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【詩】殺人事件

たったひとりの人が、ほんの少し気にかけて、ただの一言をかけてやる

そうしてやることが出来たなら、彼処に鎮座するあの人は、いなかったかもしれない

この無理解があの人を苛み、あの人は他人の理解を捨てた 一線を越えた

やっとあの人に向けられた、無数の人の関心・言葉

でもあの人を理解する人は、ひとりもいない

あの人への理解は、傷つけられた他人への無理解、とみなされ遮られる

手遅れだった 

無理解がまたあの人を殺す

僕はテレビを眺めるだけで、ただのこれっぽっちもできやしなかった

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