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(1)修士の学位が必要な理由

昨日、大学教員に転職するときに必要な3つの条件を書きました。
今日は、そのうちの1つ目「修士の学位をもっていること」について詳しくお話しいたします。

大学の公募要項を見ると「修士、またはそれに相当する研究能力を有する方」といった記載があることが大半です。
これは事質的には「修士の方を募集する」ということを意味します。

なぜ「それに相当する」といった付記があるのかといいますと、もともと大学の教員になるための資格要件は存在しません。たまに著名なスポーツ選手だった方などが教授に就任したりすることがあります。

最近の教育系であれば、特命教授(特命准教授)や特任教授(特任准教授)などの名称(名称は大学によってさまざまですが)で、校長や指導主事だった方を採用するパターンが多くあります。そういった場合、修士をもっているとは限らないので、「それ(修士)に相当する研究能力を有する方」と書いといて整合性をとっていることになります。ですから、普通の公募で修士ではない人をわざわざ採用することは、まずないと言ってよいでしょう(あくまでも教育系の範囲ですが)。

大学の教員を目指すのであれば、修士課程に入学して、修士の学位を取得する(つまり修士論文を書く)ことがまずスタートとなるわけです。通常であれば2年間の就学期間となります。現職教員の進学も想定している大学院が多いので、働きながらでも取得は可能です。また、通信で取得できる大学院もあるので、それも選択肢に十分入ります。大学院の場合、一般の人が思うような大学名によるブランド意識は意味がありません。※これについては、説明がやや長くなることと、実際の大学名を挙げながら説明するほうがわかりやすいので、後日、有料記事で書く予定です。

一方、教員の方であれば「教職大学院」というのを聞いたことがあると思います。この教職大学院に進学した場合はどうなるのでしょうか。それについては、またやや長くなりますので、別の記事として取り上げます。

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