
スタコネ Supporter's Voice|リデザインワーク株式会社|林 宏昌様へインタビュー
『スタコネ』は、営業支援、事業戦略策定、人材支援、資本政策など各分野のソリューションを提供できる「サポーター」と「スタートアップ企業」をつなぐ、スタートアップ支援マッチングプラットフォームです。
こちらのnoteでは、『スタコネ』を利用し、スタートアップ企業とマッチングしたサポーター会員さまのインタビューをご紹介いたします。
Supporter's Voice vol.7
リデザインワーク株式会社
代表取締役社長 林 宏昌 様
早稲田大学理工学部卒。
2005年、株式会社リクルートに入社し、住宅情報Div.で優秀営業を表彰する全社TOP GUN AWARDを2年連続で受賞。社長秘書経験後、経営企画室室長として同社のグローバル展開を牽引、M&A、テクノロジーカンパニーへの変革を推進し、株式公開を達成する。その後、広報ブランド推進室長、働き方変革推進室室を歴任。
2017年、経営戦略、人材戦略コンサルを手掛けるリデザインワーク株式会社を創業。大手企業を中心に、中長期戦略、評価制度刷新、組織設計を伴走支援する。新規事業として、スキルをベースとした人的資本経営の推進を実現する『Skill Canvas』事業を立ち上げ、拡大中。
情報経営イノベーション専門職大学の客員教員兼任。
●リデザインワーク株式会社: https://re-design.work/

『スタコネ』を通じて様々な事業アイディアを知ることで、自分の中にストックされていた思考が動き始めるし、自分の延長線上では実現されなかったコラボレーションの可能性が広がる。非常に大きな価値があると感じています。
1. 現在どんな事業をされていますか?
リデザインワーク株式会社の代表を務めています。現在当社では大きく分けて2つの事業を展開しています。
1つ目は、コンサルティング事業です。新卒で入ったリクルート社では、経営企画の責任者や全社の働き方変革のリーダーなど、組織を動かす役割を務めてきました。そこで培った経験を活かして、長期的な経営戦略、それを実現するための人事戦略に関するコンサルティングを提供しています。1,000名~5,000名の大企業が中心ですが、数年先に500名~1,000名規模への拡大を見据えるスケールフェーズのスタートアップ企業も支援させていただいています。私たちは「メンバーシップ型コンサルティング」という表現をしているのですが、5年後、10年後のビジョンの実現に向けて、経営のみなさまと横に並び長期的な視点で伴走するのが特徴です。ですから案件ごとに依頼を受けるというよりも、何を改善すべきかという案件の整理から入り、必要あれば私たちがハンズオンでサポートしますし、あるいは外部のコンサルの選定やその後のフォローアップを行うこともあります。毎期毎期、描いた戦略を着実に進め、実現していくということを長期に亘り併走するパートナーです。
2つ目は、今年(2024年)立ち上げた『Skill Canvas』という、人材のスキルを可視化するプロダクト/サービスです。採用、配置、評価といった人事領域において、スキルを軸にしたデータドリブンな意思決定を支援します。現在20社程度に使い始めていただき、フィードバックを蓄積しているところですが、非常に手応えを感じています。人材不足が加速し、組織と個人の関係が大きく変わっていく時代に、企業は個人のスキル向上やキャリア構築の志向に応える人事戦略を組み込む必要があります。この事業は、正にこれからスケールしていこうというフェーズですので、近々スタコネさんにお世話になるかもしれませんね。

2.『スタコネ』サポーター会員になったきっかけ
以前から、リクルート時代の同期、後輩など直接つながりのある人たちが起業しており、周囲で多くの挑戦を見てきました。彼らの事業成長を応援したいという思いから、複数企業に出資してきましたし、エンジェル税制を活用した資産形成という点でも有意義なものだと感じていました。しかし、そういったご縁は常に安定的にあるわけではないですし、本業を推進する中で、自らサーチしたり、SNS経由のオファーに時間を割く余裕はなくて。信頼がおける関係性や仕組みを通じて、応援したくなるスタートアップと効率よく出会えないかと思っていたんですよね。
また、『スタコネ』に登録するスタートアップは、例えばシリーズAの企業でも、B、Cに近い水準で仕上がっているような企業も多いと思うんですよね。事業が急拡大する中で、組織設計や人事戦略に関する課題が顕在化してくれば、本業であるコンサルティング事業によってフォローアップしていくことも可能ですし、それが我々のサービスのブラッシュアップにも繋がる。シナジーを生み出す好機になると考えました。
※スタコネはスタートアップの企業情報を提供するのみであり、投資の勧誘・媒介を行うものではありません。

