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はじめての東北旅

あけましておめでとうございます!
いかがお過ごしでしょうか。
私は親戚周りに明け暮れ、それ以外の時間は寝正月……です。
すごく疲れているのに、途方もない正月太りで悲しいですが、さっき百均でかっサプレートを買ってきたのでゴリゴリほぐしたいと思います。
今年もよろしくお願いします。

さて、 47都道府県を制覇する!と言いながらnoteをしていますが、年末に2県新たに足を踏み入れました。
福島と宮城!
と同時に、はじめて東北地方に上陸しました。
ほんとは去年のうちに書きたかったのだけど。
去年はたくさん旅行に行けたのに感想を一行も書き残せなかったのが多くて悔いなので、覚えているうちにすばらしき東北のことを書きたいと思います。

✴︎ ✴︎ ✴︎

仕事納めの12月最後の金曜日の朝。
「土日どこかに行こうか」なんて、何日か前から彼と話していたのに、全く決まらずぐだぐだしていたのですが、とりあえず仕事終わりに夜行バスで東京に行くことにしました。
仕事を納めて、身支度と荷造りと入浴と洗濯を済ませて、真夜中の駅へ。
こうして「パッ」と衝動的に旅に出ることが余りに多い20代です。
すっかり荷造りも手早くなりました。

夜行バスは、若い人が多かったです。
帰省かな。コミケかな。
外国人も結構いました。
眠れるかな、と不安に思っていたけど、程よい揺れと暗い車内、仕事を納めた安堵感は心地よい睡眠へと連鎖しました。
道中に三度ほど挟まれたトイレ休憩は、最後の海老名サービスエリアの回だけ起きました。

早朝、池袋着。
寝ぼけた頭で彷徨う大都会。
サンシャイン池袋のトイレで5分でぱっぱと化粧。
てっかてかの顔面は突貫工事の証。
ルノワールで「で、東京まで来たけどどうするよ」と会議をしました。

はじめてのルノワールは、談合とかに使われてそうな高級感のある雰囲気。
だけど、腹割って喋れそうな気軽な感じもありました。
東京の人にとって、ルノワールはどんな存在ですか?
モーニング高いな、と思っていたけど、食後に緑茶が出てきてニヤっとしちゃった。
ローカルチェーンっていいなあ。
またひとつ、行ってみたかったところに行けました。
まだメヒコと富士そばに行けていないから行きたい。

とりあえず仙台を目標に決めましたが、せっかく東京に来たので豊洲市場に寄ってみることに。
競りに出されるマグロのモノマネなどをしながら広い市場を歩く。
おいしそうなものもたくさんあるけれど、絶妙な価格帯だったので、見るだけにしました。
次のお楽しみに取っておきます。

また、いつ使うかわからないものを買ってしまった。

東京に行くと必ず行きたくなる有楽町へ。
彼は常日頃から「東京の蕎麦屋のカツ丼がうまい」と言っているのですが、ようやく一緒に食べることができました。
確かに、関西ではあまりカツ丼は食べないかもしれない。
有楽町のレトロなビルの中のリーズナブルな蕎麦屋さんのカツ丼定食は、サックサクのしみっしみでボリューム満点で美味しくて、「今まで東京で食べたごはん(昼食部門)」で、一番おいしいかも!と思いました。
お蕎麦も、歯応えと風味が良くて美味しかった。
店内の客層の幅広さからも、このお店が愛されているのがわかりました。
また東京に来たら、今度はここで天丼食べたいなあ。

有楽町に来たら絶対しちゃうのがアンテナショップめぐり。
ただその日は電車の時間もあるし、旅は続くので買い込めないのでサッと通っただけ。
「東京で1日で100万円使いなさい」と言われたら、今の私はiPhoneを新調したあと、有楽町のアンテナショップでご当地グルメを買いまくるだろうな。
年末だからか、どこのショップも非常に煩雑していた。
「東京の人はずるい!ここに来ればなんでも手に入るじゃないか!」などと恨めしく思いながら、東京への再訪を近い宇都宮行きの電車に。

