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#5 スタフェスのエンジニアはどのようにアウトプットしているのか ikkitang に聞いてみた【STAFESおくのほそ道】

「STAFESおくのほそ道」と題しまして、「スタフェスで働く人たちってどんな人なの?」をテーマにお届けしていきます!

これはソフトウェアエンジニアの吉藤がホストするPodcast、Radio STAFESのシリーズ「STAFESおくのほそ道」の公開と合わせて、一部内容を記事化しています。

ソフトウェアエンジニア 吉藤


第5回目のお相手は、一騎さんです。

ソフトウェアエンジニア 高橋

話し手
高橋一騎(ソフトウェアエンジニア)

経歴
2021年3月にスターフェスティバルに入社。
KitchenSuccessチームでTechPMと、主にDB・バックエンドの開発を担当。
岡山からのフルリモートワークエンジニア。
プライベートでは、日本PostgreSQLユーザー会 中国地方支部長の経験を活かして、中国地方DB勉強会などの運営を行っている。
社内/ SNSで ikkitang と呼ばれている。


最近アウトプットしたこと

吉藤:
今日、一騎さんにお話いただきたいのは、普段やっているアウトプットについてです。「エンジニアのアウトプットって大事だよ」とは一般的によく言われていますし、やっている人も多いんですけど、特に一騎さんはアウトプットを活発にやっているなって印象があります。

高橋:
どうなんだろう。気が向いたときになるべく書くようにしているので、やってる方なのかなとは思いますね。
去年の年末に、社内でアドベントカレンダーが開催されたので、そこに参加していましたね。技術記事を2つ書きました。最近だとそれが大きいかなと思います。
去年は3つ記事を書いたんですけど、実は今回初めて全部埋められました。参加率や他のみんなが書いた記事数が増えたってことですね。

吉藤:
これは嬉しいですね。ちなみにどんな記事を書きましたか?

高橋:
1つ目は、チーム横断的な「GitHub Actions」っていうのがありますよね。どのチームでも、このテンプレートを使えばうまく使えるよっていう記事。

2つ目は、当時やってた「Debezium」っていうソフトウェアがあるんですけど、その構築方法についての記事を書きました。

吉藤:
なるほど。アドベントカレンダー、僕も参加させてもらって、1つ記事書いたんですけど、もし気になった方いたら見てほしいです。宣伝!

技術記事以外にも、社内では「Win Session Party(チームでやったことを、他のチームに発表して褒め合おうというイベント)」を開催したりしますよね。

高橋:
そうですね。その他アウトプットとしては、年末に求職者向けの採用イベント(社内でやっているプロダクトの開発について、外部のエンジニアの方にお話しするっていうイベント)がありまして、そこで10分ぐらいお話させてもらいました。

吉藤:
その採用イベントではどんな話をしたんですか?

高橋:
弊社はお弁当を扱ってるんですけど、今、自分たちの事業だと、飲食店やスターフェスティバルの担当者が、「ごちクル」(モール)に新しい商品を出品するにあたっての、管理画面がないっていうのが長年の課題だったりするんですね。それを開発するにあたって、社内の営業メンバー、運用メンバーと話して、どこをどうやって作っているかっていうエピソードを話しました。

吉藤:
記事を書くだけでなくて、発表形式でのアウトプットの機会もあるわけですね。
一騎さん、アウトプットしていく理由って何ですか?

高橋:
普段リモートで働いているからこそ、「今こういうのやっているんだよね」をちゃんと発信していかないと、チームで働いてる意味がなくなってしまうというか、全然チームとの繋がりがないままに仕事をする感じになってしまうので、チームの繋がりを形成する意味でもアウトプットしようかなと。

Slack上での発言や絵文字(リアクション)もアウトプットだと思ってます。
絵文字から、テキストから、ドキュメントから、全部アウトプットだなって思ってやっていますね。

吉藤:
「自分が今何してるよ」とか「社外向けだとこういう仕事してるよ」っていうのを知らせることで、自己紹介にもなりますし、コミュニケーションの方法としても良いですよね。
「これやってよかったな」っていうアウトプットってありますか?

高橋:
スタフェスに入るときって、本当に誰も知らない状態からの入社だったので、なかなか人間関係を形成していくのが難しいかなと思ってたんですけど、アウトプットしているから、自分のことをより早く知ってもらえる実感はありました。

普段からアウトプットしていることによって、人間関係を形成する上での悩みが少なかったなっていうのがありますね。
「喋ってるみたいにテキスト書いてますよね」みたいなことを言われたこともあるので、書くことで、人となりが伝わりやすいのかなとも感じます。

吉藤:
社外に向けてのアウトプットをしていて、コメントをもらったりもしますか?

