感想もアートでシェアする私たち|音楽家の竹上久美子さん|2022年1月
いつも、知らない世界の話を聞いた後は、自分の質問にも答えてもらいます。そして最後にカードを選んで、最初の印象から変わったのかどうなのかを確かめます。「なぜそのカードを選んだのか」を聞くことで、自分が持ったイメージを自分で確かめ、言葉にしやすくなります。
▼子どもたちの選んだカードとコメント
話を聞くまでは、音楽家の人ってみんなの上に立ってるイメージがあったんですけど、竹上さんの話を聞いてたら、逆かな、と。依頼する人から仕事を受けて、いろんな人たちを音楽で支えてる感じもあったから。
音楽の道は大変だなぁと思いました。一歩ずつやっていかないといけないな、と。
依頼してきた人と向き合って、その人の望むイメージをつかんで作れるようにいろいろ頑張っているイメージがありました。
プロの音楽家は、いろんな人から依頼を受けて作ったりとか、自分で考えて作ったりとかする感じなので、これにしました。
▼ちなみに竹上さんが選んだカードはこちら!
子どもたちとの会話の中で、一番好きな音楽は?一番好きなアーティストは?って聞かれたんですけど、仕事の脳みそで音楽に取り組んでいるから、「好き」っていう純粋な感じで音楽を聴いてないことにハッと気づき、「これが好き!」っていうのが今見えてない。そこにも向き合っていけば、新しい作品につながると思った。しゃべって質問されて、インタビューされたりして、聞かれる中で、自分で意識してなかったことが言語化されたりする。会話を通じて知らなかった自分を再発見する、「ああ、そっか~」っていう感じを味わえたので、いろいろ聞いていただいて感謝しています。
▼大人の感想
大人クラスでは、竹上さんの話を聞いた後に別途集まって、「竹上さんの音楽を聞きながら、自分たちの感じたことを表現してみよう」と試みました。音楽を作るのには、道具やルールに関する知識が必要かもしれないけど、線や色なら、レベルはともかく、クレヨンと紙で誰でも挑戦できそう。
パウル・クレーの言葉に「絵を描くということは、今、自分の中で動いているものを表現することだ」と言うようなのがありまして。これなら、上手・下手を気にしなくていいよね。人からの評価もいらない。そして、自分を知っていくことにもなります。これこれ!
お小遣いを貯めてCDを買った昔と違って、このごろ音楽を聴く時は、BGMとして流していることが多くなっています。同じ音楽を聞いて動いていく心を、素直にそのまま描いてみること。これを課題に、誠実に音楽を受け取ってみました。
竹上さんの作った音楽「空気振動」を聞きながら、まず感情を線で動いてみます。そこに、色や線やアイコンで、さらに気持ちを乗せて、イメージを紙の上に乗せてみます。
で、描いてみたのがコレ!
↑クリックしたら竹上さんの「空気振動」を聞けますよ~!
(音楽/竹上久美子 @takegamikumiko)
ポワポワしたリズムとか、伸びやかな声とか、全員が自分なりの表現をしている。いいなぁ~、みんなが自分なりの表現をしていて。それについて一人ずつ自分の感じたことを人に説明したり、質問されたり、答えたり、ずっとその間中、互いの言葉に耳を傾けあって。
中学生の男の子も一緒にやってくれたんだけど、彼の感じ方がすごく優しくて、馴染んでて、すべての線がひとつの方向に向かってる感じで、また大人とは違って、それもおもしろかった。黄色が多くて、写真ではうまく写らなかったのですが…スミマセン。
竹上さんのお話を聞いて、さらに音楽を聴いて、そこから受け取ったものを表現してみる。それらは今、ピッタリとした言葉にならなくても、それぞれにとって大切な何かとして、心に埋め込まれていったと思います。
感じたままを表現していいこと。感じ方に正解も間違いもないこと。人との感じ方の違いは信頼を損ねることではなくお互いを知る鏡として作用すること…などなど。何かと同調圧力を感じる昨今。そんな当たり前のことが実現できた小さな時間になりました。
ステキな音楽を作っておられる竹上さん、そして、受け取った音楽をクレヨンを持って動いてみる試みにつきあってくださったみなさま、ありがとうございました。
竹上さんの音楽がもっと聞きたい方、こちらからどうぞ!
竹上さんゲストの中学生のハローワークの記事はこちら↓
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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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