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私とSSJ―インターンを通して学んだこと―

皆様、こんにちは。
NPO法人Stand with Syria Japan(SSJ)インターンの梶絢美(かじあやみ)と申します。
2月から活動を始め、早3ヶ月が経ちました。

山澤さんに続き、誠に恐縮ですが、私がなぜSSJでインターンをしようと思ったのか、どのような活動をしてきたのか、について紹介させていただきます。

生い立ち

SSJに関わろうと思ったきっかけをお話しするにあたって、まずはじめに私の生い立ちについてお話します。

私は、俗に言う「転勤族」の家庭に生まれ、幼い頃から日本と海外を行ったり来たりしてきました。
違う環境の数々にその当時は圧倒され、多少の苦労はありましたが、その経験をしたからこそ、違う世界で多様な価値観を持つ人と出会えました。
今の私を作ってくれた大切な経験です。

その中でも特に、高校生の時にエジプトに引っ越したことがSSJに関わる大きなきっかけになりました。


エジプトでの経験

あやみ_note①

それまでの海外転勤は、私自身が小学生だったため、ただ両親について行くだけでした。
しかし、今回父に転勤辞令が出た際には、エジプトについて行くか日本に留まるかの選択を両親が私に委ねてくれました。
恵まれた仲間と別れるのはすごく辛いものがありましたが、悩んだ結果こんなチャンスは二度と来ないだろうと引っ越す決断をしました。

また、単純に先進国にしか住んだことがなかったため、漠然と発展途上のエジプトでの生活がどのようなものなのか実際に体験したいという思いもありました。

いざエジプトのカイロ空港に到着すると、感じたことのない熱気や見慣れないヒジャブを巻いた女性たちがいました。この時まさに、別世界にてしまったなと感じたのです。
治安に関しては、アラブの春以降に引っ越したため、以前と比べ比較的安定していました。

あやみ_note②

住んでいくうちに日本では経験したことのない貧困格差を目の当たりにしました。
外国人が多く住む裕福なエリアにあるインターナショナルスクールに通っていた私は、日本の学校とは比べ物にならないくらい、十分すぎるほどの環境で学んでいました。
授業が始まると生徒はノートではなくパソコンを取り出しメモを取ります。
デジタルアートの授業では必ず一人一台Apple製品のデスクトップが完備されていました。

一方で、その対極で暮らす人々もいます。
物乞いをし日々生計立てる家庭や、首都カイロに位置するザバリーン移住地区でゴミを集めてリサイクルで生計を立てる人々にも出会いました。
こうして知恵を絞りながら日々生活を乗り越えて行くタフさに関心を抱きながらも、この圧倒的な格差に驚きを隠せませんでした。

こうしてエジプトの現状を知り、中東に対する想いが募っていきました。


「シリア危機」との出会い

シリア危機に関心をもったきっかけは、クラスメイトであるシリアから逃れてきたパレスチナ人との出会いがありました。
彼女は決して自分のことを難民とは定義づけていませんでした。
彼女の話を聞くうちに、エジプトより悲惨な現実を知り、深い悲しみややるせない気持ちになったのを今でも強く覚えています。

高校生で未熟だった私は、シリア危機に対して具体的なアクションを取ることができませんでした。


SSJでのインターン

インターナショナルスクール卒業後、日本に戻り、上智大学に入学しました。

パレスチナ人の友人の影響もあり、以前から大学在学中に比較的現場に近いNPOでのインターンをしたいと考えていました。
そんな時に出会ったのがSSJでした。

インターン業務では、もう一人のインターンである髙橋と共に、ファンドレイジング部門で新規寄付者獲得の戦略を企画し実行していました。

まず初めに行ったのは課題の特定です。
寄付にたどり着くまでのルートでどこに障壁が生じているのかを探し、その課題をどう解決するのかを考えていきました。

その中で行った継続寄付会員の方々へのヒアリングは大変貴重な経験でした。
寄付会員の皆様がそれぞれどのような理由で寄付をしてくださっていて、どういう夢をSSJに委ねていただいているのかを知り、市民社会として位置付けられているNPOの存在意義を再認識することができました。

現在はSSJの活動内容を明確化し認知向上を目的としてパンフレットを作成しております。
来月あたりに公開予定ですので、是非ご覧になってみてください。


インターンを通じての学び

インターンの日々の業務では、ここでは紹介しきれないほど有意義な経験をさせていただきました。

一番の学びはNPOの運営の難しさです。
NPOとビジネス(営利目的団体)は対極の存在と捉える方の多いかもしれません。
しかし、直接SSJに関わらせていただき、ビジネスノウハウはNPOを運営する上でビジネス以上に大切だと感じました。
なぜなら、戦略を練らないと団体の活動運営をする上での安定的な資金調達が達成できないからです。

NPOは金儲けでないが故に、よりいっそうお金のありがたみがわかります。
厳しい見方かもしれませんが、どれだけ社会課題を解決したいと思っていても、活動する資金がないとある程度のインパクトを生み出すことは不可能です。
私はインターンを通じて、組織の安定した持続可能な運営を実現するためには、お金の流れを作り出す基盤を整えることも重要だと学びました。

インターンとしての活動は5月末で終えます。
これからは個人でシリア危機や人道危機に関する話題を積極的に取り上げ発信しこの社会課題の認知に貢献していきたいです。
また、大学卒業後は資本主義社会におけるビジネスと社会貢献の両立を実現させていきたいです。
NPO団体と民間企業の連携を促し、よりよい社会的インパクトを社会と共に作っていきたいと考えています。

微力で間接的ではありますが、こうして少しでもシリアで暮らす人々の手助けができたら嬉しく思います。
快くインターンとして受け入れてくださったSSJ関係者の皆様、本当にありがとうございました。

今後ともシリアと共に歩んでいくSSJのご支援どうぞよろしくお願い申し上げます。


現在NPO法人Stand with Syria JapanはNPO法人設立2周年キャンペーンを実施しています。

興味を持っていただけましたら、ぜひご寄付のご協力をお願いいたします。

SSJ団体HP

NPO法人Stand with Syria Japan
Mission:「シリアの人々を独裁体制・権力主義から解放し、民衆と共に自由で民主的な社会を構築すること」
HP:https://standwithsyriajp.com/
公式Twitter:@SSJ__official
Facebook:「Stand with Syria Japan」

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