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20年ほど中学校教員をしていましたが退職。現在、国立大学の教育学部で教授をしている中年…

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20年ほど中学校教員をしていましたが退職。現在、国立大学の教育学部で教授をしている中年男性です。教育に関する話題が尽きない日本ですが、その混乱ぶりがたいへん気がかりです。

記事一覧

英検準1級ライティングのコツ(みたいなもの)

恥ずかしいのですが、画像は自分が準1級に合格したときのスコアです。 英検準1級のライティングについては、その内容ではなく、形式がしっかりしていれば、合格点がもらえ…

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3年前
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学校現場の「実践論文」は「論文」というよりは実質的には「報告」

以前書いた「(2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由」という記事で「例えば、何も指導を受けていない学部卒の人が、学校での実践について…

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3年前
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(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、が大学教員になるためになぜ重要なのか?

「(学校の教員が)大学教員になるまでの準備」の記事で (1)修士の学位をもっていること。 (2)査読論文が複数あること。また、査読付ではない論文もそれ以上にあるこ…

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3年前
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(2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由。

なぜ、査読付きの論文が重視されるのかと言いますと、そういった論文を書いたという事実は、研究能力があることの客観的な証明になるからです。 査読論文というのは、レフ…

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3年前
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公募のときにやってはいけないこと

大学の公募について、時々学校現場の先生方から質問を受けます。 「学校教員から大学教員への転出」については、情報がかなり限られており、ネットを探してもなかなか具体…

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3年前
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教職大学院? 修士課程? どちらに進むべきか。

前回、「大学教員になるためには修士の学位が必要」という記事を書きました。 ここで、現時点で小学校や中学校の教員の方の中には、教職大学院に進むか、修士課程に進むか…

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3年前
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教職大学院・修士課程の選択で大学名から入るのは無意味

前回、大学院選びで、学部によくあるような「大学名のブランド意識」には意味がありませんと書きました。 今回はその理由を教職大学院と修士課程(博士課程前期)に分けて…

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3年前
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(1)修士の学位が必要な理由

昨日、大学教員に転職するときに必要な3つの条件を書きました。 今日は、そのうちの1つ目「修士の学位をもっていること」について詳しくお話しいたします。 大学の公募要…

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3年前
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大学教員になるまでの準備

 前回の投稿で「3年ほどの準備期間をかけて大学教員になった」という話を書きました。今回は、その準備期間のことをお話ししたいと思います。 要点を先に書いておきますと…

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3年前
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中学校教員を退職して

10年ほど前、大学卒業から20年近く続けてきた中学校の教員を退職しました。 退職した理由は、国立大学(教育系)の公募に出したところ、運よく准教授(採用当時)とし…

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3年前
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英検準1級ライティングのコツ(みたいなもの)

英検準1級ライティングのコツ(みたいなもの)

恥ずかしいのですが、画像は自分が準1級に合格したときのスコアです。
英検準1級のライティングについては、その内容ではなく、形式がしっかりしていれば、合格点がもらえる印象を受けます。
恥ずかしながら、いい年をしてから(40代)の準1級挑戦で、一次試験合格まで数回受検しているのですが、英作文は毎回合格ラインを超えていました。

※リスニングが極端に低く、それを改善して合格したのでした。その後、二次試験

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学校現場の「実践論文」は「論文」というよりは実質的には「報告」

学校現場の「実践論文」は「論文」というよりは実質的には「報告」

以前書いた「(2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由」という記事で「例えば、何も指導を受けていない学部卒の人が、学校での実践について頑張って「論文」を書いたとしても、その「論文」が学会誌に採択されるのはかなり難しいことでしょう」と書きました。
これは実践が良くないということでは決してなく、「学術論文」に求められる書き方のルールや視点の置き方が、学校現場で書かれるいわゆる

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(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、が大学教員になるためになぜ重要なのか?

(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、が大学教員になるためになぜ重要なのか?

