女盗賊プーラン(上)(下)

画像1 「女盗賊プーラン」(上下巻)は、プーラン・デヴィの自伝書である。 被差別カースト民に生まれ、殆ど犬以下の扱いを受け、ありとあらゆる屈辱と虐待を受け、やがて盗賊団に身を投じ、自分を虐待した連中に復讐を遂げる。義賊的な盗賊団の女首領となって、インド北部を荒らし回り、懸賞金付きのお尋ね者となる。 警察官を含む、二十数人の権力者を射殺するが、彼女は、きっぱりと言う。 「人は犯罪と呼ぶかも知れない。だがそれは、私に言わせれば正義なのだ。」
画像2 1983年に、彼女に手を焼いた政府当局との間に司法取引(死刑にはしない。8年間で釈放する。家族に土地と仕事を与える等の条件)に応じて投降した。11年間の獄中生活の後釈放されると、1996年の総選挙に立候補して、貧民層の圧倒的な支持を受けて国会議員になる。 波瀾万丈としか言い様が無い人生である。文盲の彼女は、これを語りおろす形で本にしている。

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