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セルフプロデュースの条件はマルチであること

業界の先輩から聞いた話ですが、タレントのマネージャーの仕事は、今ではほぼ実務的なことに絞られていますが、昔はヘアメイクやスタイリストも兼ねていました。
衣装を探したり、本番前にメイクや髪のチェックもしていたんです。
それから後にヘアメイクやスタイリストという肩書きの職業ができ、専門的なことを分業でやるようになった歴史があります。

多くの分野で業務が細分化され、それぞれのプロが存在するようになりましたが、今現在はどうかというと、今までの仕組みが一旦終了することで、またゼロから始まることがたくさんあります。

音楽で言えば昔は作曲家の先生に楽曲を提供してもらわないと、歌手はデビューできなかったし、芝居なら脚本家が本を書かないと舞台ができなかった。同じように漫画の世界では、昔は原作者がいて漫画家が書くというのが常識でしたが、歌手は当たり前のように曲を作るようになったし、役者でも脚本書く人はいるし、漫画家は全部自分でやって作品をネット上にアップしています。

ということは、分業制だったものを全部自分でやるという流れになっていて、これがセルフプロデュースの本質でもあります。
音楽の場合は、楽曲制作だけでなく、アレンジして自分でレコーディングし、ネットにアップしてプロモーションだけでなく販売までやります。
レコード会社の仕組みでいうと、制作、宣伝、営業を全部自分でやるってことです。

おまけにスケジュール管理やライブ時の精算までやるとなると、マネジメントも自分でやることになるので、たった一人で完結することができます。
もちろん事業として大きくなってきた場合は、それぞれのパーツを担当者に任せてやるという流れになりますが、スタート段階では自分で全てやったほうがいいでしょうね。

なぜかというと、全体の流れを把握することができるからです。
売り上げに対してどれだけ経費がかかっていて、収益がどのくらいになるかとか、イベントなら会場を設定するところから当日までの段取りなど、これを最初から誰かに任せっきりになっていると、そのノウハウは残らないので、いつまでも知らないままになります。

もちろんパートナーがいて、私作る人、あなた売る人というような分業制もいいと思います。信頼関係がある相手なら。
今までの仕組みが終わるということは、新しいやり方でやるということであって、それは前例がないことだらけで、誰かに相談することもできないことが多々あるわけです。

ある会社と契約すれば安泰だとか、権威のある人に認められたらやっていけるとか、そういう価値観の人は間違いなく終わっていきます。
もうそんな時代じゃないし、全部自分でやれるくらいのバイタリティーがないと、新時代を渡っていけないんです。

可能性という意味においてはあなたにもチャンスがありますが、自分から諦めたり制限をかけたりしたら、その可能性を潰すことになります。
特別な才能があるとか、潤沢な資金がある人だけが成功するのではなく、自分のプロデュース能力を引き出し磨き上げた人が、やりたいことをやりながら生きていけるのです。

10年前に現在が想像つかなかったように、10年後は全く想像がつきません。
新たな肩書きや職業がたくさん生まれているはずだし、個性的な生き方をしている人も多いでしょう。
それこそ政治も経済も文化も、今とは大きく異なり、人々の価値観も激変しているはずです。

参考になる情報はネット上にたくさんあるので、何をチョイスしてどう行動していくかですね。
何度も言ってますけど、今は考えるより行動の時です。

迷っているなら近づけばいいんです。すぐに結果が出ますから。
やればやるほどプロデュース能力は身につくし、いい意味で欲が出てきて興味の対象も広がります。
マルチであることが現代社会に必要な能力なので、考え方も行動も枠を広げていきましょうね。



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