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古いものが脚光を浴びるのには理由があります

音楽では、40年くらい前にヒットしたシティーポップが世界的に評価されているという記事を書きました。

同じようにバイクも相変わらず旧車の人気は衰えないし、昔からあったバイクがリニューアルされて、その人気が再燃する流れもあります。
ロングセラーのスーパーカブも125ccまで排気量を上げ、昨年発売されたCT125ハンターカブも大人気だし、モンキーも125ccのモデルがすでに発売されていますが、今度はダックスの125ccが発売されるという噂まで流れています。

洋服も相変わらず古着が人気だし、温故知新レベルじゃなくて原点に帰るというか、ずっと昔に流行ったものが評価されているのは事実です。

音楽に限っていうと、YouTubeなどで人気があるのはカバー曲だし、好きなアーティストが新曲のMVをアップしたときくらいしか、新しい曲を聴く機会ってないじゃないですか。
音楽も形あるモノも、消耗品として扱うんじゃなくて、「ほら!こんなにいいものがあったじゃない!」みたいに、過去の遺産の中から素晴らしいものを再発見する流れがきてる気がしてなりません。

昭和から平成は、「売れればいい」という価値観が先行しすぎたので、デザインや中身が手薄になり、同業者間でも商品の差別化ができなくなり、個性が失われてしまいました。
そうなると見た目はどれも一緒なので、消費者側からしたら何を判断基準にしていいかわからなくなるんですよね。

それから比べると、昔のものは作り手のこだわりがあったり、競合他社とは違うものを提供しようという気概が見えるものがあるので、懐かしさに加え、その独特の個性の部分に反応していると思うんです。
今は懐かしいものが評価されていますが、今後はその懐かしいもののテイストを取り入れたものが増えてくるだろうし、それがまた斬新に見えることもあるでしょう。

自分の好きなことや好きな分野のことは、その歴史を振り返ることがとても大事で、そうやって掘り下げることで、これから先の方向性が見つかることもよくあることです。

音楽ではよく年代別に捉えることが多いですが、60年代、70年代、80年代、90年代と、明らかにそれぞれ聴きざわりが違うし、時代背景とともに進化し、ジャンルも細分化してきました。
どの年代のどのジャンルを意識するかで生まれるものも変わるし、それぞれの時代のメロディーラインや歌詞の世界観など、参考になるものはたくさんあります。

なので自分が表現しようと思っていることの分野について、時代を遡ってみることはぜひやってみてください。
今あるものに影響を受けて何かを作っても、二番煎じにしかならないので、うんと古いものに探りを入れてみてください。
そこはアイデアの宝庫だということに気づくはずですから。



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