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『20Dシステム』の制作記 2022.02.A号

◆ 当制作記は

・無料公開中のTRPGコアルール『20Dシステム』の制作における「構想」「進捗」「修正箇所の報告」「コラム」など、の発信の場です。
・月1〜3回ぐらいのペースで、不定期発信をしていく予定です。メルマガ的なものだと思ってください。
・発信内容が少ない場合は、既に発信済みのページに追記で対処することもあります。

▼TRPGコアルール『20Dシステム』

▼前回の制作記


◆ WAPデータの追加

・WAP(わっぷ)とは、「World Ability Pack」の略です。
・特定の世界観の特定のキャラクターは、本来はある程度成長をしないとアンロックしない特定のアビリティーを早期に使えるようになっています。それを可能にするルールがWAPです。

▼ 前回までの追加
『WAPのルール 改訂』
【ガンスリンガー】 【重火器使い】 【トラップスミス】
【スナイパー】 【剣聖】 【パワフルコング】 【かまいたち】 【ジゴロ】【ジゴレット】 【アクター】 【清楚姫】 【トムボーイ嬢】 【エンジェルダスト・ソルジャー】 【ボディーガード】 【探偵】 【警察(現場)】 【警察(上層部)】 【ジェネラル】 廃棄物ウェステッド 【外国人傭兵部隊】 【マフィア】 【ヤクザ】

▼ 今回の追加
【メタルアーマー】

▼ 次回以降での追加予定
【学生】【自衛隊】【ドライバー】【策士】【ネゴシエーター】【扇動家】【ウィニー】【商人】【除霊師】【半グレ】【キメラウォーリア】


メタルアーマー

・超常的な科学力で開発されたメタリックに光り輝く全身鎧を身に包んでの戦いや、その科学技術の運用を表現するパックです。

基礎アビリティ1:《近接武器》【白兵戦】★2
基礎アビリティ2:《危険回避》【運動】★2
基礎アビリティ3:《上級技師》【機械技術】★5
基礎アビリティ4:《未来の教養》【社会:宇宙】★2
基礎アビリティ5:《知的な狩人》【白兵戦】★7
固有アビリティA:《蒸着》
基礎アビリティ6:《宝具解放》【主人公補正】★3
基礎アビリティ7:《殲滅》【飛び道具】★7
基礎アビリティ8:《開発》【機械技術】★10
基礎アビリティ9:《宇宙クルー》【社会:宇宙】★10
基礎アビリティ10:《急所看破》【頭脳】★16
固有アビリティB:《レーザーブレード強化》

《蒸着》:対応能力【社会:未来】
・光り輝くメタリックな全身鎧(コンバットスーツ)が粒子の状態に変換され電送されます。電送された粒子はあなたの体表に吹き付けられるようにして再構築され、全身鎧を装着します。蒸着のプロセスは0.05秒です。
・流星コスト[2]:装甲点+5。効果期間は戦闘中。アクションを消費しません。
《レーザーブレード強化》:対応能力【社会:未来】
・所持しているレーザーブレードの刀身を逆手(右手持ちなら左手)でなぞります。それに伴い、レーザーブレードの刀身が強く輝き、切れ味が増します。
・流星コスト[2]:《近接武器》による攻撃時、達成ボーナス+5。効果期間は戦闘中。マイナーアクション。



◆【社会:宇宙】

・基本ルールで搭載されている社会系能力は、世界観の時代に応じて【社会:古代】と【社会:現代】の2つが設けられていましたが、新たに未来の世界観をプレイする為に、【社会:宇宙】を追加します。所謂「宇宙時代」ですね。SFですね。
・★16と★20のアビリティは、まだ未公開です。というか、今は必要性が乏しいので、考案していません。今後にご期待ください。SFアニマの方からのアイディアなどがあれば是非。

▼アビリティ

★1《ユーティリティ》
一般的な未来の道具(現代では未知であっても、その世界観においては普遍的な未来の道具)について、常識的な知識を持ち、普通に扱うことができます。一般的に普及していない道具は使えませんし、本来の使い方と違う応用的な使い方はできません。

★2《未来の教養》
現代よりも進んだ社会の常識や知識を持っています。流星コスト[1]:【機械技術】【頭脳】の行為判定を行う際に、それらの能力の代わりに【社会:宇宙】を適用できます。有効期間は1アクション分。アビリティのアンロックやバロメータは【社会:宇宙】を基準に求め直します。

