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Bjork様を見た夜🌙のお話

高額な値段にドキドキしながら、半年前にチケットを押さえ、当日はだいぶ早めに有明に向かい、人波が出来始めている中をガーデンシアターまでドキドキしながら足を運びました。

ライブに行くのにこんなに心が躍ったのは何年振りでしょうか。自分のステージじゃないのに期待値がすごくて幕が上がる前から心臓の鼓動が聞こえる。これはフェスの時の風くんのレベル!

ラサロフェス

アイスランドから降り立ったBjork様はフルートを吹く5人の妖精を引き連れたさながらきのこ🍄の精のようでした。アンコールには胞子となりました。ビョークの名が知れたのはダンサーインザダークという映画だと思いますが、この暗いイメージに囚われているだけの方がいたとしたら非常に勿体無いです。

今回、ビョーク様のコンサートは2種類のコンセプトに分かれていて、orchestralとcornucopia本当はどちらも見たかったのですが、金銭面的にもどちらかしか見れないと思い、意を決して、後者を選びました。

cornucopiaとは、Weblioによりますと、(Greek mythology) A goat's horn endlessly overflowing with fruit, flowers and grain; orfull of whatever its owner wanted: or, an image of a such a horn.(ギリシャ神話)の中で、果実、花、穀物で果てしなく溢れる山羊の角、または持ち主が望むものを詰め込んだ角またはthe property of being extremely abundant、極めて豊富であるという特質との事です。開演する前の幕は、刺繍のようなテクスチャーで、可愛らしい絵が施されていて、ちょっとヒグチユウコさんぽい。

始まりは、日本人のクワイヤーが出てきて、さくらさくらとか、日本のどこかの民謡を歌っていて私は誰のライブを見にきたんだっけ?と若干遠い目になったけど、Bjork様が出てくると流石に圧倒され、終始映像が両脇と背景に流れながら、音と共に楽しみました。ダンスを踊りながら妖精のように立ち居振る舞うフルーティストたち。薄い繻子の後ろにはハープ奏者とパーカッショニスト。その中を黒いきのこのような衣装のビョークが軽い足取りで練り歩く。ある曲で、ダンサーだと思っていた人たちは映像の中の人で、曲の最後には天井に吸い込まれていった。右奥にあった小屋は豊穣の角を表現していたのかなと思った。時々、中でビョークが歌ったり、フルートを吹いたりしていたけど、中で響いて美しい音だった〜今回、不思議な楽器がいくつも出てきて、中でも面白かったのが円盤のボタンを押すと音が出るものと、水槽の中に浮かぶココナッツのような半円形の、大きな木の実を叩いて音を出したり、水の音を聞かせるwater drumと言えるような楽器。

シンガーというか、アーティスト!その中でもGenius!ほんと天才の粋だと思う。あまりにも非現実的な空間すぎて、アンコール前にスウェーデンの活動家、グレタ・トゥーンベリさんの環境に対する呼びかけで、地球上の出来事だったんだ。と我に変えることができた。それぐらい圧巻のステージだったことをお伝えしておきます。

そして、グレタさんのメッセージにも胸が熱くなったし、自分のライブにそのメッセージを入れたBjorkも素敵だった。日々を生きることに忙しい大人たちは自分の目の前のことしか見えていないのに引き換え、鋭い観察眼でこの世を見ている若者、そして、伝えていかなければいけないアーティストの言葉でした。最後に、彼女が唯一喋った日本語、ありがっと!とどうもありがっと!が可愛すぎました。アイスランド、いつか行きたい。もしも皆様が私のこの収録を聞いて、Bjorkの曲を聴いてみようかなという気になりましたら、私がおすすめしたいのはVespatineというアルバムのAuroraという曲です。

NYでフリーランスのライターと日本語の先生をしています。どこまでも自由になるため、どこにいても稼げるようなシステムを構築しようと奮闘中。