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【2021年】世界幸福度ランキングTOP50と日本の順位

格致日新(かくちにっしん)
→ 物事の道理や本質を追求し、知識を深め、日々向上していくこと。

物事の道理や本質を追求し、知識を深め、日々向上していく先には、なにがあるのだろうか。

そこに幸せを感じることができなければ、誰も向上心など持たないだろう。

3月20日は国際幸福デーとされている。

その日に発表されるのが、世界幸福度ランキングなのだが、毎回注目されるのが日本のランキングの低迷だ。

そんな最新の2021年の世界幸福度ランキングについて書いていこう。

世界幸福度ランキングとは?

改めて、幸福度ランキングとは、国連の持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)が、毎年3月20日の国際幸福デーに合わせて発表しているランキングデータのことをいう。

調査対象は、世界の150ヶ国以上となっていて、2012年から毎年実施されている。

そんなランキングの調査方法は、主観的な幸福度を調べるためのキャントリルラダーと呼ばれる11件法となっている。

0~10までの11段階のはしごをイメージして、自分自身の生活への満足度が、今どこにあるのかを判断していく調査手法である。

この主観に6項目が加わる。

1)一人当たり国内総生産(GDP)
2)社会保障制度などの社会的支援
3)健康寿命
4)人生の自由度
5)他者への寛容さ
6)国への信頼度

最終的なランキングは、さらに各項目が最低値を取ると仮定されるディストピアと、どれだけ差があるかを加えて決定されるという仕組みになっている。

そもそも、国連機関は国内総生産(GDP)をはじめとする経済指標を重視していた。

けれども、昨今世界的な金融危機や環境破壊など、これから先の社会を生きる上で無視できない問題が多発している。

こういったことから、経済指標だけでは本当の幸福度は測れないと考えるようになったのがきっかけで誕生したのが、世界幸福度ランキングである。

調査はアメリカの調査会社ギャッラップ社が、対象国および地域の数千人を対象に行って、結果をまとめている。

過去3年間の平均値をもとに、最終的なランキングが公表されている。

2021年世界幸福度ランキングTOP50

2021年の世界幸福度ランキングは以下のとおりとなっている。

補足だが、2021年のランキングは先述したとおり、2018年から2020年の3年間の平均値により算出されている。

1)フィンランド:7.842
2)デンマーク:7.620
3)スイス:7.571
4)アイスランド:7.554
5)オランダ:7.464
6)ノルウェー:7.392
7)スウェーデン:7.363
8)ルクセンブルク:7.324
9)ニュージーランド:7.277
10)オーストリア:7.268
11)オーストラリア:7.183
12)イスラエル:7.157
13)ドイツ:7.155
14)カナダ:7.103
15)アイルランド:7.085
16)コスタリカ:7.069
17)イギリス:7.064
18)チェコ:6.965
19)アメリカ:6.951
20)ベルギー:6.834
21)フランス:6.690
22)バーレーン:6.647
23)マルタ:6.602
24)台湾:6.584
25)アラブ首長国連邦:6.561
26)サウジアラビア:6.494
27)スペイン:6.491
28)イタリア:6.483
29)スロベニア:6.461
30)ガテマラ:6.435
31)ウルグアイ:6.431
32)シンガポール:6.377
33)コソボ:6.372
34)スロバキア:6.331
35)ブラジル:6.330
36)メキシコ:6.317
37)ジャマイカ:6.309
38)リトアニア:6.255
39)キプロス:6.223
40)エストニア:6.189
41)パナマ:6.180
42)ウズベキスタン:6.179
43)チリ:6.172
44)ポーランド:6.166
45)カザフスタン:6.152
46)ルーマニア:6.140
47)クウェート:6.106
48)セルビア:6.078
49)エルサルバドル:6.061
50)モーリシャス:6.049

2021年日本の世界幸福度ランキング

上位50位までを書き出してみたが、日本がランクインしていないことにお気づきだろう。

もっというと、上位50位までの間に場所もよくわからない、聞いたことのない国がランクインしていると感じた人もいるだろう。

気になる日本の2021年世界幸福度ランキングの順位は、第56位だ。

アジア諸国の中では高い方だが、GDP世界第3位の国としては、かなり低いという見方ができる。

前年の2020年世界幸福度ランキングは、第62位だったことを考えると多少の順位は上がっているが、高いとはいえない。

その理由は、人生の自由度と他者への寛容さの2項目が影響している。

人生の自由度は労働環境が反映され、日本人は働きすぎで休暇も取りにくいという評価をされている。

他者への寛容さは、積極的に寄付をおこなったりボランティア活動に参加したりする風習が根付いていないという評価によるものだ。


ちなみに、2021年まで連続4年間、首位に輝き続けているのがフィンランドである。

また、2021年と2020年のランキングで、トップ10にはヨーロッパ諸国の名前が多く並んでいることがわかる。

そんな上位を占める国々の特徴を挙げてみる。

・社会保障が手厚い
・質の高い教育制度が充実している
・ジェンダーレスの概念が受け入れられている

上記を、4年連続1位のフィンランドに当てはめてみよう。

フィンランドは決して大きな国ではないが、消費税は24%(一部軽減税率制度あり)と世界的にも高い。

それにも関わらず、国民の満足度が高いのは、納めた税金が自分たちの生活のために使われていると認識できるからだろう。

そして、フィンランドでは透明性のある政治を実現し、富の再分配がスムーズにおこなわれる仕組みが整っている。

モノを入手するよりも、家族や友人たちと一緒に自由な時間を過ごすことに幸せを感じるという文化も根付いているのも大きなポイントだろう。

学歴は重視されない傾向にあり、個々が幸せのためにより自由な道を選べる環境が整っていて、子育て支援も充実している。

まとめ

2020年から2021年のランキングで、大きな順位の変動があった国を挙げていこう。

まずは中国だが、2020年は94位だったが、2021年は84位と順位を上げている。

新型コロナウイルスの感染予防のため都市封鎖などがおこなわれたが、人々の間で連帯感や仲間意識が高まった可能性があるという。

次にバングラデシュは、2019年の125位から2020年には107位に順位を上げて、2021年も107位と順位を維持している。

一方で、フィリピンは、2020年の52位から2021年は61位に順位を下げている。

それからナイジェリアは、2019年の85位から2020年に115位、2021年は116位と順位を大きく落としている。

その理由としては、ナイジェリアは所得格差やジェンダー格差が大きく、社会基盤の整備がまだ不十分であることが指摘されている。

就学率が低く、過激派組織の活動も活発な地域で安定した生活を築きにくいという特徴も影響している。

ということで、あなたにとっての幸せとはなんなのか、今一度考えてみてもいいかもしれない。


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植田 振一郎 Twitter

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