音符には書ききれない「間」を表現することがとても大事な理由

音楽って音符どおりに歌い演奏すればいいのかといえば、そうでもないんですよね。休符ではないけど音がない部分、間とかタイミングみたいなことが、本当に大事だったりします。
これは芝居にも言えるんですけど、セリフがない部分を上手に埋められる(空気を作る)のがいい役者さんだったりして、音楽も芝居も「ない」部分をどう感じさせるか、またはどう表現するかということがとても大事なんです。

歌や楽器の演奏でリズムが心地いいミュージシャンは、リズムのキレがいいんですけど、そのキレの良さっていうのはやはりミュートだったり、音がない部分を生かしてリズムを打ち出すことでグルーブが生まれますからね。
この「間」とか「タイミング」もしくは「タイム感」とか、こういうのを上手く操れる人が素晴らしい歌手でありプレイヤーなのです。

歌うこと、演奏することばかり意識が向きがちですが、フレーズがひと段落して次のフレーズにいく「間」をどう埋めるのか、どういう意識でその「間」を捉えるのか、ということが表現に大きな違いを生みます。


例えばカラオケを使ってステージで歌うときって、間奏って間が持たないですよね。何していいかわからないというか。
その時間帯はスイッチをオフにすればいいってことではないんです。
ステージに立っている以上、何らかの形で埋めなけらばならないとしたら、振り付けするなど何か動きを取り入れるのか、曲にもよりますが、フェイク的なフレーズでつなぐのか、間奏という長い「間」を埋めなければなりません。

これはカラオケの間奏に限ったことではなく、フレーズとフレーズの何拍かの「間」も同じことなんです。
要は歌っているときはスイッチが入ってるけど、ワンコーラス歌い終わってツーコーラス目に入るまでの間は、スイッチオフになっちゃいかんということ。気持ちが途切れちゃダメなんです。
イントロも同じで、イントロの部分をどう魅せるかで観る側の姿勢も変わりますから、何となくイントロはやり過ごして、歌い初めからスイッチオンではやっぱりダメなんですよ。

間奏などの長い「間」や音符と音符の間の短い「間」をどう埋めるか、どう感じさせるか、どう魅せるかで表現の魅力は倍増します。
今まであまり考えたことがなかったとしたら、ぜひ研究して次のステージに活かせるよう、トレーニングしてみてください。

「音」や「リズム」に関することは文字で伝えるのは難しいので、YouTubeでも解説しています。
今のところ週一くらいのペースでアップしていますが、もう少しペースを上げていこうと思っています。

小山のYouTubeチャンネル  https://www.youtube.com/channel/UC5NunerOGSs0_4cm_7L_nkQ/videos



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