夜行バスの悪質な睡眠、カツ丼で血糖値が爆上がりした肉体、心地よく揺れる暖かい電車、眠気が来ないはずがなかった。
埼玉県は丸ごと寝ながら通り過ぎて、栃木県宇都宮市に。

↑地方都市の、その土地独特のフォントや色合い、地元人以外ちんぷんかんの地名の羅列、たまらなく感じてしまい、撮ってしまう。

宇都宮市は何年前の車両ですか!?ってぐらい、レトロなバスが走っていて驚きました。
しかし、2022年にはこの街の大動脈の道路に路面電車が通るよう。
未来的でスタイリッシュなポスターがいたるところに貼ってありました。
私の知らないところ、知る由もないところで、誰かのよく知っている街が劇的な変化を遂げているんだなあ。
そっと地元人の気持ちを想像してみる、そんな瞬間はその土地に訪れてみないとできない行為。
新しいものが導入されるのは誇らしいことだけど、どこかの誰かは切なく寂しくなったりしているのかもね。

カツ丼の満腹感は伊達でなく、宇都宮餃子を入れる余地はありませんでした。
さらに東に東に、電車で移動。
車中で、仙台のホテルを予約しました。
これで、流浪の旅人は何が何でも今日は仙台にたどり着かなくてはいけなくなりました。
電車が止まったりなどすると、計画がおじゃんになってしまうのでドキドキする。

関東は線路から山が遠いなあ〜と、行くたびに思います。
広い視界、暮れ行く景色、多分これが旅情。
分け入っても分け入っても、聞こえてくるのは聞き慣れない地名。
遠くに行っている過程は、ドキドキするものです。

栃木県北部の黒磯駅。
「東北」という文字に、ついに踏み入れたことのない土地に近づいたなあーと実感。
陸路は、これがいい。
空路は、着陸前に高度が下がって、窓から街並みが見えるところがいいけど、陸路は進めば進むほど文化や空気や色合いがグラデーションしていくところがよい。

乗り換えで福島県の郡山駅。
はじめての福島県にときめきました。
20分ほどの乗換時間に、ままどおるのチョコレート味と、郡山のご当地パンのクリームボックスを買いました。
小さい食パンの上に、ミルククリームがたっぷり塗ってある。
彼は赤べこを買っていました。
福島県を縦断する電車の中は20時を回ると人もまばらで、ドアが開くたびに車内に入り込んでくる空気は冷たかった。

べこの乳…なんてまろやかでほろ苦いんだ。
とってもおいしかった。

22時過ぎにやっと仙台着。
22時半がラストオーダーの牛タン屋さんに駆け込んで、定食を食べる。
肉厚でしっかりと味のついた牛タン、食感がプチプチと楽しい麦飯、ごはんの進行に拍車をかける絶妙なおつけもの、濃厚なテールスープ……食後に出てきたちょっとしたスイーツも後口さっぱり。
もう大変に満足してしまい、店を出てから早くも「仙台に来て良かった!」と叫んだ。
駅前の広々とした空間、老いも若きも賑わう商店街、これが東北かあというような凛とした空気、今まで訪れたどの都市とも違う色合い……明日の朝が楽しみになっちゃう、高鳴る夜でした。

ホテルにチェックインし、ベッドに横たわると、ようやくその体勢になれたことを体が歓喜しているのを感じました。
さっさとお風呂に入り、ばたりと眠る。
ビジネスホテルに泊まることも、すっかり慣れたなあ。
疲れて眠る時は、目を瞑ると頭がクラクラして、宇宙にポーンと投げ出される感覚に陥ります。、

