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とにかくもう頑張らなくていいですよ

頑張らなきゃ!とか、頑張る!っていうのは響きとしてポジティブな印象がありますが、とにかくね、頑張らなくていいですよ。
その裏には「努力」「根性」「忍耐」みたいな昭和の価値観が潜んでいて、それを乗り越えていかなければ夢は叶わないとか、思うような現実を引き寄せられないっていう思いがありますよね。

僕はレコード会社が華やかなりし頃に新人開発の仕事をしていて、数多くの音楽アーティストに関わってきた経験があります。
アマチュアが育ってビッグになっていく姿をたくさん見てきましたが、頑張らなきゃならない人は結果が出にくいんですよ。
わかりますでしょうか?この意味が。

本当に歌が好きで楽器が好きな人たちは、努力しているという感覚がないし、頑張ってないんですよ。
頑張るというのは、辛いとか大変な状況をクリアするために、地道な努力をしなければならないというような意味を含んでいます。

曲を作ることが大好きで、次から次から新曲を書いて持ってくる人は、やはりきっかけをつかんで世に出ていきます。
こちら側から曲を何日までに提出するように、と釘を刺さなくてもさっさと書いて送ってくるし、同じように歌が好きな人は朝から晩まで歌っていて、ギターが好きな人は一日中ギターをそばから離すことはないんです。

だから自然に上達するし、上手くなりたいという欲はあってもそのために努力してるんじゃないんです。
その人たちにとって、歌やギターは人生そのものといっていいし、表現者のツールとして歌やギターがあるという感覚です。

もちろん大好きなことでも練習が辛い時もあるし、なかなかイメージどおりいかなくて悔しい思いをする時もありますよ。
でも根底にあるのは「頑張る」という気持ちでなくて、何かに突き動かされるような、ある種の使命感みたいなものです。

東京ゲゲゲイのMIKEYさんがツイートしてて、僕が少し関わっていた10代の頃は、とにかくダンスや歌が好きで、最初はスターに憧れてステージに立ちたい!、というとこから始まりましたが、今はパフォーマーとして苦しさから逃げることは、自分の中の何かが許さないと言っています。
それは表現者として生き抜くと覚悟した、魂の記憶があるからなんですね。


だから頑張らなきゃという感覚があるのなら、それは本当にやりたいことなのか?と自分に問うてみることです。
自分の本音をちゃんと聞いてあげることです。
どんな経験も、どれ一つとっても苦しむためにあるのではありません。
そこには必ず深い意味があって、それを読み解くことも大事なことだし、そこに重大なヒントが隠されていることもあります。

頑張らなくてもやれること、できることってなんですか?
お金がもらえなくても、続けられることはどんなことですか?
もしかしたらそれが本当にやりたいことなのかもしれません。
自分の本音を引き出し、徹底的に本当はどうしたいのかを考えてみてください。


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