見出し画像

ETFフローからみる世界の投資家動向(2021年1月ETFフロー)

ETFへの流入/流出状況をみることにより、世界の投資家が何を考えているか、を探ってみたいと思います。各種データの出典は最後に記載しています。

なぜETFをみるのか、ETFのAUMランキングは過去のnoteをご覧ください。

https://note.com/stevie0154/n/n81791855e74c

本記事は全編無料でお読みいただけます。
もし本記事に価値を感じてくださった方がおられましたら
投げ銭をいただけますと大変嬉しいです。

では早速みてみましょう。

1.資産別月間フロー

2021年1月は月末に米国株価は弱くなったものの、投資家のリスクテイクは旺盛で、ハイベータのETFに資金が集まりました。株式に投資するETFは、記録的だった2020年11月(72億ドル)より流入額は少なかったものの、49億ドルの流入を記録しました(前月の30億ドルより増加)。債券は毎月コンスタントに流入が続いています(9億ドル)。

画像2

※流入から流出を引き、さらにショートの金額も引いた数値です。

また、Game Stop株問題を受けたのか、株式の空売り(Short)→買い増し(Long)に資金がやや流れているのも特徴です。一方、金利が上がり始めていることもあり、債券はショートが増えています。

画像3

※紺色⇒水色が増えていれば、Short減少&Long増加(逆は逆)

2.月間フローTOP3

2021年1月のフローTOP3は下記の通りでした。

画像1

今月の特徴は、

・小型株への流入がトップ(1位、IWM、∔65億ドル流入)
・金利上昇に伴い金融株へ流入(2位、XLF、∔45億ドル流入)
・先月に引き続き、新興国株へも流入(3位、∔37億ドル流入)

です。

時価総額別にみても、小型株に流入しています。

画像4

3.債券サブアセットクラス別フロー

債券のサブアセットクラス別に空売り状況をみた図がこちら。

債券のサブアセットクラスをみると、将来の金利水準について投資家が何を考えているか、わかります。具体的には、

・将来のインフレ率上昇への懸念から、利回りの低い国債・社債はShort(Government,Corporate)
・債券の中でもインフレに強い物価連動国債(Inflation Protected)や利回りが高く、長期金利上昇に強いモーゲージ(Mortgage)はLong

となっています。金利上昇への警戒がみてとれます。

画像5

4.ひとことまとめ


2021年1月は、ETFへの資金流入ペースは回復。投資家は米国株・新興国株へ資金を投じていました。また、引き続き金利上昇には警戒しています。

ここまでお目通し頂き、ありがとうございました。「にほんブログ村」ランキング参加中ですので、応援いただければなおありがたいです!

出典

https://www.etfrc.com/articles/index.php/2021/02/04/flow-charts-where-the-money-went-in-january-2021/


ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?