高橋:
近しい人からいただけることはありますね。あとはTwitterのいいねとか。
岡山のコミュニティで言うと、結構近い人とかもいるので、「この人は今、この会社でこんなことやってるんだな」みたいなのって割と気になるところであるんですけど、そういうのも含めて、岡山のコミュニティの中でいろいろな情報が出ていて面白いと感じます。


普段のアウトプットの内容について

吉藤:
一騎さんのアウトプットは、やっぱり技術系が多いんですか?

高橋:
技術系のアウトプットをして自分の中で定着させたりすることもありますし、自分の言語化を助ける意味で書いたりもします。
例えば、最近 Tech PM (技術面でのプロジェクトマネージャー)みたいなこともやったりするので、「Tech PMってなんだ?」というものを書いたり。自分の中でキャッシュを作っておくイメージですね。

いざ書こうとすると驚くほど理解してないこともあるんです。そういうときって、きっと会話の中で聞かれても話せないと思うので、エモーショナルというか、ポエムというか、そういうものを書いたりもします。
ただやっぱりポエム系の記事を書くときは、結構時間がかかりますね。投稿ボタン押すのもそうですけど、どうやったら、公開できる!って判断できるんだろうという線引きが難しくて。1〜2週間かけて書くこともあります。

あとは、節目に書くものですね。「入社して1年経過しました」とか、「年が明けました」とか、そういう記事は頭の整理目的で書いていますね。

吉藤:
Slackで今やっていることをつぶやくみたいなアクションに関係するかもしれないですけど、例えば仕様というか開発した内容をまとめたり、ドキュメントを作ったり、ディスクリプションを書いたり、技術の簡単なメモを書いたり…。そういうのもアウトプットみたいに近いのかなって思いました。
自分の中で整理したいのに、やり始めると実は何も揃ってなかったりしますよね。

高橋:
わかります。なので「done is better than perfect(完了は完璧よりも優れている)」という気持ちで、やっていないないより、やってある方がいい!みたいな。
いいものを書こうとしすぎると、どんどんアウトプットのスピードが遅くなっちゃうと思うので、例えばSlackにメモってSlackのリンクを貼るでもいいから、どんどんアウトプットのハードルを下げるように考えていますね。

アウトプットを続けるコツとは

吉藤:
普段からアウトプットを心掛けている一騎さんに、コツを教えていただきたいなと思います。
普段生活していて、「アウトプットしなきゃな」とか「最近してないな」みたいな瞬間に、どういう風に自分を奮い立たせているんですか?

高橋:
僕もですけど、「アウトプットしなきゃな」と思うばかりで時間が過ぎていくことが、割とあるんですよね。なのでどうやって自分をコントロールするかが難しいところだと思うんですけど、「書く」までのハードルを下げることだと思うんです。書き始めたら、きっとみんな書き続けられると思うんですよね。
なので、はてブ(はてなブログ)を開くとか、 VSCode(Visual Studio Code)を立ち上げるとか、とりあえず何でもいいから、まずちょっとでも近づくことを意識しています。

吉藤:
アウトプットの内容に関しては、「こういうのを書きたいな」っていうのを普段から考えているんですか?

高橋:
そうですね。ネタ探しってたぶん皆さん困られるところだと思うんですけど、例えば、お風呂の中とか、何かふとしたときに「最近これ大変だったな」を思い出して、今度書いてみようっていうのを、頭の中に貯めておく感じですね。

技術記事をやや大きく捉えて書きがちな問題があるんですけど、普段の開発の中からピックアップすることが多いですね。

吉藤:
例えば、ネタがないというか、「こんなこと書いてもな」「ショボいだろうな」というようなことを、どうしても僕は思ってしまうんですよ。
正解がないことの方が多いとは思うんですけど、「これ書いて間違ってたらどうしよう」という怖さもあるし、世間の反応が怖かったり。足踏みしてしまう理由の一つなんですけど、そういうのはないですか?

