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ハイテクエリアのローなところ

シリコンバレーといえば名だたるハイテク企業が軒を連ね、最先端の技術とサービスが溢れているイメージがある。
実際にそれは間違いではない。GoogleやApple、Facebook、Airbnb、Tesla・・・今となっては誰でも知っているような企業が集まっている。
そんなイメージなので、ここで生活するのはどんなに便利なんだろうと思っていた。
例えばUber。アメリカ到着直後、空港から、煩雑な操作なしに目的地まですぐ行ける。運転手に目的地を英語で伝える必要もなければ、支払いをその場でする必要もない。なんて便利なんだろう。
ところが、こちらに来て逆だと気付いた。Uberが便利というより、公共交通機関の不便さが破格なのだ。
バスは15分遅れることもあるし、5分早く行ってしまうこともある。1本逃すと1時間は来ない。最寄り駅まで徒歩30分。
自動車で15分のところが、電車で1時間以上かかる。
そりゃあ、Uberというサービスが広がるわけだ。
そんな状況だから、歩行者が歩くことを想定していない。歩道がない道路も多くあり、歩行者の肩身がせまい。

これだけハイテク企業が集まっているのに、電話の電波が届かないエリアが多すぎる。
まともに相手の声を聞き取れた試しがない。
シリコンバレーだったら、街全体に無料Wifiが飛んでいても不思議じゃないくらいのに。
先日、この話をしていたら、「僕は通勤中に日本と電話ミーティングをするんだけど、決まったところで必ず2回は電話が切れる」とおっしゃっている人がいた。

街全体が汚い。こないだシリコンバレーのスタートアップで宇宙のゴミを拾う新規事業を発表していた人がいたが、その前に目の前のゴミを拾え、と思ってしまう。先日はピザが丸ごと道路に落ちていた。拾え。

先日のアメフト観戦の後。ゴミ箱はたくさんあるのに捨てない。散らかす。

私の尊敬する方が、「物事には陰と陽がある」と仰っていたがその通りだと思った。
上記みたいな不便さがあるから斬新なサービスや製品が生まれたとも言えるし、技術だけが先走っておいていかれている部分もあるとも言える。(こないだシリコンバレー在住の方が携帯を持っていなくて驚いたが、当然のことだ。彼女より携帯電話の方が60歳くらい年下だし。)

アスファルトがうまく敷けていない道路を、Teslaの自動運転車が走るーー
そんな混沌も、味があっていいと思うようになってきた。

すてっぴぃ@そんな私は今日もバス通勤

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