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手帳を見られたその後のはなし

暗黒期を抜け出して、夫婦関係がとても良好だった今年の春。
そこからまた下落して、モヤモヤを抱えた夏。
ようやく少し持ち直してきたので、このあたりでこのアップダウンの深堀をしたいと思う。

夫婦関係再構築がすすんだ春

きっかけは間違いなくこれ。
手帳を見られたあの日から、夫は少しずつ変わっていった。

娘が幼稚園に入園し、わたしに気持ちの余裕ができたことと、夫の仕事が若干落ち着いていたことも背景にあり、この春はなんだか夫婦関係がすこぶる良かった。そう思えていた理由は大きくふたつ。

夫婦ふたりの時間を夫が意識的につくってくれた

平日、夫が在宅ワークでお昼に会議がない日は、ふたりでランチに行くことが多かった。近所のつけ麺屋さんからおしゃれなカフェまで、ランチついでにちょこちょこいろんな話をする。
有給と預かり保育を利用して2回ほどちょっと贅沢なホテルランチをして、ぶらぶらショッピングデートしたことも。
会話が増えたことはもちろん、純粋にふたりの時間を作ろうとしてくれたのが嬉しかったのかも。

感謝のことばが多かった

家事も育児もわたしがやって”当たり前”と思っている夫は、ゴルフやジムや飲み会でふらっと出かけても「ただいまー」としか言わない。
わたしは3か月に1回の美容院で数時間家を空けるだけでも、帰ったら開口一番「ありがとう」と言うのに。

でも手帳を見られたあの事件以来、人が変わったように感謝のことばを口にするようになった。
ゴルフから帰ると「一日ありがとう」、娘が風邪をひいて園を休んだら「看病ありがとね」。
3年間何度も伝えたけど全く響いていなかった夫が別人になった。
呪いのように書きなぐっていたわたしの手帳がよっぽど怖かったんだと思う。

雲行きが変わりはじめた夏

そんな感じで良好な夫婦関係で過ごしていたが、雲行きが変わりはじめたのがお盆明け。
夫の仕事がまた忙しくなってきたことで、夫婦の時間もゼロになり、いっぱいいっぱいで感謝すら口にしない(というか会わない)。

夏休みも重なってわたしにも余裕がなくなり、春に少しずつお互い歩み寄った距離感が一気に離れた。

平日は娘の顔を見ない日もあるくらい育児時間はゼロ。
ならば、休日くらい娘との時間を優先させてほしいと思うわたし。
仕事漬けの毎日だから、休日くらいはリフレッシュしたい夫。

お互い余裕がなくてギスギス…。

さぁ、どんな秋にしよう

夏にかけて急降下したように見えるけれど、暗黒期にもどったわけではない。お互いへの感謝のことばは減りつつも、労う気持ちがあるのは分かるし、”自分の方が大変”じゃなくて、”お互い大変”と思えている。

まぁ、そう思えるときばかりではないし、手帳に愚痴を書きなぐることもあるけど。

イクメンという言葉は大嫌いだし、土日に家族で出かけている友人や、幼稚園のお迎えにくるパパさんを見て羨ましい気持ちになることもある。
でも、それぞれが抱える大変さは、きっと違うし見えないし。だからこそ、隣の芝は青く見える。

気づけば虫の音響く秋。
なんとなく過ぎる毎日も、積み上げ未来につながるように。
我が家は我が家なりのベストを目指して、行きつ戻りつ、ゆるやかに進んでいこうじゃないか。


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