見出し画像

昔懐かしい玩具で誤嚥予防をしよう!

出かけ先でリハビリに使えるかも!?
と思う物はとりあえず買ってみるme;です。

言語聴覚士あるあるかな?


今日は私の訓練道具箱?
(実際は100均のカゴだけど)
に必須な「吹き戻し」についてお話しします。

「吹き戻し?」「巻笛?」どんなものかみなさん知ってますよね?

これです。

もう知ってる人も多いかと思いますが
改めて言います。
これ、リハビリにすごく使えるんです!

吹き戻しの効果って?

吹き戻しをする時はしっかり口にくわえて
おもいっきり息を吹きますよね?

これってつまり
息が口から漏れずに吹き込み口に集中するよう口をしっかり閉じる必要がある。
そして、先端まで吹き伸ばすだけの呼気の力が必要。
というわけです。
そして、この動作にはさまざまな機能が関与していて、吹き戻しを行うことでいくつかの機能改善が期待できるのです。

1.呼吸機能の改善

吹き戻しをすることで腹式呼吸が意識的になされ呼気力の強化へと繋がります。

呼気力が強くなることではっきり大きな声を出すことができ咳をする力も強くなります。

2.口腔機能の改善

しっかり口を閉じ吹き伸ばすことで口元の筋肉が強化されます。

また、最近の報告では舌の筋力(舌圧)強化にも関与していると言われています。

3.嚥下(飲み込み)機能の改善

前述した二つの改善も嚥下機能に深く関係がありますが
それに加え、舌骨上筋群の筋力強化へも期待ができると言われています。

舌骨上筋群とは簡単に言うと飲み込む力に関与しています。
高齢者や病気により飲み込む力が弱くなると飲み込んだ後にのどに食べ物が残りやすくなり、誤嚥性肺炎を発症しやすくなってしまうわけです。

リハビリでの使い方

私のリハビリではだいたい2パターンを実施

①勢いよく一気に先端まで吹き伸ばします。
そして吹き伸ばした状態を5秒〜10秒キープ!
これを10回〜30回程度繰り返します。

②勢いよく一気に先端まで吹き伸ばし、すぐ緩めるを1回の動作とし、10回〜20回程度繰り返します。

人によって疲労度が異なりますので
キープする秒数や回数は調整して行います。
休憩も取りながら行いましょう。
力がついてきたら秒数や回数もUPし更なる筋力強化を目指しましょう。

こんな方におすすめ!

私は主に高齢者の方を対象に行っています。

○最近声が小さく弱々しくなってきた。
○口から食べ物や飲み物がこぼれやすくなった。
○飲み込みに以前より力がいるようになった。
○固いものより軟らかい食べ物を好むようになった。
○水分でムセることが増えた。

など以前よりも話す声や食べる、飲み込みに違和感を感じる、不安に感じるという方は一度試してみるといいかもしれませんね。

最新!吹き戻しの進化

吹き戻しについて最近ではテレビでも取り上げられるほど認知度が上がっているようです。
そんな中、以前学会に参加した際
素晴らしい商品に出会いました!
ルピナスさんが開発された『長息生活』。

呼気圧により3つの難易度が設定されていて
私も実際試しましたが普通の吹き戻しよりも吹く力が必要でびっくり!
さっそくリハビリに導入し愛用中です。

最近ではMAXという新商品もあるそうですよ!



吹き戻しは高齢者にとっても馴染みがあり
導入しやすい道具だと思います。
商品はネット販売だけでなく、最近では福祉用具の業者さんも取り扱っていることが多いようです。

気になる方は是非試してみてください。
そして感想を教えていただければ嬉しいです。
また、こんな使い方もあるよって方は
是非とも教えていただきたいです!

明日もお仕事頑張りましょう!
今日もお疲れ様でした。
             me;でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?