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「2つの「ヒ」キゲキ」考察

久々に2.5ではないストレートの舞台。
凄かった…現地には結局行けずでしたが、二日間あった配信で観劇。人の嫌な部分とか、皮肉とか、人間特有(?)の気持ち悪いところとか、そんなのも全部ひっくるめて面白かった…現地で観たかった…っ。

まだ頭の中で色々ぐるぐるしている最中ですが、整理の意味も込めて、私なりに現時点での考察をしてみました。(まとまってないですが)
尚、パンフレット情報はゼロなのでご容赦を。

以下、ネタバレしかありません。

時系列

1幕の「パンティアナキズム」と2幕の「テクタイト」。
時系列と世界線が初見の時は、なんとなくわかったような、でもわかり切ってない感じでしたが、現状の解釈としては、

1幕2幕通して、舞台上の現実世界?のベースは「パンティアナキズム」。
2幕の「テクタイト」は作家先生がいるシーン以外は劇中劇。

と捉えました。

劇中劇は2幕冒頭のスタッフ清掃から既に始まっていて、本編の成仏確認シーンで終了。その後の作家先生のシーンは時系列的には劇中劇の直前かなと。

というのも、2幕ラストで作家先生が「舞台観たら(小田島さんに)会ってみたくなりますよ」という台詞があり、つまり、劇中劇に小田島さん(をモデルにした登場人物)が出てくるというフラグ。また、作家先生が書いた舞台の内容は、桜子が昔話した隕石の話がベースになっているとのこと。

途中まで、「テクタイト」は「パンティアナキズム」とは世界線が別にあって、テクタイト世界線の千秋楽にタクトの過去が発覚した、と思っていましたが、あれだけ隕石風爆発(衝突)演出があると、初日から「元々ああいうストーリで演出」だった、と考える方が個人的にはしっくり来ました。

パンティアナキズム(以下パンアナ)の世界線で、桜子とゆうが顔見知りになったタイミングが不明ですが、きっかけとしては作家先生繋がりの可能性かな? もしくは桜子のパンティアナキストとしての活動中かSNSでの繋がりで知り合ったとか。

どのみち「テクタイト劇中劇」は作家先生に繋がりのある人(ないし、繋がりのある人に縁のある人)がモデルとなり登場しているので作家先生繋がりが有力かなぁと考えています。

【劇中劇】=【パンアナ時間軸】
小田島(リーダー)=リアル小田島?
小田島(髪)=リアル小田島?
小田島(ピンクの人)=リアル小田島?
小田島(臭い人)=リアル小田島?/ウェイター
小田島(占い師)=作家先生 本人
小田島(白)=桜子
小田島(先生)=桜子からの情報を元に作った小田島先生
ウェイター=ウェイター?
謎のおばあちゃん=常連おばあちゃん(劇場の守り神)
スマホで写メる女=桜子からの情報を元に作った桜子の新しい母
ゆう=ゆう?

あと、リアル小田島メンバーは劇中劇よりは舞台ガチ勢でもないのかも?特にリーダーは劇中劇では全公演みてる、と言ってましたが、そうでもない。(もしくは、2幕ラストでブザーが鳴った舞台には、小田島さんの推しが出ていなかったのか)

桜子と小田島(白)の関係

桜子は終始、支配される事を拒んでいました。途中「変わってしまったんだろうか?!」と戸惑ってましたが、パンツを脱ぐことによる支配は拒絶しています。それなのにあの子のパンツは常にはいてる。結局パンツに支配されている。支配されないように動いているつもりでも実は支配されてる。皮肉過ぎる。

一方、小田島(白)は体が思うように動かせない。個人的解釈ですが小田島(白)は魂、霊体、意識、など形のないものだと思っているのですが、肉体という支配から解放される代わりに不自由になっている。

支配から逃れようとしても結局支配されて不自由な桜子。
肉体の支配から解放されても霊体(?)として不自由な小田島(白)。

どちらも自由なのに不自由で支配から逃れても別の何かに支配されてるという対比を見せてるのかな?と思いました。他にも比べると色々出てきそう。

なぜ小田島(白)と望は会話できたのか

色々な可能性がありますが、私的解釈としは、まず望はタクトの人格の1つなので、普段は無意識の領域にいる。一方、小田島(白)は霊体(生き霊含む)的存在で、ちょっとこじつけですが、[霊体(魂)=無意識]とするなら、ユングの「集合的無意識」の中でこの二人が出会う事はあるかな?と。

