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WFH・在宅銘柄、ハイテク・グロース株への揺り戻しに備える。ワクチンが出来ても成長できる企業かをチェックシートで判断しよう。-ズームビデオ・ネットフリックスの場合-

巷ではコロナに対するワクチン期待で株式市場が盛り上がっています。
先日のノートで、

この局面で集中して考えないといけないのは「投資先企業が今をピークに利益を出せなくなっていくかどうか」だけです。

と書きました。では企業が「今をピーク」ではなく今後も成長し続けられるか、どのように考察していったらよいのでしょうか。
企業が発表する数値に関する分析はいろいろなところに載っていますので、私はビジネスモデルという視点から考えたいと思います。
※現在バリュー株への投資移動がローテーションとして起こっておりますが、この記事は中長期的な視点から投資先の企業を考察しよう=自分の投資スタンスを確立しようという主旨ですので、ご理解を宜しくお願い致します。

1997年ごろのITバブルにしても、今年起こっているコロナパンデミック相場にしても、長い目で見れば新しい企業やサービスが台頭するきっかけに過ぎません。ウイルスの蔓延により注目を浴びている企業、あるいは成長に拍車がかかった企業のうち、何割かはいずれ消えてしまい、何割かはこの波をうまくとらえて将来の大企業に成長する訳です。
この半年くらい「決算が~」とか「テンバガーを捕まえるには~」などと頭にタコができるほど考えていたにもかかわらず、金利が上がってセクターローテーションが起こった途端、お荷物として未来の大企業を手放してしまうというのも寂しい話です。

そこで「その投資先企業はワクチンが出来ても成長できる企業か」をビジネスモデルの視点から判断するチェックシートを独断と偏見で作ってみました。

チェックシート

項目があてはまらない業種もあるかもしれません。これらの視点に決算数値や経営者の能力も加味して未来を考察してみてください。
あまり低い点数になるケースは少ないと思いますが、チェックの結果が良ければ良いほど、死角がなく後で業績も株価も上がってくる可能性が高いと思います。逆に今業績が悪くなっている企業は点数が悪くなるはずです。

ビジネスモデルの考え方として、例えば市場が伸びていれば競合がどんどん現れます。それを悲観して株価が一時マイナスになるかもしれませんが、それは顧客の裾野が広がっているサインかもしれません。また仮に市場が頭打ちという懸念が出てきたとしても、それまでにシェアを独占していてキャッシュも積みあがっていれば、新しい収益の柱を生み出すかもしれません。
そういった多角的な成長ストーリーを判断するための材料として使用してみてください。


◎ズームビデオ $ZM の場合

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私はズームにかなり投資していますが、独断と偏見ですがこんな感じで判断しています。黄色にしているのはウィークポイントです。
ズームの場合、強みはオンライン会議市場の伸びとターゲットの広さです。これは説明する必要もないでしょう。また商品の導入のスムーズさと顧客の幅広さで利があります。反面、ほぼ一点突破で成長してきていますので、ワクチンができて人々の習慣が変わると離反が起きやすい(と今は思われています)。コロナが収まってからも在宅勤務など残るのでニーズは続くと思いますが、流石に数は減ります。肝になるのは、今開拓している莫大なユーザー層に継続的に課金できるモデルを構築できるか否かです。先月発表したOnZoomやZappsなどの取り組みでその方向を示しています。幸いビジネスモデル的にキャッシュの積み上げを早いペースでおこなえるため、客が離れない仕掛けを近い将来完成できるかに注目です。ズームについてはたくさん書けることがありますので、機会があれば改めて書きたいと思います。

◎ネットフリックス $NFLXの場合

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株のホルダーではありませんが、ユーザーとして5年以上ネットフリックスを使っています。ネットフリックスは事業の仕組みとしてはかなり完成されています。こちらも一点突破型です。コロナパンデミックにより在宅する人が増え、世界的に契約者数が増えましたが、黄色で示したように顧客にとってコストがアップすることがウィークポイントです。私のような海外映画・ドラマ大好き層にとっては継続必要性とコストパフォーマンスが許容されますが、暇だから見ていた人にとっては解約の検討に入りやすくなります。
市場の伸びとシェアの状況も、少々流動的です。Hulu,Amazonなどかねてよりあった競合に加えディズニーやYoutubeなど動画コンテンツを所有しているライバルが出てきています。強みは圧倒的なコンテンツ制作能力。コロナで失速した映画業界を食っていっているので、質の高い作品の上映やライセンスビジネスは伸びていけると思います。
まだ開拓しきれていない世界の視聴者を増やしつつ、他社より質の高いコンテンツを出し続けられるかに注目です。製作コストがかかり過ぎると危ないですが、不況で活躍の場が減ったエンタメ業界人材が、ネットフリックス一強の時代を後押しするかもしれません。

これらは例ですが、こんな感じで独断と偏見でチェックしてみました。ご参考までに☆

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