★3《未知との遭遇》
現代では存在が確認されていない宇宙由来の未知の知的存在(生命体とは限らない)と、過去に遭遇した経験があります。流星コスト[1]:人脈(人?)として接することができます。ただし、関係が友好的とは限りません。

★4《トモダチ》
パッシブ効果:もしエイリアン(異形の地球外生命体)と遭遇しても、恐怖判定をする必要がありません。この効果は、例えば、幽霊、巨大怪獣、神話生物 など、別のジャンルの異形の怪物や、それらの要素を含んたエイリアンには無効です。

★5《宇宙遊泳》
宇宙空間での活動の訓練を受けています。個人でMY宇宙服を所有し、宇宙空間でも不自由なく行動することが可能です。ここでいう「不自由なく」とは、ダイバースーツを着て潜水活動をするぐらいの自由度を指します。

★7《宇宙ノイド》
宇宙空間、宇宙ステーション、宇宙船など、地球を離れた特殊環境での生活に完全に適用しています。パッシブ効果:地球環境との違いが原因となって受ける『ペナルティー』は一切受けません。

★9《宇宙生存術》
宇宙空間において、宇宙服が裂ける、酸素残量が極端に減った、戻る方向がわからない、未知の食材を食べざるを得ない など、宇宙空間でのトラブルに冷静に的確に対処すことができます。流星コスト[1]:宇宙空間での【サバイバー】の行為判定を行う際に、それらの能力の代わりに【社会:宇宙】を適用できます。有効期間は1アクション分。アビリティのアンロックやバロメータは【社会:宇宙】を基準に求め直します。

★10《宇宙クルー》
宇宙船の乗員です。個人で所有しているわけではありませんが、わりと軽い条件(GMが判断)で、自由に乗船することが可能です。

★12《未知との交流》
地球外生命体と普通に【交流】が可能です。言葉の壁は、きっと向こうがどうにかしてくれています。

★16 アンノウン(まだ非公開)

★20 アンノウン(まだ非公開)



◆弾丸データ

▼ 前回までの追加
『グレネード』 『手榴弾』


▼データ項目の説明

対応規格拳銃ハンドガン小銃ライフルなど どのような銃器で用いられる弾丸かを示しています。ただし、本ゲームでは銃器本体はフレーバー情報なので、この項もフレーバーに過ぎません。

購入値:購入判定で入手する際の難易度です。アイテムの購入判定のルールに準じます。

弾数:購入した際に1セットのカートリッジに含まれる弾丸の個数です。大半のものは10発です。リボルバーでも10発です。この世界の拳銃や小銃は、プレイヤーが管理し易い様に、1カートリッジ10発で統一世界規格が敷かれているのです。プレアビリティの向上の為だからね?いいね? (でも、トランキライザーなど一部の例外は存在します)

反動値:この弾丸を射撃した際に射手が受ける反動の大きさの基準です。反動が射手の運動能力より大きいと姿勢を崩してしまいます。本ゲームでは、「射撃の反動」は、次の行動へのペナルティーとして扱われます。
「弾丸の反動値+判定のペイン[出目3]の“のべ”個数」【運動】のレベルを超過 したのならば、次のラウンドで行うメジャーアクションは「ペナルティー(出目[2]もファール)」として扱われます。
次のラウンドでメジャーアクションを行う前に、マイナーアクション『体勢を直す』を行えば、このペナルティーは無視できます。

効果:この弾丸を射撃した場合に発揮する特殊な効果やルールです。弾丸に付随されたアビリティだと考えてください。基本的にパッシブ効果として扱われます。

備考:この弾丸についての豆知識です。まるでルールのような書かれ方をしている場合もありますが、あくまでもフレーバーテキストです。
ルール的な強制力を発揮させるかは、GMの判断に委ねます。



◆ルールの追加と修正

・基本ルールに一部、ルールの追加や修正が加わります。

『名無しモブへの頼み事』(追加)

・本ゲームでは、NPCに何かの頼み事(依頼や譲渡の願いや忖度 など)をする際には、NPCごとに蓄積される『友好ポイント』を消費して行います。これが基本ルールです。
・しかし、それは「名前と物語上の役割を持ったNPC」の話です。「名無しのモブ」には『友好ポイント』が存在しません。なので、『友好ポイント』を消費して頼むのではありません。名無しのモブに頼み事をする際には【交流】による判定を行います。判定に成功したら、頼みが聞き入れられます。むしろ一般的なゲームに近いでしょう。
・【交流】判定の難易度はGMが判断します。目安としては、友好的な顔見知りで2、初対面の赤の他人で5、敵対的な立場なら10以上、が妥当でしょう。
・いくら名無しのモブといえども、所謂「くちプロレス」でどうにかできるものではありません。判定の難易度自体は簡単だとしても、判定ゲージが消耗するので有限です。


