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読書録~お金や投資との向き合い方についてのエッセイ~The pshycology of Money by Mogran Housel

投資や金融は、一般には数学的に、アカデミックの世界で導かれた理論などに基づき教えられるが、心理学的や人生哲学に考えた方がいいのではないか、という筆者の考えに基づき展開されるエッセイです。

資産形成にあたって大切なのは、まず自分の選好をよく理解することであるというのが全体を通じての主張であると感じました。

筆者のお金や生活に対する考え方が自分自身に近いため、心に響くフレーズが沢山出てきました。

筆者がお金に求めるのは、好きなタイミングで、好きな人と、好きなことをする自由を得ることだといいます。

現金を保有しておくことの価値は、その意味で、値段がつけられないとも。

私も同じ考えて。

ある程度現金を保有しておくことで、例え職を失っても、景気の底で保有資産を現金化する必要なく、不本意なキャリアに就く必要もなく、次の動きを考える余裕をもつことができる。

ドラマなどで、会社の圧力の下で不正に加担する社員とかの描写がある度に、ここでNOといっても生活が成り立つ余裕を持てていることに安心しています。

また、海外で暮らしていると、他の人の目を気にしての消費が本当に必要なくなるなとも感じます。

特に10代の終わりから20代の最初の頃の自分は、他の人の目を凄く気にして消費活動を行っていました。

一度働いて、ある程度余裕のある生活の味を知ったあと、また学生に戻って馬鹿高い学費を払って、お金持ちの同級生に囲まれながら貧乏学生生活をしたのも、自分の生活で必要なものを確認できて、見栄消費をそぎ落とすのに効果があったと思います。

Kindleさえあれば、図書館でいくらでも無料で本が借りられるし、他の趣味も、料理とか散歩とか、あんまりお金がなくても楽しめるものばかりで、パートナーもそんな感じなので、ストレスの多い仕事をしていても、本当に苦しくなったらいつでも休んで大丈夫だよね自分たち、確認しあっています。

人生に対してこういう姿勢でいる私は、キャリアで大成とかはしないんだろうけど、でもそれが今の自分が望むものではないっていう事実を受け入れられたというか。

でも、世界は変わりますし、自分の人生やお金に対する考えもまた変わることでしょう。その時その時の自分の選好に敏感でいたいものです。

https://www.amazon.com/Psychology-Money-Timeless-lessons-happiness/dp/0857197681


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