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共同創業の注意「お金の価値観」

今朝方Twitterを見てたら、ベンチャーキャピタリストの前田ヒロさんからこんなTweetが流れてきた。

そうそうその通り。うちの会社も共同創業だけど、僕も前にnoteでほぼ似たことを綴った。

でもそんな綺麗ごとだけではない生々しい話をしたい。共同創業で注意すべきことがある。それは「お金に対する考え方」である。あえてレベルが低いことを書くが、周りでこういうトラブルを結構聞く。


そもそも"共同創業"と呼ぶパターンは大きく2つある。

①:一緒に登記。便宜上、代表取締役を誰かにつける
②:最初に一人が登記し、その人に誘われて後から入社

僕らの会社は①だ。株式構成なども話して決めた。意外と①は少ない気がする。

②は、誘われた側は今までの経歴・年収を捨て、リスクをとり初期メンバーとしてジョインするため共同創業の一員だと思っている。が、誘った側は明確に「俺の会社」だと思っている節がある。

この意識のズレが大きな悲劇を生む。そして②のパターンは金銭によるストレスが起きやすい。

僕が聞いた話を中心に共同創業時(というか初期スタートアップ時、といった方が近いかも、、)の相方のお金の使い方・考え方によるストレスや離反のパターンを記しておく。


私利私欲パターン

一番レベルが低いのは、代表が私欲のためにお金を使っていることだ。そしてその利用額を他メンバーに隠すことが更に悪い。

僕が聞いた話で酷かったのは、会社に利益が出ず共同創業の取締役メンバーの役員報酬を20%カットした月に代表の机から飲食代のとんでもない額の領収書が見つかりドン引きした、と。僕もその話を聞いてドン引き。

また、他の会社では、3人で作った会社なのに2人がキャバクラ三昧で金を使って通帳見てみたらあるべきキャッシュが全然なかったという話も聞いたことがある。

他人が聞いたら笑えるが、当事者は笑えないケース。

代表が私欲のために金を使うことを他メンバーからしたら、一緒にリスクとってるはずなのになぜあいつだけ金を使えるのかと不信感と怒り。そして信頼も結束もなくなる。そういう組織は徐々に初期メンバーが抜けていく。


見境なく投資パターン

まるでジョフ・ベゾスと自分を重ね、利益をすぐ投資したがるパターン。いわゆる金遣いが荒い奴。PMF達成すらしてないにも関わらずこれをされると会社運営的に結構きつい。

だいたいは代表がビジョナリー型のイケイケ・猪突猛進タイプ。とにかく競合に負けないよう事業を進捗させたく投資しまくる。ユーザー課題やビジネスモデルを置いてけぼりでとりあえず進捗させるのに楽しさを感じるタイプで営業マンに多いかもしれない。

自分が実現したいことを早く叶えたいので、仲間に渋られると面倒になり段々と相談しなくなる。そして自分が知らないところで使われていることも。。

これはそもそもお互いで事業の進め方の認識を合わせるべきだと思う。とにかく早くローンチさせるか、しっかり課題を集約しそれに沿ったものを作るか。ただ共同創業2人の場合考え方が違うと交わらない。共同創業者同士で進め方の意見が違う場合どうするか。

僕らは『起業の科学』や『リーンスタートアップ』など本に書いてあることを進め方や考え方の拠り所にした。そもそもお互い初めて起業するケースで互いの意見の正否を話しても埒が明かない。先人が経験したことや実証されていることに沿った方がよっぽどいいし共通認識を持ちやすいので本をお勧めしたい。


③稼いでる方が偉いマウント勘違い野郎

これも聞いた話だが、2人で起業して一方が大きな顧客を獲得したらしい。それを「俺が稼いできた」としてプレッシャーをかけ、経費を我が者顔で利用する。

これは共同創業者として最悪価値観のひとつで、「稼いでるから俺の方が偉い」というマウントとりたがる勘違い野郎。こういう人と一緒に仕事すると息苦しいし、一緒にやる意味は全くない。個人事業主として別々でやったほうがよっぽどいい。(※実際この2人は解散したらしい)

マウントとるやつは多くの場面で精神的に弱い。というか卑怯。そいつより大きな顧客を獲得した際に「2人で頑張ったからな」と横取りしようとしがち。

実際に転職先でもこういう人多いと思う。入社した人に「営業もできないのか」と言ってろくに教育もせずマウントとっていた既存社員が、時間の経過と共に新人に営業成績を抜かれて居心地が悪くなる。みたいな。

そもそも一緒の会社で稼ぎにおいてどっちが偉いとかはない。自分が苦しい時助けてくれたら感謝するし、仲間が苦しい時は助けたいと思う。そしてすべては会社を成長させるため。自分のちっぽけな虚栄心なんかしまっておけ。

ただ共同創業で甘えは相手のストレスになるからハナからそういう相手に負担をかける気持ちだったら組まないほうがいいと思う。


会社は誰のためか、を以前考えたことがある。綺麗ごとだが、会社は社会のためである。社会とは、お客様・従業員・家族だけでなく、国や人と人の繋がりなど自分を取り巻く環境である。これを良くすることが会社の使命だ。

共同創業するなら、お金の価値観を含め、自分たちの会社をどうしたいか、どういうことを実現したいかをしっかり話し定めることがよいかと思います。

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