映画『セントラル・ステーション』
1998年/製作国:ブラジル/上映時間:111分
原題 CENTRAL DO BRASIL
監督 ウォルター・サレス
予告編(日本版) ※音の状態が悪いです
予告編(海外版)
STORY
ブラジル。リオ・デ・ジャネイロ。
セントラル・ステーション(中央駅)にて文字の書けない人々を相手に代筆&手紙の投函をすることにより生計を立てている、孤独な元教師のドーラ。彼女の心はブラジル社会の暗い一面を表すかの如く荒んでしまっており、苦しい立場にある人々が思いを込めて託した手紙を、まともに投函しようともせずに廃棄し、儲けを「上乗せしてせしめる」日々を送っていた。ドーラの唯一の話し相手は、隣人のイレーネのみ。
そんなドーラの客の中には、アンナと9歳の息子ジョズエの姿もあり、ジョズエはまだ見ぬ父親と会うことを願い、母親と共にその手紙をドーラに託したのであるが、案の定その手紙は投函されることなく、ドーラの机の引き出しにしまわれてしまい、いずれ捨てられることになる……はずだった……
しかし、運命の悪戯が起こる。
ドーラの元に再びアンナとジョズエが訪れた直後に、アンナがジョズエを残し、交通事故にて死亡してしまったのだ。
ストリート・チルドレンとなってしまったジョズエを見かねたドーラは、気まぐれな善意から一時保護したものの、翌日セントラル・ステーションを取り仕切っているペドロンにそそのかされて、ジョズエを養子縁組を斡旋しているらしいヨランダに売り渡してしまう。そしてその報酬にて新品のテレビを購入し、隣人のイレーネに自慢するのであるが、事情に勘付いたイレーネに問い詰められ、渋々事情を白状する。するとイレーネはドーラに、ジョズエを売り渡した組織が臓器売買に関係している可能性が有ることを告げるのであった。
良心の呵責に囚われたドーラは、ジョズエを決死の行動にて救い出し、なんとかバスターミナルまでたどり着く。そこですかさずイレーネに電話するも、イレーネから、アパートには既にペドロンが追手として到着している旨を知らされる……
進退窮まったドーラは仕方なく、ジョズエの父親が住んでいるはずの街へと、ジョズエと共にバスへ乗り込み向かうこととなる。
しかしこの時ふたりはまだ、その旅が、それぞれの人生を大きく変える旅になることを、知る由もなかった……
レビュー
汚い表現をすることをお許しいただきたいのですけれども、私は本作に余りにも感動してしまい「ゲロ泣き」してしまったことを、まずここに告白いたします。
※【ゲロ泣き】:あまりにも激しく号泣し、嗚咽を止めることも出来ず、「吐き気を催す」程に激しく泣き続けること😭⇒🤢⇒🥰💕
ボロ泣きの10倍くらいかも!?
映画公開当時の1990年代、ブラジルの識字率は80%弱くらいだったそうで、まだかなり文字の読めない方がいらっしゃったようです。またそういった状況により生み出される、ブラジル社会の歪等をしっかりとカメラに収めつつ描いているのが素晴らしい。
年齢の大きく離れた男女に生まれる本物の友情、互いに支え合いながら人間性を取り戻してゆく姿、そしてその過程にて出会う様々な人々との出会い、そして……別れ。
至高のロードムービー。
私の人生における、最も大切な作品のひとつです。
Soundtrack
その他
本編 ※すぐ消します