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#認知症
認知症に使うことができる抗認知症薬
認知症に使うことができる抗認知症薬(認知症に対して効果があると考えられる薬)は、現在4種類ある。
それをどう使い分けるは重要な問題ながら、今一つはっきりしていない。
抗精神病薬同様に、
・全体としては効果には大きな差はなく、副作用には差がある
・個人差は大きい
というのが適切かもしれない。
しかしこのもっともらしい説明は「使ってみないとわかりません」と言っているのと大差ない。
抗認知症の使
認知症の人への抗精神病薬は周りの人が上手に調整するのが良い
せん妄や幻視や興奮が強い認知症の人にリスペリドンやクエチアピンなどの抗精神病薬を使うことは良くある。
抗精神病薬を認知症の人に使うと寿命が短くなってしまうという話が取り上げられ、安易な使用は批判されることが多くなっている。
しかしグループホームをはじめとする認知症の施設は10-30人の利用者に対し、不安定になることが多い夜間を1-2人で対応することを求められるため抗精神病薬の使用は避けられない
抗認知症薬を保険適応から外すということ
認知症には抗認知症薬が使われることが多いものの、その意味をもう一度しっかりと考えておく必要がある。
既にフランスでは抗認知症薬の一部は保険適応から外されている。
認知症の治療に日本でも使われている4種類の薬(ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチン)が、フランスで医療保険の適用対象から外されることになった。副作用の割に効果が高くなく、薬の有用性が不十分だと判断した。これまで15%が
「いい薬が出る」の本当の意味
新薬が発売されるときに「いい薬が出る」という表現が使われることが多い。
私は新しいものには興味を惹かれる方なので、新薬は好きで積極的に使う方である。薬の特徴を知ったうえで使わないという選択をするのは良いものの、使ったことがないから使わない(使えない)というのは、医師としてどうかと思っている。
自分が現在治療している人、将来治療することになる人に対して自分の知識や経験を可能な限り最新のものにして