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WEEK 11【アアルト大学】交換留学三行日記週間まとめ

2023年8月28日から1年間、アアルト大学への交換留学をしている、東北大学工学部3年の学生です。
トビタテ留学JAPAN15期イノベーターコースに採用されています。

専攻の宇宙工学を軸として、専門知識と社会を繋げるためのもう一つの軸を作るべく、起業文化も盛んな国フィンランドの中でもイノベーションが生まれるアアルト大学に留学することを決めました。

現在は、チームで取り組むプロジェクト型の授業を中心として、機械工学の授業では実際に手を動かして学んだ知識を実践したり、アントレプレナーシップの授業で学んだことは、僕がリーダーを務めるプロジェクト『LIFT』に活かしたりしています。

このnoteでは、インスタとFacebookで書いている毎日の三行日記の今週分をまとめています。少し付け足しているところもあります。

日記は、内容の充実度よりも、継続することのほうが重要だと考えています。写真も、いっぱい撮った日でも全然撮らなかった日でも載せる枚数は必ず3枚に絞ってみました。自分のアウトプットとしての目的が主ですが、興味があればご覧ください。

気力が出てきたら英語版にも挑戦してみるつもりです!

  • 現在受講中の授業・採択プロジェクト

    • Mechatronics Basics:メカトロニクス(電子工学+機械工学:センサ・モータ、制御とか)の基礎知識を学ぶ授業。唯一のただ話を聞くだけの講義。週2回2時間の授業に加えて、シミュレーションソフトを用いた激重課題がある。僕が取っている授業の中で唯一の午前中の授業。最近出席者が減ってきた気がする。

    • Product Development Project(PDP):企業が与える課題に対し、10名ほどのチームで取り組む1年間の授業。アアルト大学の授業の一番の目玉と言っていいぐらいの大規模な授業。各チームに€10,000 (約160万円) の予算が与えられ、終了後には10~15ETC(15~30単位!)を得ることができる。僕ののチームは、woamy というアアルト大学発スタートアップが開発している生分解性素材に反発力を持たせ、靴のインソールを開発して新たな販売経路を作ることである。

    • Product Analysis:一つの製品をいろんな角度から分析する授業。僕のチームではふれるところが布になっているマウスを分析している。パッケージを観察したり、ペルソナを設定してそれに合う人にインタビューしたり、ブンブンカイカイして原価を調べてみたり、といろいろ。金曜日の最後の授業なので途中で抜ける人がいがち。

    • Design thinking and creativity for innovation:デザイン思考についての授業(おそらく)。オンデマンド授業なのでなかなか進んでいないのが現状。

    • Aalto Digital Creatives program:授業ではなく、プレインキュベーションプログラムのようなもの。起業前・起業したての人が参加するプログラムで、2週間に1回ぐらい起業に必要な知識についてのレクチャーがある。また、ネットワーキングイベントや "クリエイティブ" に関わる講演も開催している。1on1ミーティングもあり、とても助かってます。


70日目

・今日はヘルシンキからフェリーで2時間半くらいで行ける、エストニアのタリンに行ってきた!飛行機以外で外国に行くのは初めてでなんか不思議な感覚だった。旧市街は人も少なく、落ち着いた雰囲気が良かった。葉も落ちてるから建物の色が映えてるのもいいね~

・お昼はレストランで食べた。同じくアアルト大学に留学中の方と一緒に行ったのだが、留学前に学びたかったことと今やっていることの違いだったり、理想と現実の差だったりについて語った。すぐ結果や成果として現れるものでなくても、とりあえず今できることを精一杯頑張ったり、視野を広げて新しく挑戦したりしてみたい。具体的に言うと、PDPは課題が与えられて、そこからどうするかのスタートなんだけど、僕がやりたいと思っていたのはその少し前の段階。まずインタビューをして課題を深掘りし、それを解決するための物をプロトタイプを作って試して…みたいなところを詳しく実践したかったが、PDPはそれが終わった段階から始まっている。ただ、だからと言ってこのインタビューとかが要らないというわけではないと思うので、自分からそういうことをやっていきたい。

・エストニアは物価が低いと聞いていたのでスーパーにも寄った。たしかに安い。ワインも一桁ユーロが結構あったし、パスタも400gで33セントだったりとめちゃ安かった。けど高いものは高い。帰りのフェリーでは東工大の面白授業について教えてもらった。結構僕がこっちでやりたかったことが東工大にはあるらしいことがわかった。つまり、課題を自分っちで見つけてプロトタイピングして製品に持って行って~みたいなこと。ただそれを学んだ人たちと、専門的な技術を学び研究している人がうまく結びつかないらしく、なんかもどかしい。なにかしら起爆剤があれば、東工大って起業家がどんどん生まれそう。そんな話をしてたら今更ながら留学をする理由が説明しやすくなった気がする。縦の軸が学問の専門分野(宇宙工学)で、それに横の軸(プロジェクト開発・プロトタイピング)を付け加えるためにアアルト大学に留学に来ました。とにかく楽しいタリン旅行でした!今度はちゃんとお酒を買いに来たい!