「(学校の教員が)大学教員になるまでの準備」の記事で
(1)修士の学位をもっていること。
(2)査読論文が複数あること。また、査読付ではない論文もそれ以上にあること。
(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと。
の3つが必要と書きました。
今日は(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと、について詳しく書きます。以下、もちろん実名・大学等は出さないものの、デリケートな内容を含むので、不特定多

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(2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由。

(2)査読論文が複数必要で、査読付ではない論文もそれ以上に必要な理由。

なぜ、査読付きの論文が重視されるのかと言いますと、そういった論文を書いたという事実は、研究能力があることの客観的な証明になるからです。

査読論文というのは、レフリー制度の整った学会誌に掲載された論文のことを指します。査読(掲載に値するかどうかの審査のことです)プロセスを経て掲載に至るというのは、なかなか難しいことです。
査読を経て掲載されるためには、論理構成がしっかりしていて、自分の「主張」が根

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公募のときにやってはいけないこと

公募のときにやってはいけないこと

大学の公募について、時々学校現場の先生方から質問を受けます。
「学校教員から大学教員への転出」については、情報がかなり限られており、ネットを探してもなかなか具体的な情報がないのが現状です。※理工系ですとかなり情報があるのですが。
大学に関する話は、学部や学科や研究ジャンルが違うと、その事情が全く異なってくるので、今回は、私が関係している「教育系の公募」についてお話ししたいと思います。
具体的には「

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教職大学院? 修士課程? どちらに進むべきか。

教職大学院? 修士課程? どちらに進むべきか。

前回、「大学教員になるためには修士の学位が必要」という記事を書きました。
ここで、現時点で小学校や中学校の教員の方の中には、教職大学院に進むか、修士課程に進むか迷っている方がいるかと思います。大学院への進学は安くは無い金額を払うことになるわけですから、入ってから「こんなはずではなかった……」とならないように、ご自分の将来設計ともに慎重に考えたほうがよいと思います。今日はこれについてお話します。

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教職大学院・修士課程の選択で大学名から入るのは無意味

教職大学院・修士課程の選択で大学名から入るのは無意味

前回、大学院選びで、学部によくあるような「大学名のブランド意識」には意味がありませんと書きました。
今回はその理由を教職大学院と修士課程(博士課程前期)に分けてお話しします。

選ぶ側は「修士や教職修士を大学名で語ること」はしません。私の一連の記事は「大学教員に転職したい」という人に多く読まれているのではないかと思います(教育系に特化していますが)。
そういった人の目標は「今の仕事から大学の教員に

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(1)修士の学位が必要な理由

(1)修士の学位が必要な理由

昨日、大学教員に転職するときに必要な3つの条件を書きました。
今日は、そのうちの1つ目「修士の学位をもっていること」について詳しくお話しいたします。

大学の公募要項を見ると「修士、またはそれに相当する研究能力を有する方」といった記載があることが大半です。
これは事質的には「修士の方を募集する」ということを意味します。

なぜ「それに相当する」といった付記があるのかといいますと、もともと大学の教員

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大学教員になるまでの準備

大学教員になるまでの準備

 前回の投稿で「3年ほどの準備期間をかけて大学教員になった」という話を書きました。今回は、その準備期間のことをお話ししたいと思います。
要点を先に書いておきますと

(1)修士の学位をもっていること。
(2)査読論文が複数あること。また、査読付ではない論文もそれ以上にあること。
(3)学校現場の仕事にもしっかり向き合うこと。
この3つが必要かなと思います。

それでは、(1)~(3)のそれぞれにつ

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中学校教員を退職して

中学校教員を退職して

10年ほど前、大学卒業から20年近く続けてきた中学校の教員を退職しました。

退職した理由は、国立大学(教育系)の公募に出したところ、運よく准教授(採用当時)として採用してもらえたからです。

もちろん、思い付きで公募してすぐに決まったのではなく、3年ほどの準備期間がありました。

ネット上では「大学、公募」「公募、条件」といったワードでの検索が、常に多くはないものの、一定数継続してみられます(細

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