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仕事ができない若手にイライラしない!チームの戦力に変える!

ムリを捨てて動く。第1弾は、仕事ができない若手にイライラせず、チームの戦力に変える方法についてです。

ビジネスをしている中で、独り立ちして自信がついてきたリーダーたちがぶつかる壁・・・それは、自分のチームの若手社員が自分の思いどおりにならず、イライラして仕事がうまく進まない・・・という悩み。
会社からは、少しハードルの高いミッションを渡されるが、それを実行するために「自分があと2人いたらいいのに…」なんてことを思った人もいるのではないでしょうか。

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そんな悩みを持っている方々が、今この記事に辿り着いたと思いますので、
私自身が、5年間で売上8倍、社員数が30名から250名へ成長させる過程で経験したチームビルディングの中から『できない若手にイライラしない方法』とさらに『チームの戦力に変えるための方法』をこのnoteに公開します。
なるほど!参考になる!と思ってもらえたら幸いです。

■できない若手にイライラしてしまう理由とは?

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まず、できない若手にイライラするときはどのような状況でしょうか。
・教えたことと違うことをやっている…
・仕事を全然覚えない…
・簡単な仕事を渡したのに期限が守れない…
・報告がなく何をやってるのかわからない…
・大事なタイミングで体調不良で休む…
などなど。

「こんなこともできないのか…」と思いながら、「でも仕事を覚えてもらうために何とかしないとならない」と頭を抱えるリーダーのみなさん、仕事ができない若手メンバーが引き起こすこのような状態の原因が、実は『あなた自身にある』と言われたら、どんな気持ちになるでしょうか。

しかし、これは事実です。

思うように若手メンバーが動いてくれない理由は、お互いの信頼関係ができていないからです。いわゆるナメられている状態ということです。
しかも、その信頼関係ができていない中で、相手に”期待”だけをしていることがイライラを引き起こしているのです。

先ほど例にあげたイライラする状況を逆に若手の立場で言い換えると、
・何言ってるか分からなかったけど、たぶんこんな感じ…
・聞けば教えてくれるし、その方が楽だし…
・急ぐ理由もないだろうし、失敗したくないから自分のペースで…
・報告しても何かしてくれるわけじゃないし…
・今日の仕事はヤバそうだし、休めば誰かが何とかしてくれるだろう…

この人の言われたことをやる必要があるのか?そんなことをやって何の意味があるのか?と腹の底ではそんな風に思っているということです。

このようなメンバーを自分の思いどおりに、仕事ができる人材へ成長させることができれば、仕事も人間関係も毎日がワクワクしますね!

■悩むリーダーがやっている接し方

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できない若手にイライラする理由の原因は、実はリーダーのみなさん自身にあり、信頼関係ができていないことである、という話をしましたが、信頼関係をつくることなく仕事をしているとはどういうことなのか?実際にこのような状態に悩むリーダーたちのメンバーへの接し方についていくつか紹介します。

①取り組む仕事の背景や目的を伝えていない

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ここでいう伝えていないとは、リーダーは伝えていると思っても、受け手側(メンバー)に伝わっていないということも含まれます。
人が期待を上回る成果を出すためには、言われたことをただやるだけでなく、自ら進んで取り組むべきだと思うことを実施できるようになることですが、
そのためには、任せていく仕事についての背景と、それが何のために実施するのかの目的、更に可能であればその先を見据えたイメージなどをしっかりと伝えておくことです。
実際に伝えているのに、期限も守れないし、ちゃんと理解していない、ということに悩むリーダーもいますが、その場合は、ほとんどがリーダーは伝えていると思っても、受け手側(メンバー)には伝わっていないということです。
「今回の背景と目的を踏まえて、Aさんならどう取り組むべきだと感じる?」など、伝えたことに対してメンバーがどのように理解し、考えているかを確認するステップをいれることで、理解度合いを把握することができ、また、メンバーも自ら進んで実施するイメージを持つことができます。

②本人の能力と仕事環境に対してキャパオーバーした役割を与えている

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信頼関係を構築する際に欠けているケースとして、メンバーの適性(能力と仕事環境)を把握せずに、リーダーが自分自身のこれまでの経験から、「これくらいはやれるだろう」と割り振りしていることも少なくありません。
「気合いで頑張ればなんとかなる!」という昭和の考え方が好きな上司など、まだまだ日本の会社には残っていますが、

ムリなものはムリです。

リーダーは、メンバー個々の現在の知識や処理スピードなどの能力を理解すると共に、どのようなことでモチベーションが上がるのか、パフォーマンスが落ちるのか、人間関係などの状態を含めた仕事環境についても把握した上で、メンバー個々に適切な仕事を任せていくことが信頼関係を構築するポイントです。できる仕事だけを与えるという意味ではなく、本人の能力を踏まえて、少し高いハードルのミッションを与え、それに対して、「Aさんなら、どのようにそれを実行できそうか」「どのような助けがあれば実現できるイメージが湧くか」などの仮説を自ら立ててもらい、それに対して「よしっ!まずはそのやり方でやってみよう!」と”認めてあげること”で、お互いの信頼関係が深まります。
その際、メンバー自身が理解した自分の役割と同様にリーダーがその実現に向けてどのような役割をもって動くのかも一緒に共有することも大切です。

