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[コラム]人気の秘密('20/10/30)

流行りものはちょっと興味がある。というわけで「鬼滅の刃」を見に行った。
興行記録更新を伝えるTVニュースでは「もう4回も見ました、また見たいです!」と目をウルウルさせて熱く語る人もいて、「なんで何回も同じものを見たくなるのか」の理由を知りたかった。

だいたいのストーリーは分かっていたので、映画にはスッと入れた。
そして、人が何度も見たくなる理由については「喜怒哀楽がこれでもかこれでもかと演出されて盛り込まれているから」だと私なりに結論付けた。現実ではありえないような、火とか水が噴き出る(?)刀で、バサッと鬼を切ると血を流して鬼が倒れるけれども(鬼にも血液はあるらしい)、また復活して戦闘開始!という激しさがある一方で、人間のはかなさ・別れと悲しみのシーンなど「わかっているけど引き込まれる」というのが作品として素晴らしいんだと思う。

ここのところ、コロナで自粛ムード。仲間とワーッと盛り上がることも憚られて、おとなしくしていることを強いられている今、せめて映画の世界で、極端に強調されて分かりやすいストーリーがウケているんだろうな。

最後に泣きのシーンが出てくるのを予想しつつ、冷静に鑑賞するつもりで映画館に行ったわけだが、いけないいけないと思いつつ、不覚にも最後のシーンでは目がウルウルと…。いい大人が一人で映画館来て、ウルウルしていてもカッコ悪いので、なんとか持ちこたえたけれども。

でもあらためて、こういう映画の世界で、思いっきり感情移入して、泣くところではワ〜〜ンと泣いた方がよっぽど健康的だったかもしれない。という訳で、次回は先入観なしで鑑賞し、もう一度楽しんでみようかな。

繰り返し見たくなる理由は、こんなところにもあったのかもしれない。

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