見出し画像

読書にも修行が必要

こんばんは。しびれる古本屋でございます。

スポーツは練習をしてから試合に臨みます。仕事も研修をうけてから実務につきます。試験だって勉強してから受けるはず。なのに、読書は難しい古典作品をぶっつけ本番で読む人は少なくありません。

僕は自分の店にならぶ本をガムシャラに読み挫折を味わった(なにも身につかなかった)経験もありますし、実直に読書にとりくみ徐々に成果がでるようになった経験もあります。その結果、僕は【読書にも修行が必要】という考えに至りました。

では、読書の修行とは、いったいどんなことをすればいいのでしょう?ドラコンボールの孫悟空のように、己に厳しくし、頑張ることでしょうか?

もちろん気合を入れて頑張ることも悪くありませんが、それは結果的に遠まわりです。それよりも、僕はもっと地味に地に足をつけてとりくんだ方が読書力が向上するとおもいます。

その向上する方法とは、以下の3つのことをコツコツと繰り返しながら【古典】を読むことです。

1、知らない漢字、言葉がでてきたら全部しらべる。
2、読んだ文章は、頭の中で映像におきかえる。
3、音読をして、言葉のリズムをおぼえる。

そしてこの3つは、順序も大事です。

まず言葉の意味を理解し、それを頭の中で映像化し、実際に声にだして体で再現できるようにする。

これが逆だと中身がぬけてしまいます。読みかたは完璧だけど、意味がわからない。読めるんだけど、イメージがわかない。こうなっては効果が薄れてしまいます。とくに学校の勉強があわなかったタイプの人は要注意。最初からひとつひとつ辞書を引き、しらべることが大切です。

できたら【銀の匙】のような日本の素晴らしい古典作品を読むことをお勧めします。古典には中国作品や西洋のものもあるのですが、海外作品はとにかく時間がかかります。読み終わるまで一年ほどかかってしまう本もあるかもしれません。日本人であれば、日本の古典の方が圧倒的に理解しやすいので、こちらがおすすめです。

ただ、この読書方法を年配の人(うちのスタッフを含め)に話すと、「昔からの由緒正しい読み方ですね」と言われました。もしかしたら、戦国時代から続く日本の伝統的な教育は、漢文と音読を徹底的にやっていたので、僕のおすすめする方法に近いのかもしれません。そう考えると、このnoteは時代に逆行しているのかも。

また、これは最近僕が気がついたことなんですが、詩の朗読をすれば、これらの修行を繰りかえし実践することと同じ効果が見込めます。言葉を理解しイメージし、口にだして音読すると、草木の水分が循環するように、詩人がのこした名作が時代を超えて鮮やかに甦ります。

このように詩の朗読を行うことでも、先人たちがのこした英知を学ぶことができ、結果的に読書力が向上します。(詩の朗読に関しては素人なので、理解が間違っていたらすみません)

そして詩の朗読が上手くできるようになると、それにしたがって本の読書のスピードも上がります。少なくとも、僕はそうでした。ただ、他の人も同じように早くなるかどうかはわかりません。なので、このnoteを読んでくださった方が実践し、結果を教えていただけたら幸いです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?