③「ありがとう」など感謝の言葉を全然使っていない

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言われた仕事はやって当然。このくらいのレベルはできて当然。これくらいのこと気を利かせて当然。など、”当然”と思っているために、些細な出来事に対して「ありがとう」の感謝の言葉を全くなしに進めているリーダーは、メンバーから信頼はされません。

メンバーたちは、仕事を進めても何も感謝がなく、指摘や批判ばかりするリーダーに対して、「あなたのために仕事をしているのではない」という感情を抱いているでしょう。

もし、「ありがとう」と言うことが恥ずかしいと思っている人は、今すぐその感情を捨てることをおススメします。提供したサービスに対して、お客様から感謝されたときなど、自分が「うれしい」と思うのと同じで、誰もが自身の行為に対して感謝の言葉をもらうことは、うれしいものです。そして、「また頑張ろう!」とたくさんのエネルギーをもらうと同時に「次はもっとこんな工夫をしてみよう!」となっていきます。

メンバーの良い部分よりも悪い部分が先に目がいってしまう人は、内容に対して批判や指摘をする前に、まずは一緒に進めている仕事に対して、メンバーが”調べる”という行為や”考える”という行為をしたことに対して「〇〇について考えてくれたんだね。ありがとう!」と先に言うことから、はじめていくことで、信頼関係を構築していくことができます。

④相手に期待をしすぎている

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人には、得意不得意、能力、仕事環境も様々です。
「メンバーが思うような仕事をしてくれない」と感じた時、リーダーは、メンバーそれぞれに対して、能力に応じた仕事の割り振りをしたつもりでいても、成果に対しては、「Aさんは仕事が早いのに、Bさんは仕事が遅い」といった具合に、ついつい比較してしまっていないでしょうか。
また、自分の過去の経験などから、「これくらいはできるはずだ」「これくらいはできてほしい」と自分自身と比較していないでしょうか。
もし、そのような場合は、相手の適性に対して正しく理解と評価ができておらず、期待をしすぎている状態です。

ちなみに、部下やメンバーは「期待しているよ!」という言葉を与えられると、すごく喜びを感じます。なぜなら、人の貢献力は何にも代えがたいエネルギーになるからです。そのため、メンバーに対して「期待している」ことを伝えることは、良いことです。

しかし、リーダーは、メンバーに対して、期待しすぎてはいけません。それは、期待が膨らむと「何故、こんなこともできないんだ?」「これまで何をやっていたんだ?」と相手に対し、自分が期待していたことから足りないことを押し付けてしまい、お互いに悪い関係になってしまうからです。
特に怒ってしまった時などは、メンバーは落ち込み、また、落ち込んでから回復するまでの”何も生み出さない時間”を費やすことになります。怒った方も同様です。怒ったエネルギーと同じ分だけ自分に痛みもあるでしょう。
このような何も生まない「負のエネルギー」は、時間と労力のムダであり、双方にとっても全く意味のない時間を使う結果になります。

リーダー側の勝手な期待がこのような問題を生んでいるのですから、”期待しすぎない”というのは、メンバーの適性(能力や仕事環境)を理解して、「ここまでなら実施できる(考えることができる)」とメンバー自身が確信したことに対して、任せていくということです。

そして、それでも足りない要素があった際は、「何が足りないのか」を理解して、「どうしたらそれが埋まるのか」を建設的に考え、支え合って達成する時間にした方がよっぽど生産性が高くなります。

それでも怒りの気持ちが出てしまうとき、自分の中に抱えておくのは良くないことです。リーダーが、それこそストレスになって体調を崩したら、仕事そのものができなくなってしまいます。
イライラの感情が出てきたときは、「あっ!自分イライラしてるな」って思うようにしてみてください。そして、「何故、怒っているのか」を冷静に考えてみましょう。
イライラする感情は、相手が作った感情ではなく、自分自身が生み出している感情です。自分の思っているとおりにコトが運んでいないことの原因をはっきりさせ、そのことに対して第三者の視点で事実を受け止めると意外に冷静に対処できてしまうものです。

■信頼関係を深めるためのリーダーの接し方

前述の悩むリーダーの接し方では、重要な例とその対応方法についてあげましたが、その他にも、以下に記載したようなことを、もしかしたらやってしまっている?と思うことがあれば、信頼関係の構築が進まないことに大きな影響を与えていることになります。