『強制ポイント』(追加)

・戦闘などによって、敵NPCの『活力』を0点以下にすると、その敵に最後に攻撃を加えたPCは、「トドメを刺す」か「抵抗不能にする」かを選べます。この選択はマイナーアクションです。このラウンドに選択をしなかった(できなかった)場合は、敵は逃亡を図ります。
・「抵抗不能にする」を選んだ場合、その敵に対しての『強制ポイント』を得れます。『強制ポイント』の値は、[10 ー 超過ダメージ]点です。超過ダメージが10を超えている場合は、即死しています。
・『強制ポイント』は『友好ポイント』と同様に頼み事の対価として消費します。違いはフレーバーの差ぐらいです。友好ポイントで頼む場合は、友好的な演出になるでしょうが、強制ポイントで頼む場合は、相手にとって屈辱的であったり嗜虐的な演出になるのかもしれませんね。


『行為判定の省略』(追加)

・行為判定の際に、もし達成ボーナスが目標値以上ある場合は、判定の処理を省略スキップして自動成功とするようにGMは指示して構いません。PLからGMに提案しても構いません。ただし、その行為が物語上重要な意味を持つ場合(GMがそう判断した場合)は、省略せずに普通に判定の処理をさせるべきです。
・省略した場合の達成度は、[達成ボーナス ー 目標値]で固定化されます。実際に行為判定でサイコロを振ったときのような大きな成功は生み出せませんが、疲労をするリスクもありません。
・上の条件を満たせば、行為判定の処理は時短の為に飛ばしますが、行為自体は行なっているので、判定ゲージを1点分だけ消費してください。




『弾丸の管理』(補足)

・拳銃や小銃で用いられる弾丸のほとんどは、1カートリッジ10発です。このゲーム世界ではそうなのです!いいですね?
・10発撃ち尽くすと、銃を撃つ為には「カートリッジの交換(マイナーアクション)」が必要となります。控えのカートリッジがなければ『購入判定』などで入手してください。
・《射撃》による攻撃を行うと、宣言した時点で1発の弾を消費します。その後、連続チャレンジを行うと、追加の1チャレンジ毎に1発消費します。さらに、最終的に合計サクセスが5個を上回る度に1発消費します。
・サイコロを振らずに自動成功した場合も、宣言をしているので1発消費します。
・例えば、2回の連続チャレンジをして12サクセスだった場合は、まず宣言で1発 + 連続チャレンジ2回で2発 + サクセスが5を2回り超えて2発。合わせて5発の弾丸を撃って消費したことになります。
・連続チャレンジの最中に弾が尽きた場合、そこで連続チャレンジは強制終了です。判定を締めてください。
・サクセスを想定よりも多く振り、弾が足りない場合、弾数に収まる個数までサクセスが目減りします。
・なお、マグナム弾に限り、1発でサクセス7個まで賄えます。


『装備とバロメータの解釈』

・本ゲームでは、剣や銃、鎧に盾、アーマーベストなど、所謂「装備品」はすべてフレーバー情報です。ですから、「E ひのきの棒」とでも「E 伝説の剣」とでも自由にキャラクターシートに記入して構いませんし、「E 暗視ゴーグル」や「E エスト瓶」など特殊な効果を持つであろう装飾品を所有していることにしても構いません。
・なぜなら、キャラクターの能力レベルが上がった時に、バロメータが上昇したり、アビリティがアンロックされたりするのは、キャラクター本体だけの力だとは考えていないからです。より強い装備や特殊な効果を持つアイテムをゲットした、という演出も、キャラクターの成長(強化)に含めたいというデザイン意図があります。キャラクターが所有する装備は、キャラクターの一部です。風呂に入るなど、明らかに装備があってはおかしい状況は、能力に制限が掛かると思ってください。(私のPCは裸でも強い!と言い切るのなら制限はなくても良いのかもしれませんがGMの判断に委ねます)
・なので、例えば【飛び道具】Lv2(そこいらの一般人程度)のキャラクターが「コルトパイソンのマグナム拳銃」をシートに記入しても構いません。強い武器を持って入るが、うまく扱えていない(= バロメータが低い)、みたいな解釈になります。レベルアップによるアビリティのアンロックで暗視能力を習得することもありますが、それは「暗視ゴーグル」を手に入れたとか、普段着けていたサングラスに暗視機能を搭載した、みたいな演出することも出来ます。
・プレイヤーがさせたい演出と、実際のキャラクターの性能をすり合わせる為には、膨大なアイテムデータを用意するよりも、アイテム(消耗品を除く)はすべてフレーバーで自由、あとはそれが可能になるようにキャラクターを成長(強化)してください、がこのゲームのアンサーです。
・アイテムはすべてフレーバーだと思われてしまうと、ちょっと語弊があります。消耗品を除きます。回復アイテムや銃の弾丸などの実効果のある消耗品は、ゲーム時間で1日1回だけ出来る『購入判定』で入手してください。



