今日もカフェでコーヒーを飲みながら⑩ 9.中学生になって、再び…

K小学校卒業後、私も、母の旧姓のK村に戻りました…。

家の近所にあるO曲中学校へ入学する少し前、私は、初めて美容院に連れて行ってもらい、腰の下辺りまで長く伸ばしていた髪を、肩の上ぐらいまでバッサリと切ってもらいました。

中学校入学初日、同じクラスのT田さん達が声を掛けてくれ、私と仲良くしてくれました。
部活も、同じバドミントン部に入部し、学校内で一緒に行動する事も多くなりました。
私は、
「中学から、人生をやり直したい…」
そう願っていたのですが…、
そんな、私のささやかな願いが打ち砕かれるなに、そう時間がかかりませんでした…。


ある日、私が、T田さん達とは全く関係のない、何か別の事で泣いていた時、T田さんが私をなだめに来てくれたのですが…、
その様子を、T田さんの好きな男子が見て、T田さんが私の事を泣かせていると勘違いしてしまったらしく、それを理由に、T田さんはその男子にフラれてしまったらしいのです…。
そんな事になっていたのを知らなかった私は、T田さん達が私を『シカト』するようになった事に不安を募らせ、姉に相談しました。
しかし…、
姉に相談した事が、思わぬ事態に発展してしまうキッカケになってしまいました…。

姉に相談した翌日、同じクラスの女子が、
「K村さんっ! 大変よっ! あなたのお姉さん達が、T田さんを脅してるのよっ! 早くやめさせてっ!」
と、私を呼びに来ました。
驚いた私は、その女子と一緒に、姉のところへ駆けつけました。
そこで見たのは…、
大勢の人だかりの中で、怯えて震え泣きじゃくるT田さんと、執拗にT田さんを責め立てる姉と、姉の友達のK藤さんの姿でした…。
「姉ちゃんっ…! やめてよっ! 何でこんな事するのっ!」
私が人だかりをかき分けながらそう言うと、
「だってさ〜、この女、あんたのせいで好きな男にフラれたから、その腹いせで、あんたに嫌がらせしたって言うから〜…」
「ふざけた事言ってるから、いっそ、ヤキ入れてやろうかと思って…」
と言い、姉とK藤さんは、T田さんを皆の見ている前で『リンチ』しようとしていたのです。

その後、辛うじて、姉とK藤さんを止めたのですが…、
この一件がキッカケで、私は、同級生全員から、『シカト』されるようになってしまいました…。

私は、バドミントン部にも居づらくなり、退部し、隣りのクラスに転校してきたF島さんや、姉の友達のM沢さん達と一緒につるむ事が多くなりました…。


中学1年生の3学期も終わり近くになると、私は、クラスで完全に孤立していました…。
更に…、
私は、片想い中だった隣りのクラスのW辺君に失恋してしまい、その事も重なり、私の中で再び『自◯』の2文字が浮かんできてしまいました…。

何もかも嫌になり、
「◯にたい…」
と強く思うようになっていた私は、ある日の放課後、O曲中学校の目の前にある歩道橋の上へ行き、とっさに『飛び降り自◯』しようと思い、体を乗り出しました。
その時…、
私に気付いたF島さんが駆けつけ、私を止めてくれ、泣きじゃくる私に付き添って、家まで送り届けてくれました…。


けれど、それ以降も、学校でも、家にいても、
「もう、生きてたって、何も良い事ないし、これ以上苦しむんだったら、◯んじゃった方がいいかも…」
という考えが、私の頭の中を支配するかのように、グルグルと回っていました。

家で1人でいる時、私は、何度か『自◯』を試みるようになりました…。

首に電気コードを巻きつけて、首を吊ろうとしたり、自分で自分の首を思い切り締め付けようとしたり、ティッシュを何枚も口の中に詰めて『窒息◯』しようとしたり、台所にある果物ナイフや包丁で心臓を突き刺そうとした事もありました…。
が…、
そんな時に限って、どこからか電話が架かってきたり、母や姉が帰宅したりと、何らかの『妨害』が入り、結局、いつも『未遂』に終わってしまうのです…。


そんな中…、
たまたま、家でTVを観ていた時、当時まだデビューして間もない、TM NETWORKの『1974』という曲のPVが流れていました…。
当時、私は、そのPVに出ている小室哲哉さんを見て、女性だと勘違いしてしまい、
「この人、キレイ…」
と思い、しばらくTVに映る小室さんを見ているうち、
「大人になったら、こんな私でも、この人みたいにキレイになれるのかな…?」
と思うようになり…、
そのPVを何度かTVで観ているうち、小室さんを『憧れの女性』として見るようになっていました…。

小室さんが男性だという事実を知ったのは、中学を卒業する前で…、
それまでの約2年余りの間、私は、小室さんの事を女性だと勘違いし続けていました。

そんな勘違いのおかげもあって、私は、『自◯』する事をやめられるようになり、好きなアーティストや漫画に夢中になる事で、『シカト』の辛さを紛らわし、少しずつ、心が癒されていきました…。

こういった経緯もあり、小室さんは、私にとって、心を救ってくれた『心の恩人』となり、今でも感謝しています…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?