高橋:
ありますね。ネタがないとか、ショボいかもって感じるとかもわかります。これに関しては、ターゲットを絞ってブログの書き方を考えています。

例えば、Reactの記事を書くとして、Reactのコントリビューターの人向けに記事を書いても、もちろんチュートリアルの記事は全然刺さらないですよね。でも、「今からReact学ぼう!」って人に向けてだったら、チュートリアルの記事って需要あると思うんですよ。

アドベントカレンダーはどちらかと言うと社内向けに書こうとか、弊社を志してくれそうな人に書こう、みたいなのを予め決めた上で書いてみました。
「誰に」を決めることで、どこまで書けば良いか、逆に書かなくて良いのかっていうのが明確にできると思うので、ターゲットは考えてますね。

吉藤:
勉強になります。
例えば文章力がないとか、登壇する場合はトーク力とか、そういう表現が苦手だって人もいると思うんですけど、そこは得意ですか?

高橋:
僕もそれはすごい苦手ですね。
公式ドキュメントを貼るのも一つのテクニックだと思うんですよね。公式にこんなことが書いてあるから、詳しくはこちらを読んでくださいっていう一言を付け加えながら、自分でも書いてみる。そんなことをしながら練習しています。

結局、量が大事になる部分は大きいとは思うんですけど、テクニックでカバーはしていけるんだろうなとは思っていて。

最初から1000文字書こうとすると難しいと思うので、よく言われてるようなアウトラインだけ先に決めて、アウトラインごとに変えていくとか。アウトラインをもうちょっと細分化して、細分化したアウトラインごとに変えていくとか。「1000文字は書けないけど、140文字を書けるとTwitterの投稿ができる」を10回繰り返せば、一つの記事になるとか。

そういった工夫をすると、文章を書くのは苦手だけど、ボリューム少なめの文字ならできるようになったり、その積み重ねで記事を書けるようになったりはするのかなと思いますね。

僕もアウトプットって苦手だったので、そういう工夫をしないと続かなかったんです。なので、テクニックも含めて、学びながらここまで来た感じです。

吉藤:
最後に、今後こういうアウトプットしていきたいとか、何か目標があったりしますか?

高橋:
そうですね。スタフェスにジョインしてから、設計論みたいなことをこの2年間学びながら現在に至るんですけど、そこをもうちょっとアウトプットしたいんですよね。
設計論について、まだ話せないんですよね、多分。なので、言語化の助けのためにも、その辺ができるようになるといいなっていうのが、今年から来年にかけての目標ですかね。

吉藤:
今後も一騎さんのアウトプットを楽しみにしています!僕も頑張ります!
今日は一騎さんに来ていただきました。ありがとうございました!

高橋:
ありがとうございました。


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編集者から

最後までお読みいただきありがとうございました!

お二人の会話を聞きながら、学生時代のレポートなどを思い出していました。
筆者は、幼少期から「書く」ことが好きな方だったので、紙とペンを持って(あるいはPCを開いて)机に向かうことにあまり抵抗がありません。(内容のレベルはともかくとして・・)
それでも、やっぱり書き始めるまでは、腰が重かったと記憶しています。

インタビュー内で、「やらなきゃと思うばかりで時間が過ぎていく」という話がありましたが、
あくまで個人的にですが、アウトプットって、「やらなくちゃいけないこと」でも「やらなくてもいいもの」でもなく、「やっておいた方がいいこと」だと思っています。
でも、人って「やっておいた方がいいこと」を後回しにしがちだと思うんですよね。だから時間が過ぎていく。

なので、「書く」までのハードルを下げるために、とにかくなんでも開いてみる、動いてみるというのは、なるほどたしかに、と思いました。
普段から視界に入れたり触ったりしていたら、スイッチが入る機会は増えそうですもんね。

一方で、持久力の問題もあるなあというのも正直な感想です。
「書く」ことが好きな方と言っても、じゃあ仕事をしながらそれを継続的にできるか?という話ですよね。否です。(即答)

ikkitangさんのすごいところの一つは、持久力があるところだと思います。
「書き始めたら1記事を書き上げるまで手を動かし続けられる」というのは、スイッチが入ればできる!という状態であり、恐らく慣れてくればそこまで難しくない気がしています。
ただ、それはあくまで瞬発力であって、続けられるかはまた別の話だと思うんですよね。

書き ”続ける” ために、考え “続ける” 。
考えるための情報を仕入れ ”続ける” 。
ここの熱量がすごいなと。
持久力はきっとトレーニングで鍛えられると信じ、筆者も見習おうと思いました。

ちなみに、今回の編集後記は、「アウトプットは嫌いじゃないけど『余裕ができたらやろう』でやっていないアナタ」に向けて書いてみました!
情報を思考して、それを言葉にして、一緒に頭の中を公開していきましょう~!

スタフェスおくのほそ道、今回はアウトプットについての回でした。
次回もお楽しみに!!

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