※代表的な例を挙げてますので、是非チェックしてみてください。

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チームで進めていく仕事の生産性を高めるには、人と人とが連携して進めていく必要があるため、何よりも強い信頼関係を構築することが重要です。

そのためには、相手との十分なコミュニケーションを取ることです。

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それは、仕事の目指す目的地を明確に定め、リーダー、メンバーそれぞれの責任範囲と適性(能力と仕事環境)をお互いが理解し、遂行途中でぶつかる壁を一緒に乗り越えていけるよう、頼り、頼られる環境をつくることです。

メンバーは、リーダーの発言や振る舞いなど、リーダー(自分)が思っている以上に見ています。「機嫌が悪いから、今は話に行くのを止めよう」など、自分がメンバーだったとき、そのような経験があった人もいるのではないでしょうか。そういう意味でも、いつでも相談できる、頼ることができる振る舞いを心得ておくこともリーダーとして必要な接し方です。

■コミュニケーションの取り方について

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コミュニケーションの取り方(話す頻度や伝え方)は、チームで動く際は、様々なタイプの人で構成されますので、「こまめに話す方がよい人」、「多少ほっといてもいい人」など、人の得意不得意、能力や経験年数によっても違ってきます。

そのため、リーダー自身が、メンバーの適性を把握した上で、「何故、この頻度や伝え方でコミュニケーションをとるのか」など、自分自身が考えていることをメンバーにも伝えて、お互いで理解し合うことが、信頼関係の構築として大切になります。

また、メンバーは、リーダーともっと話したいと思っていますが、「話を聞いてくれない」、「いつも自分の話ばかりする」と感じると、「伝えること自体が無意味だ」と、伝えること、話すことをやめてしまいます。
仕事での重要な課題が、報告されないまま、大事な局面で発見されるようなことを経験した人は、『メンバーが伝えなかったことが問題』ではなく、『リーダーが伝えることを諦めさせた』ことが問題なのです。

30分程度の1on1などで、メンバーと会話することも信頼関係を構築する効果的な方法です。

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ただし、リーダーは、『メンバーの意見をしっかり聞く時間にする』ことを心掛けないと、効果は出ません。
自分の意見ばかり話していると感じるリーダーは、グッと堪えて、メンバーが話す時間にしてみましょう。
メンバーに、自ら考えてもらい、実践したいと思うことを引き出した上で、認めてあげることが、信頼関係の構築には重要だからです。

1on1を進める上で、メンバーから考えや意見を引き出すための方法として『KPT法』を活用することをオススメします。
ここの記事では詳細は記載しませんが、以下の3つ分類で振り返りをする方法です。
Keep:良かったこと(継続)
Problem:悪かったこと(問題や課題)
Try:次に試すこと(改善や挑戦)

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効果的な振り返りメソッドとして、様々な記事がネット上に出ていますので、是非取り組んでみてください。

また、話しているときにメンバーの悪いところに目がいきがちな人は、良い部分を意識的に見るようにして、良いと思うことは、「いいね!」「ありがとう!」とメンバー対して言葉で感謝を伝えるようにしていくことで、メンバーは、「自分の活動を認めてくれる人だ」と認識し、これまでリーダーから聞きにいかないと得られなかったことも、発信してくれるようになります。

「そんなこと言われてもうまくいかない」と思っている人、実際に新たなものを創造するような特殊な仕事などは、難しいかもしれませんが、いわゆるたくさんの人が同じ境遇で働いている仕事の場合は、『世の中の誰もがやっていることで特別な仕事じゃないのだから、絶対にできるようになる!』と強く信じて向き合い、できない原因を一緒に紐解いていきましょう。

■まとめ

できない若手にイライラしない方法とチームの戦力に変える方法について、いくつかの例なども入れながらご紹介しました。
信頼関係を構築するための以下のポイントを是非実践してみてください。

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実践する中では、若手がなかなか育たず、「ここまでやってあげなければならないのか?」と思うこともあるかもしれません。
繰り返しになりますが、それは信頼関係におけるメンバー適性(能力や仕事環境)の理解が足りないためです。リーダーである”あなた自身”もメンバーのときは、周りの人々から、たくさん支えられて今があるはずです。「元々、自分はもっとできた」という人もいるかもしれませんが、自分が思っている以上に周囲はあなたを助けています。あなたという優秀な人材を早く成長させるために、リーダーは、メンバー当時のあなたの適性をみて支えていたのです。

物事がうまく進まないことに苛立ち、悩みながら、ムリして進めるのではなく、自分の視点:「なんでこんなこともできないのか?」を相手の視点:「どのようにしたらできるだろうか?」に変えて、ちょっとずつでも、成長していくことを一緒に体感できたとき、それは、イライラからワクワクに変わっているときです。

誰にでも成長できる可能性があることを信じて、この活動を通して、イライラを解消し、さらにはチームの戦力に変え、「できない若手をできないまま使う」という”ムリ”を捨てて動いていきましょう。

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