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「may in film 2nd ONEMANLIVE -blueprint-」を観て

may in filmは「もしも現役バリバリのバンドマンが本気でアイドルを作ったら」という実験のようなものだと思っているのですが、今回のワンマンは早くも、凄い領域まで来ていましたね…。
バックバンドと呼ぶにはあまりにも華がある最前線なメンバー。
その演奏だけで大きな価値があるライブ。
そんな豪華バンドの音の力にも全く負けていないメンバーの皆さんの凄さ。
パフォーマンスにはバンドのボーカリストにも近い熱を感じましたし、他のアイドルとは違う唯一無二な育ち方をしていることが伝わってきました。
スタイルとしてではなく、マインドからロックを体現している4人。
伊波さんが語った「音楽をやること」への想いも強く響きました。
恐らく今までのアイドルとしての歩みは、自分の理想とする世界とは隔たりがあるもので、白井さんに出会ったことで、遂に音楽にたどり着けた、という感触があるのではないでしょうか。
その喜びが何よりの力となり、良いライブへと繋がっていて。
冬野さんが自らのポテンシャルの高さを自覚していない感じも面白いなあと思いました。
叫びとも言えるその歌声と佇まいには観客を惹きつける言語化できない魅力があるのですが、それは技術的に身についたのではなく、ナチュラルに出てきている物のような気がするんですよね。
恐らく限りなく天才型。
そんな二人に比べると、小槙さんは恐らくどういうスタイルのアイドルになっても、上手く受け入れて歩めるタイプの人だと思うのですが、その特性が「音楽」以上に「アイドルが好き」な観客との距離を絶妙に縮めているようにも見えました。
小槙さんによって近寄りがたい存在になることを回避できている感じ。
そして全くの新人からスタートした成瀬さんは、完成度の高いグループにおいて「成長」を追えるメンバーとして重要な位置づけで。
元々色を持っていないので、逆に純粋にロックが身体に入りつつある感じがしますよね。
アイドルを運営するプロがキャラ付けとして選んだのではなく、その世界で生き続けてきた白井さんだからできる本物のロック。
更に同世代のバンドの人達も巻き込むことで、「アイドルってこういう物」という多くの人の中にある既成概念を変えられる可能性があるのではないでしょうか。

サポートを頂けるような物は書けていませんが…。