見出し画像

4年目のスタートアップが、融資のみで資金調達を実施した話

こんにちは、ステップ・アラウンドです!

ステップ・アラウンド株式会社は2023年6月〜7月にかけて、日本政策金融公庫と他一行から計4,000万円の融資金を調達いたしました。

しかしながら、スタートアップとして融資だけでの資金調達をすることはあまり多くなく、それを対外的に公表することも珍しいと思います。

なぜ、融資のみでの資金調達を実施したのか?そしてエクイティでの資金調達を考えていないのか?スタートアップとしてどのように企業の成長戦略を描いているのかをCEOとCFO目線でまとめてみました。

CEO中島より

私の立場からは融資での資金調達にこだわった理由と、今後の成長ストーリーについて話させていただきます。

【理由①】

第一の理由は、会社としての現状の自力を正確に把握するため、という点です。会社の将来性に比重を大きくおく投資という形ではなく、直近足元の自力を大きく問われる金融機関から審査において自社がどれくらい健全に運営できているのかを把握したかったのが大きな理由になります。

私の理解だと、投資エクイティファイナンスという形態はサービスや会社の将来性を先に現金化するプロセスだと考えています。それだと、現状の会社の状態や経営陣の能力を正確に把握しにくいと考えております。もちろん、現状の状態もエクイティファイナンスで見られることは理解しておりますが、反映される比重としてはどうしても将来の話が大きくなる傾向があります。

【理由②】

現時点でエクイティファイナンスでなければいけない理由が見つけられなかったことも大きな理由の一つです。エクイティファイナンスで調達することは会社の将来性を株式化することですが、一方で増やして返すストーリーを描き人からお金を頂いて会社を運営することなので、会社として色々な制限を設けられてしまう場合もあります。

その選択をしてもなおより余剰資金を持っておく絶対的な理由がなかったので融資のみでの資金調達を選びました。もちろん、投資したいことも多くあります。ただ、それをするためになにかしらの制限を会社にかけてしまうのであれば今ではないという判断を下しました。

【今後の話】

いま弊社は飲食店や小売店に向けたwebメディアを中心として事業を展開していますが、実際に飲食店などの店舗運営にも乗り出そうと準備をしております。そのほか、日本の観光資源や食文化を活用して海外への事業展開も構想して準備を進めています。会社としても一本足打法のような事業ポートフォリオではなく、構造の違う複数の事業に乗り出すことで会社としての安定感を創出することにつながるとも考えています。

CFO藤井より

今回の資金調達では約2ヵ月と短期間で融資のみで4,000万円の資金調達を実施することができました。今回の調達を含めて累計5,200万円の融資となります。

私からは、黒字経営の中、融資での資金調達が必要だった理由と今後調達可能性についてお話したいと思います。

【理由①】

不測の事態への対応

2020年、世界中で直面した新型コロナウイルスの蔓延は経済面において大きな打撃となりました。そして今後このような不測の事態が起きた際の影響力というのは図り知れませんし、数か月ビジネスが止まってしまう可能性があるという事も思い知らされました。順調に事業が成長している中だからこそ不測の事態へのリスクヘッジもしておくべきと常々考えています。

【理由②】

手元資金を次の事業への投資余力として活用したい

過去黒字経営をしてきたこともあり運転資金は潤沢に手元にある状態で経営ができています。

メイン事業の「OREND」に加え、直近では「OREND STOCK」をリリースしており、秋口には新しいサービスをリリース予定です。事業成長のタイミングを図って積極的な事業投資、人材投資を進めたいと考えており手元資金を投資に回すために調達に動きました。

現在は、調達に目途が立った事により経営メンバーもより積極的な投資へと意識を向ける事ができており社内での事業立上げ以外にも小型のM&Aも検討しています。

【理由③】

長期的な事業成長を考える中で金融機関との信頼関係を構築する。

事業規模が億単位となり月々の運転資金も拡大傾向にあります。現状では大きな設備投資など先にキャッシュアウトが発生するような事業の実績はありませんが、今後の事業展開によっては今の何倍もの資金が必要になる可能性もあります。その時にいきなり金融機関と付き合いを始めるのではスピーディーな事業展開はできないと考えています。

長期的な付き合いの中で会社としての信頼を金融機関に持って頂く中で定期的に相談をできる関係性の構築は会社の成長に非常に重要な要素です。そういった中で、複数の金融機関とお話をさせて頂き、最終的にも2行の協調融資で進められたことは非常にポジティブに捉えています。

エクイティでの資金調達という選択肢もありましたが、中島から話があったような背景もあり今回は融資での資金調達を実施しました。結果としてステークホルダーが増えたことで社内の意識にも変化にも変化があり、現在は長期的な事業計画についても経営メンバーで議論を進めています。

その中で大きな調達が必要となるような事業展開についても話は出ており、エクイティでの調達も視野に入れながら投資家の方々とのコミュニケーションは取っていきたいと思います。

最後に・・・

ステップ・アラウンドでは、新しいメンバーを募集しています!資金調達によってよりアクティブに既存サービスのアップデートと新規事業に取り組んでいく当社で、一緒にチャレンジしてみたい方は、ぜひ気軽にご連絡いただけると嬉しいです!

問い合わせはこちらから!