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宇宙から引き戻され、朝が来た。
予定以上にたくさん眠ってしまったようで、朝食バイキングの時間が終わる30分前だったので、急いで会場に向かいました。
会場は、お寝坊さんが多かったのかなかなかの混雑で、次から次へとお客さんが席についていました。
特に仙台を感じるメニューは無かったけれど、なんとも普通なビジネスホテルの朝食バイキングがこれまた「旅」って感じがしてよい。

チェックアウトをして、地下鉄のフリー切符を買い、なんとなく東北大学へ。
冷たい風がピューっと吹き、足元を寒くさせたけれど、よく晴れていて気持ちの良い朝でした。

枯れ木の中に一際赤い木があって、近寄ってみるとチリチリに乾いた紅葉がなびいていました。
広大な土地に、冬の草花や針葉樹。
想像上でしかないけれど、思っている「北」の雰囲気とぴったりの光景が目下に広がっていて、満足しました。
東北大学は、確か学生の時にお世話になった先生の出身校。
ここでどんな学生生活を送ったのかなあ〜、元気にしてるかなあ〜と懐かしく思いました。

街に戻って、飲み屋が立ち並ぶ横丁へ。
夜ならばどっかでひっかけていたかもしれない。
午前中なので空いていないところがほとんどだったけけれど、味のある趣きの店頭を眺めながら、そこでほろ酔いになるところを想像してみた。

ずっと行ってみたかった餅屋さんへ。
村上屋餅店は、既に何名か並んでいる状態でした。
店の外で数十分待つ。
店内で食べるお客さんと餅を買いに来るお客さんとで小さな店内はごった返しており、お店の方はてんやわんやの阿鼻叫喚で大変そうだった。

左から、黒ごま、づんだ、くるみ。
とろけるような柔らかいお餅と甘さと塩気がある蜜のハーモニー。
四角いお皿の隅にたまった蜜はスプーンでかき出して深追いして堪能しました。
もっちもち。
隣の席のおねえさんが、「各家庭で作るずんだの味が違って面白い。材料は同じはずなのに。」というような旨の話をしていて、へぇ、こっちのほうではずんだを家庭で作るんだなあと感慨深く思った。

デパ地下や駅ビルでお土産を物色。
笹かまぼことか、笹に巻いたお餅とか、笹なんとかとか、笹が溢れていて、「ささいな笹」を名乗っている身としては親近感?というか、他人事とは思えない感じがして、勝手にそわそわしていました。
お正月にもよいなあと思い、たくさん笹かまぼこを購入しました。
郡山で食べたクリームボックスにも再会出来たので、光の速さで購入しました。

駅やその周りをぐるぐる歩いて、そろそろ帰らなければいけない時間。
不思議なもので、昨日初めて来た駅なのに、お土産を求めて真剣に歩き求めているうちに、知らない駅は「知ってる駅」になる。
帰りは飛行機でびゅーんと。
ゆっくりと時間をかけて育てた往路に反し、復路はあっという間。
時間に限りがなければ、もっともっと北に行ってみたいなあ〜と、しみじみ空の上で思いました。

遠い遠いと思っていた東北も、ぴゅんと来てみれば地続きの日本で、遠いけど目指すと意外に近い。
けれど、文化や風習、言葉や色、食べ物も本屋さんのラインナップも、何もかも違っていて、近いけど遠い。
もっともっと知りたいなあ。
もっと奥に、もっと先の方に。
今年は、他の東北地方の県にも行ってみたいなあ。

大阪上空

次は山形に行ってみたいです!
初夏に、さくらんぼを食べに!安直!
山形銀行のロゴにきゅんとしました。

訪れた街の目新しい箇所を愛でることは、今私が住んでいるただの日常を見つめ直すようなことかも。
私の暮らす日常も、きっと誰かのキュン!と、ワクワク、ドキドキ。
また旅するその日まで、ただの日常を噛みしめて、各各々の相違を楽しみたいな、新しい旅にて。
ぐだぐだ話したけど、今年の締めくくりに良い旅をしました。

#日記 #エッセイ #コラム #旅行 #47都道府県

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