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ひとりで詠った夜

多分さ、俺はね
自分だけの世界を創りたかったんだよ。
そう、誰にも邪魔されない世界をね
まぁ、生きてる限り
そんな世界は存在しないんだろうけど
とりあえず、自分の思うことを
ひとりで語って
ひとりで書き綴ることに関しては
誰かに批判されていたとしても
自分の意志で
公にも出来るし
自分の意志で
取り消すことも出来ることから
誰にも邪魔されない世界を
創り出せているんだろうと思う

「まぁ、微妙なお話でもあるんでしょうけどね。」

俺は、限界を感じていた。
目に見えるほどに目減りする顧客数
サラリーマンだからこそ
低い業績でも貰えるお給金
これが、自営業であれば
「ゾッ」としてしまう
「このままでは続くはずがない」
ごまかしで続けているだけの
今の仕事に違和感を感じながら
毎日を過ごしているんだけど
これがないと生きていけないことは
じゅうぶんに理解している。

「俺はきっと甘えている」
「俺はきっと、自分にウソをついている」
「俺は、考えが甘い」
「俺は、きっと迷っている」

そんなことを、自分に言い聞かせながら
仕事を終えて、帰途についていた。

最近、お酒が尽きない
どうしても酒屋のある方向に
ステアリングを操作してしまう。

そして、
「居酒屋で〇〇の」ってフレーズに
負け、今夜も「プレーンサワー」
に手を伸ばしてしまった。
「また、自分に負けたか・・・。」
そのように呟きながら
自宅の玄関の鍵を開け
そして、ノブを捻る。
今日は金曜日。
「誰もいないか。」

今夜は、みんなどこかに
出掛けているようだ

そんなことは、よそにして
俺は一人の時間を楽しんでいた
明日も仕事だから、
早めに寝るつもりだったが
ついつい夜更かしをしてしまう

「今日も色々だったな」
「とりあえず、ここまでよくやって来たものだよ」
ちょっと大げさに
自分で自分を褒めてしまう。

瞼が重くなってきたころ
メロディに合わせて
スマホが鳴動していた。

~つづく~


続かんよ(^^♪


サムネの写真は
ツイッターで知り合った
須藤郁未さんの作品です



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