「やりたいことがない」新卒1年目が、入社1日目に思ったこと
2022年4月1日、僕はいわゆる日本の大企業に入社した。
入社式で社長が、「挑戦し続けるものだけが未来を変えることができる」とおっしゃっているのを聞きながら、
確かにそうだなと思いつつ、挑戦するべき何かを見つけることが難しいのだということを考えていた。
このnoteは、「やりたいことはあるのか」と聞かれたときに、自分を誤魔化し、それらしいことを言ったことがある人に読んでもらいたい。
ということを前提に、これから過ごす上で重要なのは、情熱を育てる「知的探究心」とそれをリスペクトする「フォロワーシップ」ではないかということを伝えたい。
(時間がない方には最後のまとめだけでもぜひ。)
これは大人も共感する課題であるということ
文章を書くのが苦手な僕がこのnoteを書くきっかけとなったのは、1月前のこのツイートだった。
人事の方からの反響が比較的多かったので「この問題は確からしいな」と感じたのに加え、自分が長いこと悶々と悩み苦しんだ問いについて、自分なりの現時点での考え方を発信したいと感じた。
とある記事との出会い
2021年8月から、僕はU25起業家シェアハウスという、若者が自分のやりたいことをビジネスにするためのプログラムを運営していた。
アドバイスをする人というよりは、同世代の熱意のある人たちのパートナーとして寄り添うことを心がけていたが、なかなかうまく進捗せずに、「本当にこれが自分がやりたいことなのかわからなくなってしまった」と伝えられることも多かった。
そう打ち明けてくれたにも関わらず、パートナーと名乗っておきながら、僕は何もすることが出来なかった。
そんな折、とある記事に出会った。2022年1月のことである。
馬田隆明さんの『「情熱を探そう」というアドバイスはもうやめよう』という記事。
記事としては起業家向けコンテンツ感があるものの、就活をしている人や悩んでいる社会人、いや全ての人に読んでいただきたい。
情熱を育てる知的探究心
馬田さんは記事の冒頭で、エーリッヒ・フロムの「愛するということ」を引用しつつ、
なのではないかという問題提起をされる。
少し話は逸れるが、僕は就活におけるモチベーショングラフに対して、効果を感じたことがない。それは、情熱を育てるという経験をしてこなかったが故に、とても浅い人間だったからだと思っている。
モチベーショングラフのお題を与えられた浅い人間の僕は、情熱を自分の過去に探しに行った。そこに強い原体験はもちろんなく、新しいことに興味が湧くタイプの人間だったので、行動のパターンも見つからなかった。
しかし考えてみると当然な気もしてくる。
少しひねくれた就活生だったため、逆質問の際には「(面接官)さんは就活の時やりたいことありましたか?それは会社で実現できていますか?」と聞いていた。
すると大体こう返ってくるんだ。
「全然考えていなかった」「今もわからず探している」「与えられた仕事を一生懸命にやって、やっと見つけた」
やはりどうやらそういうものらしい。
とすると、確かに今後興味を持つ範囲が限定されそうだからファーストキャリアで行く会社選びは大切になるのかもしれないけれど、今現時点で興味のあることができそうな会社にエントリーすればひとまずいいのでは。
業界の垣根を超えてビジネスが行われているし、終身雇用でもないし、副業もできる世の中だから、また戻ってくればいいのでは。
だからこそ今大切なのは、情熱を育てる技術なのである。
そしてそれは知的探究心であるというのが僕なりの解釈。
今現時点で興味のあることを「もっと知りたい」と思う純粋な気持ちに従ってとにかく行動してみる。
過去でも、未来でもなく、今現時点で興味のあることというのがポイント。
今世の中で重要なことでもなく、今現時点で興味のあることである。
情熱を育てるためのフォロワーシップ
とても長くなってしまっている気もするけれど、最も大切なのがフォロワーシップ。
僕は「これがやりたい」「あれがやりたい」と言ったことに対して、部活の仲間が答えてくれた。
まずは僕の意見に真摯に耳を傾けてくれ、その上でいいねそれやろう!となることもあれば、それは少し違うと思うという反対意見をもらうことももちろんあった。
それが言える関係を保つのがフォロワーシップ。
〇〇がしたいという芽が出た時に、それをどうにか育てようと水を汲んでくれたり、陽当たりの良い場所に移してくれたりするコミュニティがたくさんあってほしい。
ずっと一つの同じコミュニティに居続けることはとても居心地が良いけれど、新たなインスピレーションを得たり、知的探究心をより強くするには、様々なバックグラウンドを持つ人と対話するべき。
まとめ
要約すると、今現時点で興味のあることに対して行動するという知的探究心を持って、フォロワーシップのある人との対話によってこれから自分の興味を育てていくというのは一つの解決策である、ということが伝えたかった。
とにかく行動というよりも、とにかく興味を育てるということに前のめりに取り組む努力をすることで、面白いから寝られないという状態になれば、その興味がやりたいことに成長するかもしれないし、やりたいことではない理由を見つけ、また新しい興味を育てることができる。そんなことが伝わっていればいいなと。
入社1日目だろうが、最終面接前だろうが、既に社会に出て活躍していようが、この考え方を持つことが、「やりたいことを見つける」方法の1つであり、やりたいことが見つかる頃には、凄まじい行動力を持っているはずである。
これからも主に「人」を軸に発信を続けていきたい。(Twitter)
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