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1.何事も楽しもう〜こどもに伝えたい100のこと〜

ーこの世には2種類の人間がいる。グラスに半分入った水を見て『もう半分しか無い』と思う人間か『まだ半分ある』と思う人間か。

細かいところは忘れてしまったが、今まで生きてきて何度か耳にした言葉だ。聞いたときは『ふーん。』としか思わなかった。

でも今となってはこの言葉の通りで、意外と前者の人間が多いことに気づいた。

最近周りが結婚ラッシュだ。結婚に伴い配偶者の転勤に着いて行かねばならない例をいくつか見てきた。しかし今まで住んでいた土地を離れたくない人が大半だった。友人と離れたくないと嘆く。そんな姿を見るたびに、あぁこの人は『もう水が半分しかない!』と嘆くタイプなんだなぁと静かに思う。

『まだ半分ある』と思う人はきっと、今ある状況がどうであれ未来を楽しもう、悲観しないで良いところを探そうと思う人。『もう半分しかない』と思う人は、あんなにたくさん水があったのに!と過去を思う人なのだろう。

私は2年前、1歳半の長女と生まれて3ヶ月の次女を連れて知り合いもいないこの場所に引っ越してきた。普通なら不安の方が大きい状況だが、私はワクワクしていた。新しい土地で新しい出会いがあることに。思った通り引っ越してきて、たくさんの出会いがあった。偶然近所に昔の友人が住んでいることがわかり、昔なら考えられないくらい仲良くなれた。子供の保育園が決まり、子供が大好きな、信頼できる先生たちに出会うことができた。転職し、今までの職場とは比べ物にならないくらい快適な職場と仲間に出会うことができた。いつか叶えたいと思っていた、海のそばで暮らす夢が、数年以内に実現可能になってきた。数えればきりがないくらい、新しい生活を受け入れ、楽しむ努力をしてきてよかったと思える。もちろん楽しいことばかりではなかった。旦那の帰りは遅く、身寄りも居ない土地で、自分が少しでもお世話をしなければ死んでしまう命を2つ抱えての生活。『交通事故にあって入院したい。そしたらゆっくり眠れるし、食事も誰かが用意してくれるのに。』なんてことをしょっちゅう考えた。楽しい日の方が多かったと言えば嘘になる。それでも、今しかないこの生活を、なんとかして楽しもうと考えて過ごしてきた。

何事も楽しむ。それはそんなに難しいことじゃない。お気に入りのお店を開拓して見るとか、何か習い事を始めてみるとか、家にお気に入りのものを増やしてみるとか、よく行くコンビニのおばちゃんとちょっと仲良くなってみるとか。そんな小さな小さな積み重ねが、日々の生活を楽しくしてくれる。何事も楽しむためには小さな努力が必要なんだと思う。

そして最も大切なのは『何事も楽しもう』と思って毎日を過ごすことだ。 そう思えば、少々困難なことが降りかかってきたとしてもポジティブに取り組むことができる。そしてそれが結果として楽しい生活に繋がるのだ。

うーん。少し抽象的すぎるかな。でも『どんな心持ちで毎日を過ごすのか』は思っている以上に人生に深く影響すると思う。

生きていると、自分だけではどうしようもできないこともある。自分が望んだ形では努力が報われないこともある。(でも決してムダではない。この話はまたいつか)でも望まない状況に置かれた場合でもその状況を楽しむことはできる。

望まずに過ごすことになった場所でも、新しい出会いはある。一生涯の友人に出会うこともあるかもしれない。人生で一番のお気に入りのお店に出会うかもしれない。今までに出来ない経験が出来るかもしれない。せっかくのそんなチャンスを、逃してしまうのは勿体無いと思う。

人生は短い。長生きしたって100年くらいだ。楽しく生きても、暗く生きても同じ時が流れる。それならば、一瞬でも楽しく時を過ごして、楽しい人生だったと思って欲しい。そのためにも、いつか楽しいことをしよう。ではなく今この瞬間から楽しむこと。を始めて欲しいと思う。


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