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「満天のゴール」藤岡陽子

この町に戻ってくることは2度とないだろう。そう決めて出た町に11年ぶりに戻ってきた人生どん底のシングルマザー。
生きる希望もなく、早く楽になりたいと人生を諦めている老女。
過去に縛られ、自分を責め続ける医師。
心に傷を負った3人の出会いは過去にさかのぼり、互いを支えながら生きる希望へと変わってゆく。

■印象に残った言葉
「人はこうして命を終えるんだ。あんなににこやかで楽しそうに話してた人が、心臓が止まると息もしなくなる。話しかけても答えてはくれないし笑ってもくれない。ここから先はもうどれだけ問いかけても相手の声が聞こえないんだ。俺も君自身もいつかはこうやって命の終わりを迎える」

「全力で生き抜いた死に私があるのだとしたら、死は生きたことの証に違いない」

「人が死ぬと言う事は決して悲しいだけじゃない。死はゴールなのだ」


■感想
もし大切なひとが亡くなったら。
そして、自分の人生の最期について考えながら読んだ。
会いたい人には会いに行って、好きな人には好きって言おう。感謝の気持ちを伝えよう。
充実した人生だったと心の底から思えるように、全力で生きよう。
この人に会えた良かったと周りの人に思ってもらえるような人生にしようと思えた。

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