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小説単行本「神の悪手」あれやこれや


「神の悪手」
著者:芦沢央
発行元:新潮社
ISBN:978-4-10-3500834
装幀:新潮社装幀室
印刷所:大日本印刷株式会社
製本所:加藤製本株式会社

上記の作品は、将棋を題材に書かれた短編集として単行化されたものです。私も単行本で読ませていただきました。

 短編ではなく、単行本だからこそ感じたものかもしれません。懸命に何かと闘う人たちの救済を願い、そしてまた努力をし続ける人々への応援歌として、我々読者に社会的問題深く考えさせるために、わざとミステリとして小説を単行本として送り出してくれたのではないだろうか、そう思わずにはいられませんでした。著者は、小説という舞台の上でどうして、ミステリと将棋という一手を選べたのでしょうか。

 本作のタイトルとなっている「神の悪手」こそがミスリードであるかのように「将棋」というキーワードに引っ張られて読まされたという印象が強く残っていましたし、久々に読んだミステリに影響されたせいか、気になったことが多くて、どうしてもこの作品自体へ自分なりの解釈というかこじつけというか、作品を紐解いて思考を重ねて楽しんでみたくなったことから、noteで書いてみようと考えました。

 次回以降は短編ごとの話を書いていきたいと思います。ネタバレになることも書いてしまうと思いますので、これから小説「神の悪手」を読もうと思っている方はここで引き返していただいたほうがいいかもしれません。小説読後に読んでいただき、こんな考え方や読み方もあるんだと生暖かい目で見ていただけると幸いです。

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