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またきょうも

こどもたちがみるみる成長していく。

気が付いたらまた、寝かしつけをしようと薄暗い部屋で絵本を開いている。
その瞬間にいつも、ああ、きょうも一瞬だった。
この場面、ついさっき見たような気がするのに。
もう1日が終わってしまったのだ、と。

世の中にコロナありきのいまの暮らしでは、わたしたちは、生きるために生きているのだ、としみじみと実感するようになった。
こどもたちを見ているとなおさらだ。
目覚めて、食べて、排泄して、動き、食べて、また食べて、排泄して、眠る、の繰り返し。
食べものがからだを通過して、それでむくむくと大きくなっていく。

たくさんの、忘れたくないこと、留めておきたいこと。
しかし書き留める間もなく、またきょうも薄暗い部屋で絵本を開いて、気が付いたら一緒に寝てしまっている。
変な時間に目が覚めて、彼女らが寝ている間に、溜まっている仕事をなんとかこなす。
もそもそと布団に入って、寝ているわが子にこっそりとしがみつく。
わたしだけのペース(ひそやかなこの時間が、じつはだいすきだ)。
寝ているあいだに、また朝がきている。
お鍋を火にかけなくちゃ。


彼女たちには、日々できることが増え続けている。
増えることしかないなんて。
まぶしいくらい。
その点、わたしは追いついていけないことに焦っている。
忘れてしまうことに怯えている。

これじゃあいけないや。
と思って、これからここに、娘たちのことを記録してみることにした。
娘たちのことと、娘たちとの暮らしのことと。

あねといもうと、6歳と1歳半、彼女たちはパーソナリティがずいぶん違っていて、わたしにはそれがとても興味深い。
いもうとの方が、どうもいやいや期に差し掛かっているので、感情的にならず、ふっと静観するためにも、日記はよいツールなのだろうとおもう。
これまで子育ての日記は手書きにこだわっていたけれど、どうしても断続的だった。
続かないのではせんかたなし。

さて、ここでは続けられるかしら。


きょうのいもうと、「青だね」と言うと、「あお」と繰り返すようになった。
どちらかというと「あぉ」と言っている。
「あお」って発音、なんかおもしろくて。

深夜、風がごうごうと強い。

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