『DX化』と並行して取り組みたい『人との連携』
こんにちは。SSKCの岩田(@iwata_sskc)です!
近年、DXを進める企業が増えていますが、それと並行して様々な課題が出てきていますよね。データ活用出来ていない、DX人材が足りない、モチベが保てない、など・・・。
挙げだしたらキリがないですが、実際にDX化に携わる身として感じる課題は『人との連携』です。DXの一環でシステム連携の仕組み作りやBIツールの活用について提案することが多いですが、疑問に思うこともありまして…。
”DXだけ進めても人との連携も再構築しないと上手く利活用出来ないんじゃないの?”
ということです。
このことについて、自分の考えを整理しがてら書いていきたいと思います。
皆さんに上手くお伝え出来れば良いのですが…。
いや、コンサルティングをしている立場として、ここで弱音を吐いていてはいけないですね(笑)
『人』の定義
人との連携について書く前に、まず『人』とは誰を指すのかについて定義しておきたいと思います。
Wikipediaで『人』について調べると様々な説明が載っていますが、哲学的で範囲も広すぎますので、ここではビジネスという側面に絞り、「利害関係者」全体と定義します。投資家だけではなく、社員、取引先、顧客、ですね。
DXに取り組むときは、このようなビジネス上関わりのある人たちとの連携も考慮に入れて導入を考えた方がいいんじゃないのかな?ということです。
DXとは
経済産業省は次のように定めています。
デジタル技術を活用してビジネスモデルの変革を求めることがDXです。
しかし巷でよく聞くDX推進による効果というのは、「業務効率化」「生産性の向上」というものです(SSKCでも効果の1つとしてお伝えすることが多いです)。これだけではビジネスモデルの変革とは言えず、新たな価値創出には直結しにくい面があります。
しかし個人的には、何事もスモールステップから取り組むのが大切だと思っていますので、ビジョンを予め定めたうえでならば、初めは「業務効率化」「生産性向上」のためツールの導入からトライしていくのも良いと思います。ビジョンなしに走り始めると右往左往しがちなので、完ぺきではなくてもビジョンを取り敢えず定めるのがお勧めです。
最近はツールも月額制もあり導入費用も安価なため、方向転換もしやすくなっています。ビジョンの修正があっても対応出来ますね。
なぜ『人との連携』が必要?
DXを進めるにあたり、「システムを刷新」「BIツールを導入」など取り組むことは様々ありますが、効果を最大限活かせていないことも多々あります。
何故でしょうか?それは、
”働き方や組織構造を変えずに導入だけしているから”
というのが一因として挙げられると思います。
効果を最大限に活かすなら「DXとは」で記述したように新たな価値を創出していきたいものですが、新たな価値を創出するのはデジタル自身ではなく、人が創出するものだと考えています。そして、社会的な価値を創出するの一個人ではなく、『人』同士の連携によって生み出されるものだと思うのです。
少々大袈裟な話となりましたが、DXを最大限に活用するためにはDX化と並行して新たな価値を創出するための『人との連携』の仕組み作りを考えていくことが必要なのではないでしょうか。利害関係者との連携の仕組みを再構築する、つまりビジネスモデルの再構築ということになりますね。
業務効率化という目的でDXを進めるならば、今まで他の業務に囚われていた時間を新たな価値創出に繋がるような連携も考えていくのが良いのではないかと思う訳です。ただし、手の空いた人材に企業側のビジョンを押し付けていくのは間違いであり、企業と『人』が共に協力して創り上げていく意識が大切です。
それを実現していくにはコミュニケーションを積極的にお互いに取る必要も出て来ますね。これは企業内部だけではなく、外部とのコミュニケーションにも言えることだと思います。
おわり
書きながら気付きましたが、『人との連携』はビジネスモデルのことを指していたようです...。つまり、DX進めるなら経産省のおっしゃる通りビジネスモデルの変革の手段としてIT導入しようね、ということですね。IT導入することが目的となっては効果が半減してしまい、少々もったいない。
わたしは会計グループに所属していますが、顧客のDXを進めていくうえで会計システムの導入だけでは効果は不十分であり、他部署であるHRやマーケティンググループと協力してDXの最大限の効果を提供する方法を模索中です。これも『人との連携』、ビジネスモデルの変革の一環と言えそうです。
これは多くの組織でも共感頂ける課題ではないでしょうか。縦割りではなく、横連携を意識していく、DXを進めると同時にそのような改革も必要になってきているように思います。
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