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会社、辞めました。

ついに昨日、言うべきことを言った。

会社、辞めます。

転職が決まり、勤めていた会社には戻らないことが決まったのが1月上旬。

いつかは言わなければならないことを、でもどう言えば言いのだろう。韓国の会社、辞めたことないからどうしたらいいのかわからない。

しかも普通なら上司に直接言うところ、でも今わたしはそこにいない。遠隔退職とでもいえばいいだろうか。そんな「韓国の会社、はじめての退職」の記録である。

伸ばし伸ばしにしてきた退職宣言

前回の大手の結果が出るまでは、旧正月が終わるまでは、と先延ばしにしていたのには実は訳がある。

そう、子どもたちの健康保険だ。
子どもたちはわたしの扶養に入っている。これをできる限り伸ばしておきたかった。

旧正月前、これは日本でいう年末年始シーズンみたいなものだ。2月前半に長期連休があり、2月1日は一応平日だけどきっとみんな上の空、翌日からの連休にそわそわして仕事が手につかない1日になる。

ひょっとしたら1日は人事の担当者が休みかもしれない。かといって連休明けの7日や8日はおそらく開店休業状態だろう。かといって11日以降の申し出だと出国までの時間がほとんど残っていないので、下手に手続きが滞るとあとからめんどくさいことになる。

でも一番の理由は…
この会社と仕事が好きだったからだ。

社内でも珍しく子育てに理解があるチームで、ずいぶんと融通をきかせてくれた。特にチームリーダーは「責任はオレがとるから、好きなようにやれ。」と日本事業のことを任せてくれた。だからこそベストを尽くしてきたつもりだし、また彼から仕事のやり方など多くを学んだ。

また、ソフトウェア事業の収益化という仕事にチャレンジすることで、コンテンツでお金を生み出すというこれまでずっとやってみたかったことを会社という規模で人を使ってやってみることができた。

この会社には本当に感謝している。
だからこそ、立つ鳥跡を濁さずじゃないけど、きれいに終わりたいと思った。

韓国のこの業界では、転職後の嫁入り事業開発がよく行われる。これは転職直後に前の会社に営業をかけて新たな事業を立ち上げ、入社後初の実績にするというものだ。内部事情をよく知っている元メンバーだからこそなせる技である。

そしてこれを実現するには、円満に辞めなければならない。

迷った末、チームリーダーに電話をかけた。

ついに会社に電話した

久しぶり、から始まった会話。でも会議中だったらしく、あとで連絡するよと言われ、なんだか拍子抜け。

しばらくして、人事から連絡があった。

「育児休暇の件だろうということで、○○チーム長から連絡してみるように言われまして、ご連絡しました。」

まずはチーム長と話してからと思っていたが、どうやら彼は今日は1日中会議で忙しいらしい。

なので、人事に伝えた。

「実はかくかぐしかじかで、日本に行くことになりまして…復職の準備をしていたのですが、急に決まったことなので連絡が遅くなってしまいました。すみませんが、退職の手続きをお願いできますか。」

ついに、ついに言ってしまった。
もう後戻りはできない。

「わかりました。」

円満に終わる

心配していた退職日もこちらが望むとおり出国ギリギリに設定してもらえることになり、現在受け取っている育休給与についての配慮もしてもらえてありがたい限りだ。

これには人事担当者が変わったことも大きい。

産休前の担当者は産休育休の取得に否定的で、妊娠がわかった時も暗に退職を勧めてきた。そこをズルズルとうまく引き伸ばして産休にこぎつけ、今に至っていた。

だが今回の担当者はむしろそこを配慮してくれ、子どもたちの健康保険についても最大限サポートできるように退職予定日を設定してくれた。

そしてその日の夕方、ようやくチーム長(といっても休職中に昇進して直属ではなくなった)と連絡が取れた。人事から話は聞いたとのこと。

これまでいろいろサポートしてくれたのに戻れなくなって申し訳ないと感じていること、日本でも韓国の会社に勤めることになったので今後はビジネスパートナーとして関係を維持していきたいこと、そして最後に退職手続きの日、一緒に食事したいので時間をとってほしい旨を伝えた。

すべての話によかった、よかったと言ってくれた。日本で頑張りなよ、と。そして食事の日を楽しみにしてるよ、と。

ふぅ、これで全部終わった。

電話をかけるその直前まであれこれ悩んでたけど、すべて杞憂に終わった。
うまくいってよかった。

新しい会社で新規事業を立ち上げ、この会社の新たな収益源を作る。それが今わたしにできる恩返しの形だ。

転職がうまくいったのも、この会社のおかげだ。今後はビジネスパートナーとして、この会社と付き合っていきたい。

ありがとう。
そして、これからもよろしく。

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