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とある達人の備忘録11・「食」を極めることはすなわち「美」を極めること

「自分が何に善と美を見出すかと言ったら『食』が鍵になる。
 何の因果か、これまで僕の人生においては
『食』についての『正しいこと』を様々な人から教わってきたんだ。」

ーふむ、つまり君にとっては『食』の本質を掴んでいる人が
何の因果か大事にされてきたのだろうな。

「ああ。そうした人たちに人生のパスを進める手伝いをしてもらったことに因果を感じた。」

ーいつの間にか君の人生において『食』がキーワードになったのだろう。
その点を大事にする人たちが君にマジックを起こした、と。

「僕もそこら辺の因果がよくわかっていないが、
 そこに自分の喜びを見出すということでもあるのかも知れない。」

ー君はかつての同僚にだいぶ世話になったと言っていたな。

「ああ。白砂糖や加工物をNGだとはよく教わったな。
 彼とは毎日コンビニに出かけてて、近況をよく話し合っていた。
 当時は『なんだこのおっさんうるせーな』くらいにしか思ってなかった。」

ーそれでも身体に悪いそれらを辞めていったわけだ。

「毎日会話してりゃーさ、そうなるでしょーよ。
 缶コーヒーをやめて、インスタントコーヒーに変えて。
 お菓子もなんか食べたいと思わなくなったんだよね。」

ー不思議だよな。

「日々取り入れていたものは、日々距離を取ることで
 うまい具合毎日買わなくていいやと思えるようになった。

 白砂糖というのも、白い粉と同じようなものでしょ。」

ー白いと精製されているっていうしな。

「他にも石油由来のものは避けろとか、全部彼から教わったことなんだ。
 彼から離れてからは、どうすれば自然由来のものだとか
 どうすれば塩素を避けられる?
 そういったものを自分で探すようになった。」

ー日用品についても『本質』を追求するよう教わったわけだ。いい人に恵まれたな。

「ああ、本当に今じゃ考えられないくらいにね。
 彼から離れて、アデプトになるまで
 健康面に関してはお金をかけすぎたり、大きく迷走する結果になった。

 酒も増え、食べるものも荒れに荒れ。

 心身も荒れた結果、引き当てたのが最悪のブラック企業だ。」

ーブラック企業だとストレスが半端ないのだろうな。

「暴飲暴食も多かったね。
 職場は食事の時間しか楽しみがない現場だったから
 酒は唯一の癒しだったな。
 いいものを食べて飲んでいれば嫌なことも忘れられるし。

 今思えば、自分の形而上の世界がおかしかったから
 暴飲暴食になったというべきかな…。」

ーそこに気づくまで時間がかかったわけだ。

「元同僚も言っていたが、『食べているものに精神状態が現れる』と。
 ラーメン⚪︎郎食べてた時とか明らかにおかしかったもんな。

 アデプトになる前は結構な闇堕ち具合だったな。
 光が一筋すら差しやしない。」

ー心を殺して働いた極致がこれということか。

「心の奥底にしまって、しまいっぱなしで終わってしまった。」

ー「光を入れる」DNAアクティベーションがピンポイントで刺さったわけだ。

「『自分は地獄に堕ちるだろう』という覚悟はあったね。
 いや、すでに堕ちていたのだけど。
 やぶれかぶれで自分がどうして行こうかって見えなかったな。

 DNAアクティベーションで光を入れてもらって
 『ああ、自分にも光が差し戻ることがあるのか』と思った。」

ーこうしてみると闇堕ちしていた期間に酷かったのが「食」なのが伺えるな。

「とはいえ、ある意味それも心地よかった自分もいたんだ。
 酒飲んで美味しいもの食べてればどんな嫌なことだって忘れられるし、
 一時的とはいえブラック企業のない、夢の世界に連れて行ってくれるしな。

 だけど人生の本当のゴールって『美食』じゃないんだよな。
 それは過程に過ぎないのだと何度も教わったものだ。

 美味いものを飲み食いするのは『爬虫類脳』だと。」

ーそれもコーチングの学びという話をしていたよな。
コーチングもなんだかんだ『帝王学』テイストなところあると感じる。
今度コーチングの話も聞かせてくれよな。

「気が向いたらね。」


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