NPSを使いこなす!前提条件を考慮した質問設計の工夫について
プロダクトやサービスの検証を通じて、NPSの設問を聞かれることも、自分で設計することも多々ある中で、とりあえずNPSを入れておこうという人が多いと感じています。
NPSはサービスやプロダクトの内容に合わせて、考えて設計することをおすすめします。
これまでの経験で、以下は注意が必要と感じています。
かなり限定されたセグメントが使うサービス、プロダクト
ユーザーの手間やコストがそれなりにかかるサービス、プロダクト
なぜ、そう感じているのかお伝えしていきます。
あなた自身が使っているサービスを「親しい人におすすめしたいですか?」と聞かれたときの心理から考えてみましょう。
私の例を挙げると、過去に3ヶ月間集中で毎週やるコーチングサービスを受けたことがあります。(トータル30万円くらいでした)
転機になるような良い体験でした。
でも「親しい人におすすめしたいですか?」と聞かれたら、「〇〇な人ならおすすめできるかな」という条件が入ってきます。
例えばこのような条件です。
金額を払える余裕がある人
経営者やマネージャー層向け(悩みごとの質的に)
悩みが続き自分1人で抱えるのが苦しく、歪みが出てきている人
コーチングへの過度な期待値(アドバイスしてくれるんでしょ的な)を持たず臨める人
上記に当てはまらない人は、おすすめしない(おそらく価値を感じることはできない)と判断すると思います。
この通り、他の人へのおすすめを考えるとき、〇〇なら…という前提条件がセットになります。冒頭に挙げた対象のサービスはその前提条件が発生しやすくなります。
この弊害が顕著に現れるのは、NPSが5-6になっている人です。5-6だとNPS上では「批判者」になります。でも他の設問を見ると満足度は高かったりもします。
なぜ?と理由を確認してみると「自分は満足しているが、〇〇のような人じゃないとおすすめができないため、5とつけた」といった答えが返ってきます。
このように個人の感覚によるバラつきが出てくるため、5という数値だけだと、サービスに対する評価か、おすすめできない人もいることを踏まえての評価かなどの見分けがつきません。数値だけで判断すると、大事なインサイトを見逃してしまいます。
NPSを設定するときは、注意深く考えるようにしましょう。目的に応じて、下記のように設問を工夫することも一つです。
以上、NPSについてでした。
ユーザーへのアンケート設問は、1問1問しっかり考えて設計していきましょう!
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