魔女の宅急便のロケ地?モデル?らしい
昼からビール🍻
アンチョビとシャンプーも買った。小さいボトルのウイスキーをパスタで隠してます

71日目

・午前中に、slushでフィンランドに来るという日本の学生とミーティングをした。学生がそのイベントによって得たいものを明確にすることで具体的にイメージすることができた。双方にとってためになるようなイベントを企画したい。

・昨日またお腹を壊したのでヨーグルトで補強した。このヨーグルトが一番好き。ナッツ入り。

・メカトロニクスの課題をやって、朝3時くらいまでかかった。ただ単に計算するだけじゃなくて、モーターの設計をプログラムを組んでしましょう、という課題。まだまだ2回目の課題ですでにキツくなってきた…

このイベントをきっかけに、『(日本の大学) x Aalto』のイベントを継続的に行ってみたい。
上にスプーンがついてるのがやさしい
"work in progress" のプレッシャー

72日目

・今日のメカトロニクスの授業では制御について習った。PID制御とか結構覚えてたし理解してたので今回は乗り切った。東北大の制御工学では1も2も落としかけてたのになぜか自信があるのが制御工学。

・Aalto Digital Creatives のレクチャーでは、起業してリクルートする時の話を習った。テーマがチームビルディングだったのでいまあるチームをより良くするやつかと思ったけどもっと先の高度な方だった。写真はアアルト大学の起業エコシステムがわかりやすく載っていたので共有。

・夜に予定をキャンセルして、notionのプロジェクト管理のページを作った。留学に来てから作ろうと思って2ヶ月過ぎてやっと取り掛かった。だんだん考えることが多くなってきたのでこういうのを使っていきたい。この日記に加えて、このnotionにも毎日書くコーナーを作った。そっちには自己肯定感を高めるための簡単な日記を書いている。templateはこのYouTubeのやつをつかった。

三重振り子の倒立振子の制御
こう見ると11週間で結構回った気がする
頭の中がすっきりした気がする。

73日目

・今日は朝からpdp に取り組んだ。新しく導入した乾燥機の準備をしたり、競合他社との比較をしたりした。写真はみんなが怪我をしないよう見守る健気なトラ。

・その後Down on the Earth というイベントに参加。写真のように、2重の輪のように椅子が並んでるのが特徴。中心側が登壇者と司会者みたいな感じで、空いてる2席には、外側の輪に座ってるオーディエンスが質問したくなったら座る。普通のパネルディスカッションとかって一方的で飽きちゃうけど、この設計とレイアウトだとアクティブに参加できてとてもいい設計だなと思った。スピーカーと目線が一緒だから、対等に話している感じがして良い。

・帰ってきてからはLIFT の資料を作った。ここからようやくインタビューとかを再開していこうと思う。

はたらくぬいぐるみ①
参加者(外側の輪の席に座ってる人)が座れる席には、ティアラ・リアルな人の手・ユニコーンのぬいぐるみ(はたらくぬいぐるみ②)が置いてある
こういうのってどこまで時間をかけていいかわからんよね~~~

74日目

・今日ふと目が覚めてまだ4時ぐらいだろうと思っていたらもう7時でびっくりした。納得がいかなくて二度寝した。大学に着くも体が重かったので、飲みたかったチャイラテを買った。高かったけど美味しかった。

・夜にはAaltoes のイベントに参加。今回のテーマは企業名やロゴについて。トレードマークとして「強く」あるためには、descriptive ではなくdistinctive なものにしないといけない、とのことだった。

・最近は、英語を話すとき、「完璧に言える自信はないけど声に出しちゃえ」って感じでどんどん話すようになってきて良い。人に話しかける時も、いい意味で特に考えずに話しかけている気がする。今まで、「今こう言ったら変かな」とか「正しい言い回しかな」とかめっちゃ考えてたけど、意外とみんな深く迷わずに発言してるのかもなと思った。この良い勘違いを継続していきたい。