3. スタートアップ企業とマッチングした印象は?
魅力的な企業が多いので、話を聞くとどこも支援したくなってしまうんですよね。。スクリーニングに感心すると同時に嬉しい戸惑いがあります。早速、事業連携が進んでいる企業もあります。かねてより着目していた事業のひとつに、アムステルダムを拠点とするSeats2meet社が提供する、コワーキングスペースを活用したスキルシェア促進サービスがあります。ソーシャルキャピタルで支払うという考え方で、利用者個々人が持つスキル、求めるスキルを軸にコミュニケーションをとりサポートし合うという約束のもとに、共有スペースを無償で利用できるんです。日本でもこの発展形のサービスを展開できないかと思っていたところ、『スタコネ』で、コワーキングスペース関連事業を展開する企業と出会い、照準を合わせた連携ができそうだということを相互に確認しています。日本も働き方の選択肢が広がるトレンドにはありますが、より柔軟に個人のスキルをシェアし社会に活かせる機会が増えれば、経済的にも社会的にも好循環を促すことができると思うんですよね。コワーキングスペースが単なる物理的なスペースではなく、スキルシェアによる豊かな人間関係の構築とビジネス機会が生まれるハブとしての役割を果たすことになるわけです。
入会時点の動機としてはそこまで認識できていませんでしたが、会員になってみて改めて思うことは、『スタコネ』は、ビジネスパートナー開拓やアイディアの共創の場としても機能しているということ。『スタコネ』を通じて様々な事業アイディアや取り組みを知ることで、自分の中にストックされていた思考が動き始めるし、シナジー効果により自社事業の成長を加速できることは大きな利点だと思います。


毎月のコンシェルジュ面談で、新規掲載企業をご案内いただいていますが、業界の幅が広いことに驚いています。自分が普段相談を受けるスタートアップ企業は、人材関連や、SaaSモデルが多くて、もちろんその背景としては、私が明るい領域に近い方が声をかけてくださるのだと思いますが、『スタコネ』で、一見まるで関係ないような業種や業界の企業とのつながることは、探索的であるからこそ未知の可能性を切り拓く面白さがあります。前述のコワーキングスペース関連企業も、当初先方は「何かシナジーありますかね?」という具合でしたが、話を進めるうちに、双方の知見を融合することで事業ビジョンが鮮明になっていく感覚がありました。既存の枠組みにとらわれない知の探索が新たな価値を創り出す可能性を強く感じています。

4. 会員になっていただく前の期待に添えましたか?
そういうマーケットがあるんだ、そういう挑戦があるんだ、ということを効率よく学べること、自分の延長線上では実現されなかったコラボレーションの可能性が広がること。この2つは非常に大きな価値があると感じています。
自分の関連領域に関心が高いのは当然ですが、私自身、同じスタートアップ起業家として日々挑戦している立場で言えば、自分が明るい業界以外のピッチを聞くことは、学びの観点でもおススメです。業界を理解されている方に対しては、ハイコンテクストなので話が早いし、ついつい専門的な用語を使って説明を端折ったりしてしまいしがちですよね。事業判断もしやすい。しかし、全く違う業界の方に、短い時間で理解してもらうには、伝え方に工夫が必要です。「業界を知らない人たちに応援してもらおうと思ったら、どういう説明であるべきなのか」「エレベーターピッチのようにわかりやすいものはどんな工夫がされているのか」など同じ起業家としての目線でお話をお伺いし、学びを得ています。また5分~10分で全く知らない業界を理解することは構造化思考の学習にもなると思います。

5. 今後『スタコネ』に期待すること
来年は、『スタコネ』のイベントや会食に参加して、積極的に会員ネットワークを活用していきたいと考えています。豊富な知見を持つ方々が集まる場で、セレンディピティを楽しみたいと思います。企画をアップデートいただきながら、引き続き情報提供していただけると助かります。
またネットワークの活用という意味では、『スタコネ』の会員同士のマッチングをもう一段進化させてほしいと期待しています。プラットフォーム上でサポーター会員のニーズに基づいたマッチングがよりスムーズに行える仕組みがあれば、一層活用の幅が広がると感じています。まさに『スタコネ』2ndプロダクトとして展開される部分だと思いますが。具体的には、自社の事業成長や、新たな取り組みを検討する際に、「この分野に詳しい方を探しています」「こんなスキルを持つ人がいたら話を聞きたい」といった要望に応えられる仕組みがあると理想的です。会員制という信頼性の高いコミュニティの中で、スタートアップ支援だけでなく、サポーター会員同士が各々のリソースを共有し合い、交流を活発化させる場としての機能を強化していただければと思います。
さらに、『スタコネ』が採用の入口としての役割を担うことで、より大きな価値を生み出せるのではないかとも感じています。例えば、これから成長するアーリーステージのスタートアップに、メンバーとしてジョインしたいという求職者がいても、比較検討が難しいと思うんですよね。『スタコネ』がそのキャリア支援をできたら転職希望者にとってもスタートアップにとっても大きな助けになると思いますし、これを第一義としたうえで、第二義として「もう少し落ち着いた環境を希望している」という方に対しては、サポーター企業に対してご紹介いただくのもよいかと思います。どの企業も多かれ少なかれ採用の問題は抱えていると思いますから、人材課題に応える仕組みを構築できたら、非常に価値のある存在になるのではないでしょうか。これは入口を束ねているからこそできることだと思います。

(2024.12.02インタビュー)
▼スタコネ公式LINE登録はコチラから

▼スタコネに関するお問い合わせはコチラから
▼スタコネ採用情報はコチラから