因みに、箱は個の単位の区切りだと思ってるので、箱を飛び出してきた望は人との距離感が正しく計れない。という解釈をしてみたり?もっとここは色々考える事ができそうです。

望が生まれたしたタイミング

候補は何個かありましたが、[母親をお風呂に沈めてる現場を目撃時]かなと。「望がでてきてからタクトは頑張っていた」と先生も言ってますし。幼少期にそんな現場見たらそりゃショック過ぎるでしょ……。先生とアキラが生まれたタイミングは不明ですが、主人格タクトから分かれてるので、先生が先生として人格持つ前から頑張っていた事を知っているのはありえると思います。

望=テューポーン説?

理由は、望が捌けるタイミングで、照明演出がダークになっていたのが一つ。もう一つは望は「テューポーン出ている時はみんな気を失う」と言っていましたが、テューポーン化した際、先生とアキラは意識がありました。つまり意識を失っている(ないし我を忘れて意識を失っていると思っている)のは望だけ。終盤は特に望とテューポーン化時の照明はほぼ同でしたし、そのあたりから同一人格かなと思いました。無邪気な子供って時に残酷に物を壊してしまったりするし。望本人は意識していなくて実はテューポーンだったのではないでしょうか。いやいや辛すぎでしょそれ。

もしくはテューポーン=石の可能性?負の感情が高まると石が活性化して望がテューポーン化してしまうとか???

なぜ小田島はあんな高スキルを持ってるの!?

いや劇中劇だから!というので片付けられはしますが、せっかくなので。きっと小田島(占い師)の霊力が実はめちゃくちゃ強くて周りの小田島に影響与えていたのでは? でないと小田島ズは小田島(白)を認識できないはずです。現にゆうはロビーシーンで認識していません。ただ、小田島(占い師)以外は声は聞こえないのだと思います。声まで聞こえる小田島(占い師)はやはり霊力強い。人浮かす程度には霊力あるし、人に憑依させたりもできますしね。本人無自覚っぽけど(霊感無くなったって言ってるし)。

対比が色々ありそう

先にも書きましたが、桜子と小田島(白)以外でも色々対になっていそうです。

一幕二幕共に主人公には実母死亡し、二人目の母がいる(いた)。
一幕二幕共に主人公には父親はいるが、どちらも身勝手で、父親のせいで生きづらくなっている。

いじめられていたのに、元凶がいなくなった途端、手のひらを返す同級生。
役者として順調だったのに、親の過去が暴かれた途端、手のを返す社会。

他にもこういう対になっているものは沢山ありそうですが頭がまだまだ追いつかない(笑)

考察しがいあり過ぎる(笑)

まとめ(という名の感想)

推しの和田くん目当てだったのですが、全キャスト素晴らしかったし、脚本演出最高過ぎました。推しにタクト(望)配役してくださってありがとうございます水野さんっ!!鯛ちゃんについては確かツイッターで言われてましたが、推しで見てみたいものを全部詰めてくださっていました。あんな推しの演技見た事ないっす……。一幕の高校生役も爽やかなのに、何かどろっとした生々し人間味が絶妙に出ていて、うわぁ(語彙力)ってなったし。

ストーリー自体もしんどい部分もあるのにどこかコミカルで、観る視点を変えれば悲劇も喜劇になるたしかに表現されていた舞台でした。

因みに終始、小田島(リーダー)は色んな意味でずるいし、同じオタク属性の人間としてわかりみしか無かったので、ある意味一番共感できてめちゃくちゃ笑いました。リーダーが面白い事なってるタイミングで望と小田島(白)との感動シーンが被った時はリアルに泣きながら笑ってしまいましたし!

ともかくとても面白い舞台でしたし、今の時代にも色々合致してるなぁと感じる部分もあった舞台でした。

とりとめなくなりましたが、ひとまず。

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