コーヒーは強すぎるけどカフェインはほしい、って時に飲みたくなる
私がいま、訴えられても勝てるような名前の付け方を教えちゃうと、私の仕事はなくなっちゃいますって言ってておもしろかった
この日は霧がすごかった。

75日目

・朝からAalto Digital Creatives の人に紹介してもらった、テック系の起業支援みたいなのをしている人と1on1ミーティングをした。メールの返信も10秒で返ってくるほどの人で、直接話してても頭の回転と行動力があるんだなってのがすごいわかった。決して早口ではなくて聞き取りやすいので、こっちも頭に浮かんだことは考える前に発言してそのテンポに合わせた。30分くらいバーっと話して終わったのだが言い争いした後みたいな疲れが残った。でもあのスピードで進められたらなーと感じた。見習います…!

・Product Analysis の授業では、いろんなプラスチックを曲げたりハンマーで壊したりドライヤー(レベル100)ので熱したりして、その特性を調べた。みんなはっちゃけてて面白かった

・夜からは「Junction」という名前のハッカソンのボランティアに参加。役割はYouTube の動画の編集(のはず)なのでくる必要はなかったが、雰囲気を感じたかったのと夜ご飯を浮かしたかったので来た。こんなにでかい会場で、こんなに多くの参加者がいるとは思ってなかったので興奮した。SNSマーケティングの担当の人と、shorts とかでよくあるようなスマホをマイクにしてインタビューするやつを撮った。めちゃ楽しかった。動画系の仕事を希望したのは、"スキル" としていえるような経験が欲しかったからです。高校生のときに放送部に入っていて、その時に習得した動画編集の技術は大学に入ってもプロジェクト紹介とかで活かしていたのもあって、楽しさを改めて実感しました。イベントは明日明後日も続きます。

webサイト後で見たいので写真撮っていいですか!って聞いて撮った写真。写真撮ってる間に息継ぎをしていた。
To Be Continued…
想像以上の会場に想像以上の参加者がいておもしろかった

76日目

・今日はslush のボランティアデイだった。Wolt の人の話や 、VC とは、カスタマーサービスとは、みたいなことを学んだ。proactive とreactive のサポートをスキットで練習した。相手から何かを言われてからでは遅くて、こっちから数歩先を読んで動く、というのはエンスペースでのインターンの経験が活きたなあと思った。slush当日も頑張りたい!ただ正直いうともうちょっとslush本体、当日の事務的な連絡とかについても深く知りたかった。

・そのあとはその足でJunction のボランティアに合流。今日もまたリール・TikTok用のインタビューを撮った。「このチョコバーをもらうか、次の人に1本増やしてパスしますか、」みたいなやつも実際にやった。あとゴリゴリのTikTokもやった。意外と楽しくてめちゃノってた。Junctionのインスタにいずれ載ると思います!!

・ボランティアの人は参加者用のエナドリとかお菓子とかがいつでももらえるし、普通にシフト入ってやってる人もチップス食べながらやってるのが気楽で楽しい。写真はみんなに配布される夕食!!とてもありがたい!!!

舞台演出とかの本番前の練習の意味もあるのかなと少し思った
こういうの全力でやると楽しい。海外のやつだとなおさらよく見えるよね
とてもおいしかった!

おわり

先週の反省を踏まえ、今週は、やることを可視化したり、いい意味であまり考えずに過ごしたりすることで充実した週になった。また、自分に自信が持てるようになった気がする。何が良かったのか振り返ってみると、
・notionでまとめたこと
・エストニア旅行での深い振り返り
・スマホ制限アプリを入れて使ってみたこと
・自分の限界を認め、それ以上は人に頼るようにしたこと(時間をかけすぎずに諦める)
・(もしかしたら)ビタミンD錠剤の影響
が挙げられると思う。

Down on Earthのイベントでも議論したが、自己肯定感を上げるには、当たり前に肯定できるだけの材料が必要なので、タスクを分解して達成感を得たり、無理に肯定感を下げる前に人に頼ったりすることが必要だと実感した。

あとはイベント(参加者・運営側のどちらでも)に参加することも大事なのかもしれない。今週はほぼ毎日何かしらのイベントに参加していた。自分の時間を持つことも大事だが、とりあえず今後ももう少しイベントに積極的に参加していきたい。

今週も読んでくださりありがとうございました!Kiitos!

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