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高山右近のお話を聞いてきました(虎本)

作演出の虎本です。
いよいよ迫るステージタイガー#014 『ブルースターナックル!』

この作品には架空の街・珠月で活躍した、中山ジュスト兼近というキリシタン大名が出てきます。
初演時にも語られていますが、そのモデルは僕の住む高槻市であり、高槻城城主であった戦国大名・高山右近です。

もっと作品を掘り下げる為、高槻と高山右近について詳しく知りたい!

ということで、高槻市で歴史ガイドをされ、
また高槻カトリック教会にて高山右近検証チームとして活動されている
田村さんに取材をお願いし、高槻城公園芸術文化劇場のカフェでお話を伺いました。


ゲームやドラマの影響で、僕は高山右近に対し、高潔で教養ある文化人…というイメージがありました。
それは事実ではあるだろうが、そこに至るまでの歴史を色んな側面から知ってほしいと田村さんから多くのことを教えていただきました。


トピックだけになりますが
・右近が高槻に来る前、父とともに洗礼を受けるまで。
・当時の近畿地方におけるキリスト教の布教について。
・三好永慶、松永久秀との関係
・荒木村重の謀叛
・織田信長の配下として、高槻での布教活動
・羽柴秀吉との関係と、キリスト教禁止令
・徳川幕府による禁教令と国外追放

膨大な一次資料に則った丁寧な解説に、高山右近という人物の等身大な面…何に悩みどう解決しようたかが、よりハッキリと理解できた気がします。


そして何より僕が強く魅力を感じたのは、
彼が人生において『地位や名声・家族や家臣を捨て、信じた教えを貫く』という決断をしている事です。
少なくとも人生において3度、キリスト教を捨てるか否かを強く迫られ、右近は己の信念を貫いています。
結果として、日本を離れマニラにてその生涯を閉じた右近。

保身を考えたり、周囲の誰かと比べてみたり、時にひがんで妬んで…そんな僕にはできない彼の生き方に、強く惹かれます。

そしてそれは、本作の主人公達が紆余曲折の末にたどり着く、その姿に近いものだと思いました。
晴彦も蒼佑も、何を捨てて、何を信じてラストシーンを決断したのか。

少し演出に手を加えてみようと思います。


まだ明るいうちから始まった取材ですが、終えた頃には陽が落ち始めておりました。
帰り道、高山右近天主教会堂跡と高槻カトリック教会の高山右近像を訪ね、右近の姿を思い浮かべました。


高槻カトリック教会
高山右近像があります。


高山右近天主教会堂跡にて。
右近に思いを馳せるあまり、いかつい顔してます。ごめんなさい。

どちらも高槻城公園芸術文化劇場のすぐ近くです!
ぜひご観劇の際にお立ち寄りください。


田村さん、ありがとうございました。
僕は自分の住む街が、もっと好きになりました。
そこで何があったのか、興味がわきました。
そして『ブルースターナックル!』に、さらに熱い血が注がれた気がします。

ええもんにしたるで!

●参考URL
高槻カトリック教会公式サイト

高槻市観光協会公式サイト たかつきマルマルナビ

高槻城公園芸術文化劇場公式サイト


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