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木工ドリルメーカーである

1923年創業のスターエムは、今年100周年を迎えます
木工ドリル(ギムネ)が三木市で作られはじめた頃は多くのメーカーが存在していましたが、時代の流れと共にその数は減少し、現在木工ドリルメーカーは国内でもここ播州地方に数社しかありません

1本からでも

スターエムの製品には規格品と別注品があります
規格品はカタログに掲載されていて、標準価格が設定されている製品です
別注品はカタログ掲載はなく(一部掲載あり)、受注生産されるオーダーメイド製品です
一部最小ロットが必要なものもありますが、基本的には1本からのオーダーが可能です
カタログに掲載されている以外のサイズが欲しい、もっと長いドリルが欲しいなど様々なご要望に出来る限りお応えしたいと思っています
それでも残念ながらすべてのオーダーにお応えするのは難しい場合もありますが、この1本のオーダーもお受けできるというのは木工ドリルメーカーとしてのひとつの強みではないかと思います

木工ドリルがあふれている

売り場に行くと色んな木工ドリルが並んでいます
ニッチな世界のはずなのにこんなにも色んなドリルが並んでいることにも驚きます
色んなラセン状のドリル、ラセン状以外の錐があるということは、それだけ多種多様な穴あけに対応した錐が求められているということでもありますが、日本製ではなく海外製のものが多くなってきたなというのが正直な感想です

海外製とスターエム製に違いはあるのか
違いはあります
私も海外製のドリルとのあけ比べをしたことがあります
パッと見た感じはそんなに大きな差はないように見えます
でも実際にあけてみると違いがはっきりとわかります
錐の引き込み具合、引き抜き具合
煙が出るか出ないか
大径サイズの穴あけができるかできないか
一見似たように見えるドリルなのに使ってみると感じる違いにはきちんとした理由があります
いかにスムーズできれいな穴あけができるか
そのためにはどういう設計にしなければならないか、先達から受け継いできた技術と新たな技術を融合させたノウハウがあります
木への穴あけにおいては木工ドリルメーカーのパイオニアとしてのこだわりがあります

伝える、届ける

製品を購入する際はやはり価格も重視されます
ちょっとした穴あけ、今回使ったら次はいつ使うかわからない
そういう場合はやはり私自身も価格で選んでしまうと思います
そうなってくるとスターエムの製品を手に取っていただける機会はなくなるのです
使っていただけたらその違いをわかっていただけるのに、その土俵にあがれないもどかしさです

使ってもらえる、知ってもらえる場所をつくる
使ってもらえる場のひとつが展示会だと思います
もしも、展示会でスターエムブースにお立ち寄りいただいた際には、ぜひ実際に穴あけをしてみてください
展示会はひとりでも多くの方にスターエムという会社があるということ、製品のことを知っていただきたいと思っています
また、ワークショップの開催も使っていただく機会のひとつになります
現在、月に1回ですが竹用ドリルを使った竹あかりづくりのワークショップを開催しています(現在、5月まで満席)

1回4名で開催しています

ほとんどの方は穴あけをするのがはじめてですが、正しい使い方をきちんとお伝えすることで安全にお使いいただいています
完成したあとは、「竹用ドリルの切れ味にびっくりした」「自分には無理だと思っていたけど出来て嬉しい」などのお声をいただきます

そしてもうひとつは、SNSなどを通して製品のことをお伝えし続けることです
ある製品について一度投稿した時にはそこまで反応はいただけなかった
でもまた時間が経ってから同じ製品について投稿すると、ものすごく反応していただき、色んな方に広がっていくことがあります
また、投稿したことのある製品でも「そんな製品があるなんて知らなかった!知ってたら買っていたのにな」というコメントをいただくこともあります
SNSの情報は秒単位で新しい情報が流れている
だからこそ、大切なことは何度でも何度でも投稿し続けることが大事なんだと思います

「やっぱりスターエムの木工ドリルはきれいな穴があきます」
「竹用ドリルを一度使ったら、やみつきになって全サイズ揃えました」
そういったお声が届くとこだわりをもって作ってきて良かったと思いますし、製品の良さを知っていただけて嬉しく思います
そういう製品をひとつでも多く世の中に送り出していくことが、これから先も木工ドリルメーカーである誇りをもって歩いて行けることに繋がるのではないかと思います
ひいてはそれがこの会社で働いて良かった、スターエムで働きたい
そう思う人が増えていくことに繋がることになると思うのです