◆ オンラインセッション用ツール

▼オンセ管理スクリーン
・『新宿スナイパーXYZ』での運用を前提とした管理スクリーンです。PCの能力値とフレドリーパス、それにリョウさんとカオリちゃんのアクションチャートとモチベーションスライダーも、まとめて確認できます。
・オーダーカードのロールスタンスも、各PCの能力値欄に背景画像として配置することが可能です。

オンセ管理スクリーン



◆ 制作日和(作業報告や雑感)

▼ 2月1日
・アンコトロールドNPCのスライダー付きで『#新宿スイーパーXYZ』仕様ですね。今まであえてリョウさんとカタカナで表記して誤魔化してきたのに、フレンドリーパスで遂に漢字表記が…

▼ 2月2日
・ルール『名無しモブとの交流』を追加。
くちプロレス対策です。いいからサイコロを振りましょうね!

2月3日
・ルール『強制ポイント』を追加。
・戦闘に負けた者の運命は、finish him(her)か捕虜です。幸運にもFATALITYされずに捕まった者も、それなりの扱いを受けるでしょう。捕虜の扱い人権などは、勝者の自由です。「くっ殺」とか言っている場合じゃありませんね。

2月4日
・ルール『行為判定の省略』を追加。
・ゲームの高速化ですね。セッションが滞りなく進むようにするのが目的のルールです。円滑なセッションに役立てください。

2月5日
・能力【社会:宇宙】と、それに伴うアビリティを追加。
・未来は必ずしも宇宙時代に向かっているわけではありません。今後のアドオンで追加される未来社会として【社会:世紀末】が予定されています。

2月6日
・WAP【メタルアーマー】を追加。
・いや、別に宇宙刑事なRPGをしたい訳じゃあないんですよ?
魔空空間のルールとか用意してないですし。敵の能力値を3倍とかゲームバランス的に出来る訳ないじゃないですかー。
・とは言え、あとはGMが「怪人データ」とそれらしい「追加ルール」を自作すれば、宇宙刑事RPGは可能ですね。

2月7日
・本日はこのページを公開することで、更新の代わりとしました。自室お休みです。
・その間、新カードゲーム『いなだ(仮)』を作っていました。

2月8
・ルール補足『弾丸の管理』を追加。
・新宿スイーパーXYZ のオンセの準備ですね。ルールの曖昧な箇所を補足しておきました。
・『いなだ(仮)』の試作版は完成し、ソロでテストプレイを繰り返しています。結論から言うと非常に面白い。プレイ時間は10分。ルールは単純。それでいて、ダイナミックな展開を実現できました。よし。

2月9
・オンセに向けて、プレイヤーハンドブックのレイアウト修正を開始。
・『毎日2Dシステム』のついては、この日は見せらせる成果物がなかったので、L100対応のバロメータ表を再掲して、お茶を濁しました。

▼ 2月10日
・『装備とバロメータの解釈』について補足しました。
・「本ゲームの装備はすべてフレーバー情報です」という説明です。なお、銃の弾丸はフレーバーではなく、データが存在します。ゲーム内で購入する必要がある消耗品です。


◆20Dシステムと他のアドオン



◆九城司の他の作品



◆ご支援のお願い

只今、オリジナルTRPG『20Dシステム』は無料公開しています。
しかし、開発環境の維持には少なくないお金が掛かっています。
お願い申し上げます。
お金に余裕のある方だけで構いません。20Dシステムを楽しんだ、もしくは九城の考えに共感した、という方がいらっしゃいましたら、多少のご支援を頂けますと助かります。
下記リンクのページより、ご支援をお受け致しております。
宜しくお願い申し上げます。


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