に進むか、修士課程に進むか迷っている方がいるかと思います。大学院への進学は安くは無い金額を払うことになるわけですから、入ってから「こんなはずではなかった……」とならないように、ご自分の将来設計ともに慎重に考えたほうがよいと思います。今日はこれについてお話します。

          有料
          400

          教職大学院? 修士課程? どちらに進むべきか。

          教職大学院・修士課程の選択で大学名から入るのは無意味

          前回、大学院選びで、学部によくあるような「大学名のブランド意識」には意味がありませんと書きました。 今回はその理由を教職大学院と修士課程(博士課程前期)に分けてお話しします。 選ぶ側は「修士や教職修士を大学名で語ること」はしません。私の一連の記事は「大学教員に転職したい」という人に多く読まれているのではないかと思います(教育系に特化していますが)。 そういった人の目標は「今の仕事から大学の教員に鞍替えすること」であると思います。その目標の達成のための条件の一つが「修士の学位

          有料
          300

          教職大学院・修士課程の選択で大学名から入るのは無意味

          (1)修士の学位が必要な理由

          昨日、大学教員に転職するときに必要な3つの条件を書きました。 今日は、そのうちの1つ目「修士の学位をもっていること」について詳しくお話しいたします。 大学の公募要項を見ると「修士、またはそれに相当する研究能力を有する方」といった記載があることが大半です。 これは事質的には「修士の方を募集する」ということを意味します。 なぜ「それに相当する」といった付記があるのかといいますと、もともと大学の教員になるための資格要件は存在しません。たまに著名なスポーツ選手だった方などが教授に

          (1)修士の学位が必要な理由

          大学教員になるまでの準備

           前回の投稿で「3年ほどの準備期間をかけて大学教員になった」という話を書きました。今回は、その準備期間のことをお話ししたいと思います。 要点を先に書いておきますと (1)修士の学位をもっていること。 (2)査読論文が複数あること。また、査読付ではない論文もそれ以上にあること。 (3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと。 この3つが必要かなと思います。 それでは、(1)~(3)のそれぞれについて簡単に説明します。 (1)修士の学位をもっていること。  自分は、教育学部

          大学教員になるまでの準備

          中学校教員を退職して

          10年ほど前、大学卒業から20年近く続けてきた中学校の教員を退職しました。 退職した理由は、国立大学(教育系)の公募に出したところ、運よく准教授(採用当時)として採用してもらえたからです。 もちろん、思い付きで公募してすぐに決まったのではなく、3年ほどの準備期間がありました。 ネット上では「大学、公募」「公募、条件」といったワードでの検索が、常に多くはないものの、一定数継続してみられます(細かく調べたわけではないのであくまで体感ですが)。 自分の経験は、国立大学の教育

          中学校教員を退職して