学歴や肩書きなど看板が役に立たない時代になった

日本人の就業者数全体の約90%がサラリーマンと言われていますが、サラリーマンの中でも「自分は何者なのか」をはっきりと示すことができる人以外は、これから大変厳しい時代になるでしょう。

昭和の時代は経済が右肩上がりで、モノを作れば売れ、消費が美徳であるとさえ言われていましたが、それはもう遠い過去のものになり、安定した会社に入ることが目的で、そのためにいい大学を出て就職試験をクリアすればいいという時代は完全に終わっています。

「個」の時代が来ると何度も言ってきましたが、もうそれは始まっていて、どの大学を出てどんな企業で働いていたということは、過去の履歴でしかなくて、自分はどんなことができて、こういうことで役に立つことができますと、明確に打ち出すことができなければ淘汰されてしまうのです。

ただひたすら偏差値の高い高校や大学にいくことを目的とし、そこに疑問を感じることもなかった人たちは、就職しても会社に依存することになり、名刺のおかげで、会社の看板のおかげで仕事になっているのだということに気づけません。
これは僕自身が会社員として働いている時に、社内の同僚や先輩たちと話してみて痛感したことですが、企業にとってもこういう人たちを雇っておく余裕はありません。

これから来年に向けて、大企業ですら存続が難しくなるし、業態や業種を変えるために大幅な組織変更を余儀なくされます。
当然大規模なリストラもあるだろうし、会社にとって必要のない人から切られていくことは間違いありません。

「俺が会社を引っ張っていってやるよ」くらいの気概がある人じゃないと、会社にいてもらう意味がないってことです。
そういう人は将来独立しても十分やっていける可能性が高いし、やはり目的意識がしっかりあって、自分の仕事が何であるかよく理解しているということなのです。

今年大学を卒業して就職が決まったのに、研修や就業もままならないという話を聞きますが、これって来年はこのレベルでは済まないです。
就職難どころの騒ぎじゃなくて、おそらく就職難民が溢れるでしょう。
受け入れることができる企業が激減するだろうし、即戦力が求められるからです。

一流大学を出たところで、その学歴は役に立たないし、リストラされて再就職するにしても、その職歴も同じことです。
「あなたは何者で、どんなことができるのですか」という問いに即答できなければ、会社からNOを突きつけられます。
現実はそれほど厳しいものとなりました。

アフターコロナは元の生活には戻れないというのは、現実的にいうとこういうことです。
完全に時代は変わりました。

でもこれは、本来自分が持つ能力や才能を、最大限に活かしたいと考えている人にとってはチャンスです。
学歴や肩書きなど看板を失ない、丸裸になった時に見えてくるものは、その人自身の姿であるので、自分をアピールするには絶好のチャンスなのです。

さて一旦ゼロ地点に立ちました。
これから何をやってもOKなんです。
制限するものは一切ありません。
そう考えるとワクワクしませんか。

古い価値観を完全に手放し、新しい自分に生まれ変わる時です。
今までの経験を活かしつつ、本気で打ち込めるものが必ずあるはずですから、それを見極めましょう。
具体的に行動を起こすのはもう少し先になったとしても、準備はなるべく早い方がいいです。
必要ない情報は遮断して、自分のために時間を使ってください。


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